犬と猫の食について
院長の水越です
先週、「負担の少ない診療を目指して」というテーマで note を書きました
https://note.com/petwell_clinic/n/n1ecdc79197f1
そこでも触れましたが、ペットたちの健康を守るためには「食」が最も重要だと僕は考えています
もちろん、健康を守るには健康診断も大切ですが、それはすでに存在している病気をできるだけ早く発見し、治療を始めるために行います
一方、「食」は、病気にならない身体を作ることが目的です
病気になってしまった場合、薬に頼らざるを得ないことはありますが、薬にも副作用があり、身体への負担を無視できません
出来れば、薬に頼らない健康管理を目指したいと僕は考えます
そういう意味で、「食」を重要視しています
僕が提案する犬と猫(特に犬)の「食」はこれです
ハンドメイド + 市販のドッグフード(キャットフード)
ハンドメイドの長所は、
・味がいいので食いつきがいい
・材料(添加物フリー、オーガニック食材など)を飼い主が選べるので、身体にいいし安心できる
など
ハンドメイド短所は、
・手間がかかる
・栄養バランスが理想的かどうか心配
など
この短所を補うために市販のフードを混ぜます
栄養のバランス、特に微量ミネラルやビタミンの補給が難しいので、そこは市販フードの力を借ります
もちろん、添加物など、身体に入れたくないものも一緒に食べてしまうというデメリットもありますが、最初は市販フードをメインにし、ハンドメイド食作りに慣れてきたら、混ぜる割合をハンドメイドメインにしていく方法がおすすめです
念の為に、年に2回くらい動物病院で血液検査を受けておけば、栄養のバランスを確認することができます
ちなみにですが、我が家で実際に作っているハンドメイド食を紹介します
・鶏の胸肉(皮付き)
・芋(じゃがいも、サツマイモ など)
・季節の野菜(ニンジン、ほうれん草、カボチャ など)
を茹でて、ミキサーして団子にします
それを一食分づつラップで包んで冷凍保存し、レンジでチンして与えます
うちの犬たちは喜んで食べています
次に、療法食について
病気の治療目的で療法食が必要になることがあります
療法食は動物病院で販売されるドライフード、缶詰が中心となっています
それについても、
栄養のバランスを調整したハンドメイド食 + 動物病院で販売されている療法食
が理想だと考えています
以前に note で紹介しましたが、我が家の愛犬 のんちゃんは、腸の病気のために ハンドメイド食(ササミ + ジャガイモ)+ 動物病院で販売されている療法食 という内容の食事を食べています
https://note.com/petwell_clinic/n/nef5b54f0e0f3
この食事療法とレシピは、僕たち獣医師の中では知られていることであり、多くの動物病院でも採用されています
この病気のわんちゃんは、できる限り脂質を制限した食事が必要であり、そのために脂質をほぼ含まず、タンパク質と炭水化物を摂取できる食事が理想です
そのレベルまで脂質を制限した療法食が存在しないから、ハンドメイドで作る必要があるということです
他の病気に対しても、病気によって必要とされる栄養のバランスが分かっているので、同様の食事療法ができると思います
例えば、
心不全や腎不全であれば、血圧を上げないように、塩分を控える必要があります
食物アレルギーでは、アレルゲンとなる食材を使わないようにします
尿路結石では、結石の材料となる成分(ストラバイト結石であれば、リンとマグネシウム、シュウ酸カルシウム結石であればカルシウム)を控える必要があります
食材の成分を調べて勉強すれば、栄養のバランスを調整したハンドメイド食 + 動物病院で販売されている療法食 という食事療法も可能なので、余裕ができたら実現したいと思っています
ハンドメイドに混ぜるドッグフード、キャットフードは何を選べばいいか?
健康なペットたち向けの一般食について、僕が紹介できるベストなフードは、、、 今のところ決めきれていません
いいフードが見つかったら紹介します
療法食についてですが、うちの犬に与えているのは ドクターズケア というシリーズです
国産であり、保存料と着色料が不使用なので、身体にいいと思って選びました
それと、価格が許容範囲です
すごく品質がいいけれど、すごく高額なフードは、長く続けることが難しいですよね
ということで総合的に考えて、このシリーズが僕のおすすめです
最後にPET WELL clinic の療法食の販売について
当院は基本的に療法食の在庫を置いていません
注文していただいてから、取り寄せての販売となります
上記のドクターズケアを含め、必要な療法食があれば前もっての注文をお願いします
療法食は動物病院で診察を受け、病気に合わせた製品を選択することが必要です
でも、製品の選択を間違えないのであれば、診察を受けた動物病院でなく、どこで買ってもいいと僕は思います(賛否両論あると思いますが)
なので、一番買いやすいところで買ってもらえばいいと思います
ただし、病気によっては、療法食の種類の変更や、一般食に戻すこともありますので、定期的な診察は受けるようにしてください
今回の「食」についての記事、僕の個人的な見解を書きましたが、参考にしてもらえれば嬉しいです
以上です
院長 水越 の自己紹介をしています ↓
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