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社内の情報を整理する②

前回のおさらい

です。

  1. まずは社内のデータ一覧をまとめてみる。
    まとめ例はこちら

  2. 現状社内で作成されている定型レポートを集めてみる。
    まとめ例はこちら
    (その他作成したいレポートがあれば、別途まとめるのもオススメです。)

  3. 上記2点をまとめてみて、その後に分析環境構築の方法を考える。

この3つの手順をしっかり守りドキュメントを作成していきましょう。
何かしらの支援会社と協力して分析環境を構築する際も1と2は必須になってきますので先にまとめておくことをオススメします。

今回の記事ではこれらを行うことで構築時にどういったエラーや事故が防げるのかをお伝えしたいと思います。

まずは社内のデータ一覧をまとめてみる。

データ一覧がないとどうしようもありません。
分析を行う際の元素材となりますのでこれらが揃っていないと分析そのものが行えないです。また素材の内容や更新性、データ転送の可否などもROIの観点からも非常に重要です。

データが揃っていないのに自分の行いたい分析を要望するのは
手元にマグロがない状態でホームパーティーに寿司職人を招集し
「トロください!」
と依頼していることになります。
もちろんその行為は寿司職人をとても困惑させる行動にもなりますし、いく連呼してもトロは出てきません。
つまりは依頼者としてもコストの無駄となります。
支援会社に依頼する際にも自社のデータを明確にしなければ実施したい分析を実際に行えるかなどが分かりにくくなります。

これらは構築のスケジュールやコストにももちろん影響しますし、まずは自社の状況をまとめましょう。

現状社内で作成されている定型レポートを集めてみる。

この作業は複数の観点から役立ちます。効果の高い理由はざっと思いつくので以下の5つになります。

  1. 導入前の作業人件費の見積りを正確に行うことができる。

  2. 作りたいレポートを明確にする事で、構築の作業を明確にする事で作業効率を上げる。

  3. 定型レポートを自動化することでコストパフォーマンスを大きく改善できる

  4. 現状のレポートを把握することで新たな作業環境への移行をスムーズに行うことができる。

  5. データの管理をクラウド環境に移行することで様々なデータを連携し、動的に利用することができる。

それでは順番に詳細を説明していきます。まず

1.導入前の作業人件費の見積りを正確に行うことができる。

についてです。
こちらは「費用対効果のシミュレーションはどうするのか?(導入前のコストシミュレーション編)」にも記載しましたが、現状かかっているコストを正確に見積もることが可能です。
僕も支援側の立場としてこういったシミュレーションをすることが多いのですが、意外と結構な金額いってる企業も多いです。
(もちろん会社の作業規模や売上規模にもよるのですが、月で百万円を超えるなども普通にあったりします)
ですので現状のコストを可視化するという意味でこの作業は役立ちます。

2.作りたいレポートを明確にする事で、構築の作業を明確にする事で作業効率を上げる。

こちらは「構築の効率化」という意味ですので開発費用のイニシャルコストを下げることが可能です。
分散されたデータを集めるという作業を行うと様々なレポートを作れる様になります。
現状のレポートでも複数のレポートで実は同じような数字を見ていたりほかのレポートでまとめられている内容と同じような作業を行っているなどもあったりします。
ですのでまずはレポートを集約し、その後に「どういった定型レポートを構築していくのか」をしっかりとシュミレーションをしましょう。
ただし注意点として「現状のレポートをまとめて効率化する」だけが構築内容ではありません。「現在作成しているレポート以外にも必要なレポート」というものが存在しますし、「レポートの構築手順」によって開発工数は大きく変わってきます。
ですのでこのあたりは支援側(自社構築の場合はテック側)としっかり相談し、構築シミュレーションしていくことを強くオススメします。

3.定型レポートを自動化することでコストパフォーマンスを大きく改善できる

こちらは「費用対効果のシミュレーションはどうするのか?(導入後のコストシミュレーション編)」にも記載した内容です。
自動化することで「1.導入前の作業人件費の見積りを正確に行うことができる。」のランニングコストを削減することが可能です。

4.現状のレポートを把握することで新たな作業環境への移行をスムーズに行うことができる。

シュミレーションの際にあまり行われていない内容としてこちらが挙げられると思います。
分析環境を構築してもレポートのUIがあまりイケてないと「なんか前のエクセルの環境のほうが利用しやすかった…。」などを理由に構築した分析環境が利用されなかったりします。
しっかりと利用者が使いやすくなるようなものを構築するということも非常に重要です。

5.データの管理をクラウド環境に移行することで様々なデータを連携し、動的に利用することができる。

こちらは「小売のデータ分析って何が便利なの?」に記載した下記に該当します。

【より便利になる点】
動的データ連携とAI活用: 顧客データプラットフォーム(CDP)などを導入することで、各種データをリアルタイムに連携させることが可能となります。またAIの活用により、大量のデータから有益なインサイトを抽出したり、効率的な意思決定を支援することも可能になります。
MAのトリガーなどもCDPの項目として追加するなどを行うと配信の設定も自動化できたります。


今回は事前に「社内の現状を整理する」作業とそのメリットについて説明させていただきました。次回は「分析環境に利用するツールを考える。」について書いていきたいと思います。

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