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<先祖はオオカミ?>ワンちゃんに詳しくなるお話【コジマアニマル図鑑|ワンちゃん編】

みなさんは『ワンちゃん』という生きものについて、どれくらいご存知でしょうか?歴史の観点では、ワンちゃんの起源となる食肉科・食肉目の生きものは、なんと1000万年前から存在しているそうです。

今回は、そんなワンちゃんの歴史やお仕事、体のしくみなどをご紹介する記事をお届け♫
ワンちゃんについて、さらに詳しくなれる雑学をお楽しみください!


<歴史を知ろう!>ワンちゃんの先祖


2002年11月、654犬種と38種のオオカミのDNAを分析した結果、ワンちゃんの祖先は家畜化されたオオカミであると発表されました。どの地域でいつ家畜化されたのかはハッキリと判明していませんが、起源とされるワンちゃんに4系統のオオカミの血が混じっていたそうです。

ワンちゃんの分類であるイヌ属の出現は、およそ100万年前。ユーラシア大陸に出現し、長い間アメリカ大陸へと行ったりきたりしていたようです。

そのころの地球は、ユーラシア大陸とアメリカ大陸とは陸続きでした。イヌ属の移動のほとんどが北半球に見られました。というのも、南半球のオーストラリア大陸では、ワンちゃんの化石は発掘されていないのです。

イギリスのヨークシャー地方から、人類の遺跡と一緒に発掘された中石器時代のワンちゃんの化石が、最も古い時代のものと伝えられています。

そして、広大なエリアで、住む環境、そのほかの温度差、山岳、草原、荒地、水辺、砂漠など、それぞれの環境に合った体型や習性がさまざまな変化を遂げて、その土地ごとにワンちゃんの特徴ができあがったといわれています。

古代の血を引くワンちゃんたちは、オオカミほど荒っぽくはありませんでした。ときには自分たちで狩りを行っていたようですが、主に肉食獣の食べ残した獲物を食べていたようです。


<活躍を知ろう!>ワンちゃんのお仕事


人とワンちゃんとの付き合いはかなり古くからあるといわれています。人がこの世に現れてから間もないときからという説や、その後オオカミを飼いならしてきたときからという説もあり、実は正確に判明していないのです。しかし、ワンちゃんは遠い昔から、私たちの非常に大切なパートナーだったのだと思います。

人々が狩猟で暮らしていた時代には狩りの手助け、住居を構えて定住し、耕作や牧畜をはじめるようになれば、農作物や家畜を外敵から守る番犬の役割、さらに家畜の管理まで担ってくれるようになりました。

このように、ワンちゃんは人に対する忠誠心や、自分の仕事への使命感をもっているため、癒やしをくれるだけでなく、働き者としての一面もあります。

テレビやネットなどで、牧場で牛や羊を誘導したり、警察と一緒に捜査したりするワンちゃんを見たことがある人も多いのではないでしょうか。現在でも多くの場面で人の役に立っているワンちゃんのお仕事を、一部ご紹介します!


ワンちゃんの職業

狩猟犬
ハンターよりも早く鳥や獣などの獲物を見つけ出し、ハンターに知らせたり、ハンターのところまで追いつめたり、射落とした獲物を探し出して持ってきてくれます。大きな獣には命を張って立ち向かうなど、狩猟には欠かせない存在です。

牧畜犬・牧羊犬
広い牧場の牛や羊などの家畜を外敵から守り、家畜を移動させるときなどは上手に誘導したり追い込んだりしてくれます。ワンちゃんが吠えながら家畜をハウスに戻す様子は有名ですよね。

警察犬
優れた嗅覚で犯人のにおいを嗅ぎ分け、これを追跡したり、ときには犯人に飛びかかって捕まえたり、人を護衛したりと、ワンちゃんの特徴を活かして、人間以上に活躍してくれることも。

災害救助犬
地震や山崩れなどの災害の現場で、鋭い嗅覚で家や土砂の下敷きになった人を探し出し、尊い命を助けます。ワンちゃんの嗅覚が救命に直結する大切なお仕事です。

盲導犬
目の不自由な人を誘導する役目を果たします。道路や交通の状況もよく理解し、的確な判断をして、交通事故などにあわないようサポートしてくれます。候補となるワンちゃんは1歳から訓練を受け、2歳から盲導犬としてデビューします。

 *  *

この他にも、家や農場、大きな倉庫の大切な品物を守る『番犬』、耳の不自由な人をサポートする『聴導犬』、肢体不自由な人の手足となって生活の手助けをする『介護犬』など、さまざまなお仕事があります。

最近では、ワンちゃんのとのふれあいが人間の病気を癒すのに大変役立っていることがわかってきました。ワンちゃんとスキンシップをとっていると、患者の精神が安定し、血圧が下がり、脈拍が落ち着くといわれています。

日本では2003年10月より身体障害者補助犬法が完全施行されるようになり、今では民間のデパート、スーパー、コンビニエンスストア、飲食店などにも、同行できるようになりました。こうした場所でワンちゃんの活躍を見ることで、世間からの理解も深まっていくと思われます。


<特徴を知ろう!>ワンちゃんの体のしくみ


次はワンちゃんの体のしくみについてご紹介します。ワンちゃんは一緒に暮らせるペットの中でも、とくに賢い存在です。種類によって差はありますが、人間の一番に近くにいる存在であるワンちゃんは、人によく懐き感情を読み取り、その感情に合わせた対応をしてくれます。

そんなワンちゃんの身体的な特徴の一部をご紹介していきます!


ワンちゃんの特徴


長距離も走れる脚
ワンちゃんは肉食動物の一種ですが、肉食動物の歩く方法には、かかとを地面につけて歩く蹠行性(しょこうせい)と、指先を地面につけて歩く趾行性(しこうせい)とがあり、ワンちゃんは後者です。比較すると趾行性の動物のほうが速く、長距離を走ることができる脚をもっています。

鋭い嗅覚をもつ鼻
とても鋭敏で知られる特別な嗅覚をもっています。鼻孔は大きく、中は複雑にひだがあり、空気に触れる面積が広いため、嗅覚をつかさどる細胞が広く分布。嗅覚はすべての生きものの中で最も優れており、人間の1200倍ともいわれています。

超音波まで聞き取れる聴覚
ワンちゃんが聴こえる周波数は65~50,000Hzといわれており、人間の数倍も聴こえる範囲が広いのが特徴です。そのため、遠方の物音や獲物の声を素早くキャッチし、嗅覚と聴覚の両方で獲物を見つけられます。

動くものを逃さない視力
動くものには敏感に反応しますが、実はワンちゃんは近視なのです。近視ではありますが、走る獲物を追いかける必要から、動くものには敏感といえます。

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他にも獲物を最後まで追いつめることのできる高い持久力をもっていたり、肉を引き裂くのに必要な力強い顎と鋭い歯をもっていたりと、ワンちゃんは私たち人間より、はるかに高い身体機能をもちあわせているのです。

<最後に>私たちにとってワンちゃんとは


ワンちゃんは昔も今も、私たちにとって日常生活のパートナーであり、家族として愛されてきました。それはこれからも変わりません。

お互い信頼し合う関係を続けていくために、私たちには責任をもってワンちゃんを育て、後世に残していく義務があると思っています。ワンちゃんたちが私たち人間を守ってくれるように、私たちもワンちゃんたちを守り続けていかなければいけないのです。

ワンちゃんについて深く理解し、かけがえのないパートナーとしてふれあい、一緒に末永く幸せに暮らしていただけると嬉しいです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!


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