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私の想い出の曲「夏 永遠に」

 若い頃に録音した、想い出のある曲を紹介したいと思います。
 
 もう26年前(1996年の初夏)になるのですが、ロック系のバンドをかついでいた、ヴォーカリストの小林泰樹君が、自分で曲を作ったというので録音したのが、「夏 永遠に」。バンドメンバーだったギター担当の川崎祐二君が呼ばれて、アコギを演奏し、そのあと小林君がヴォーカルを吹き込んで完成させた、シンプルなラヴ・ソング。その頃ボクたちは、24歳でした。

 とてもいい曲だったので、図々しくも私は、翌年の冬、小林君が歌った平歌とサビの一部を自分も歌って録音して、ソロだった曲をデュオの曲としてミックスし直したわけです。それがこの「夏 永遠に」。

 当時は4トラックのマルチのレコーダーで、カセットテープに録ってたわけです。それをミックスして、DATにトラックダウンしてデジタル・マスター(16bit/44.1kHz)を完パケするというやり方。
 だから、当時の生々しいパフォーマンスが、そのままそっくり残されているといった感じで、やぼったいデモを作っているのとは訳が違うんです。

 自宅のレコーディング・システムでつくりあげていくその現場には、小林君のカノジョもそこにいて、我々の作業をずっと見ているわけです。というか、この曲は正真正銘、小林君がそのカノジョのために作った曲であり、いままさに彼が歌っている目の前には、本人がいる――という現場は、なんとなく気恥ずかしい空気が漂っていて、まあ、全てが若気の至りだったんですね。

 その夏が永遠だった――というのは、本当にそうだったのだと、いまあらためて思います。
 これを読んでいただいている皆さんも、ほんの少し、勇気をふるって、この曲の再生ボタンをポチッとしてみてください。ほんの少しの勇気ですから。


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