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【セミナーレポート】エリアマーケティングによる拠点営業組織の強化

2022年1月12日、生産財・産業財業界向けの無料ウェビナー
エリアマーケティングによる拠点営業組織の強化
 ~営業競争力を高め、各エリアの市場開拓を推進する~
を開催しました。

本セミナーでは、昨今のマクロ環境の変化がエリアの顧客ニーズにどう影響するのかと、それに合わせて拠点の営業戦略を策定する際のポイントを解説しています。

なぜ拠点レベルでの戦略立案が必要なのか?

新しい生活様式による需要の変化、それに伴う産業構造の変化、SDGsやカーボンニュートラルなどの社会的な要請といった外部環境の変化が与える影響は、それぞれの地域によって大きく異なります。

そのため、本社・本部による意思決定において、方針や中長期的な方向性は有効だとしても、営業戦略は、現場レベルでは使いにくい(当てはまりが悪い)ことが多いというのが実態です。

今回のセミナーでは本社だけに戦略づくりを委ねず、各営業拠点ごとに戦略を組む(組立て直す)エリアマーケティングを実践するためのポイントえお解説しました。以下概要となります。

エリアマーケティングにおける[戦略づくり~実行]までのステップ

エリアマーケティング戦略の精度と実行力を高めるポイントを、プロセスに沿ってまとめました。(以下図をご参照ください。)

具体的な数値や定性情報(商慣習など)を織り交ぜ、実現可能な営業戦略と計画に落とし込むことが必須となります。

エリアマーケティング策定のステップ

戦略づくりにおいて必要な情報は多岐に渡ります。(下図をご参照ください)定量データとしては、社内で保有する顧客や自社のデータ、オープンソースの統計データなどが挙げられますが、全ての情報を取得できるわけではありません。時にこれらデータから導かれる推定値で補完するなど、柔軟に情報を揃えることがポイントとなります。

また、情報を揃えると言っても、必要と思われる情報を網羅的に把握する必要はなく、業種・業態に応じて取捨選択と強弱をつけることもポイントです。これら定量データに加え、定性的な情報から導き出される仮説を織り交ぜることで、分析の精度を高めていきます。

エリアマーケティング活動に必要な情報

業態ごとのエリアマーケティング強化ポイント

どのように市場を捉え(分析・分類して)重点とする活動を定めるかは、自社の扱う商材や取引先によって異なります。以下、業種別での強化ポイントの例となります。

取引先:広大

  • 素材・原料系(燃料、油脂、化成品、薬品、人材など)
    →既存顧客の外側(マーケット全体)に視野を重きを置くことが重要。

補助金や規制緩和などの政策的な動向を押さえつつ、地域産業における成長分野や経済指標を注視しながら、重点アプローチ先とアプローチ方法を設定していく。

取引先:やや広い

  • 部品・部材系(制御/計測/駆動機器、建材、半導体など)
    →顧客のエコシステムを捉え、各プレイヤーの成長分野や戦略を押さえる。

顧客の顧客(エンドユーザー/最終消費者)まで見据えたエコシステムの動向から、今後の成長分野・成長戦略を仮説立て、クロスセル・アップセル・シェアアップ(競合リプレース)などの方策へ落とし込んでいく。

取引先:限定的

  • 製品・装置系(システム、機械、装置、食品、日雑品など)
    →顧客の経営資源を掘り下げ、新たなセグメンテーションを行う。

顧客が有する経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)ならびに事業方針を掘り下げることで、盲点となっていたニーズや提案機会を発掘し、自社リソース・競争力を加味しながら新たな攻め手を探っていく。


以上が先日のセミナーでお伝えした概要ですが、実際に営業戦略作りに取り組む中で直面する問題は多岐に渡ります。そもそも業種・業態やエリアの特性によってプロセスが異なりますし、保有しているデータも各社で異なるため、画一的な手法論やフレームワークを当てはめるのはかなり難しいです。

本プロセスはあくまで参考として、当事者内においてワークショップなどを通じて策定することが望ましいでしょう。(その際のファシリテーションはお任せください!)営業拠点での戦略づくりの一助となれば幸いです。

↓ 2022年2月9日(水)開催


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