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エイプリルフールの雨

4月1日、
新年度はじめの日、なのに、嘘を吐いてもいい日。
よくわかんないね。
でも普通の人には、冗談かそれ以外か、の区別がつくらしい。
むずかしいよ、わたしには。

ともだちとビデオ通話をして、
わちゃわちゃして、
楽しかった。
たぶん、これは仲の良い姉妹の姿なのだろうな、と。
そういう日も、確かにあるよ。
そうじゃない日も、あるけれど。

塾に行こうとしたら、雨が降っていて。
雨の日の塾、すき。
晴れだと自転車だけど雨だと歩きで行くから、イヤホンで音楽を聴きながら行けるし、
傘があるから、知り合いとすれ違っても大丈夫。傘を深くさして、誰の顔も見ずに歩ける。

帰り道、
「エイプリルフールの雨」 という曲を思い出して。
中2、中3の頃によく聴いていた、傘村トータさんの曲。
久しぶりに聴いて。

『「きっと大丈夫、もうすぐ晴れるよ」
先のことなんて わからないのに
あなたが初めて 声を出して
僕の袖握って 泣くものだから』

あの日のこと、思い出しちゃった。
あの日のまんま、だなって。
袖を握って、泣きながら、
なんの根拠もない、言葉を。
それでも、たとえ嘘だったとしても、わたしは確かに救われた

あの頃と同じ曲のはずなのに、感じることが全然違って。
音楽はほんとうに、すごい。
忘れていた記憶、感情、情景、ぜんぶぜんぶ、
音楽に詰まっている。

いろいろあったね。
これからも、きっと、いろいろある。
でも、
『きっと大丈夫、もうすぐ晴れるよ』

そう言えるように、なりたいよ

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