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子どもが闇バイトに応募しないために今からできること

先日、ネイルサロンでケアをしてもらっていたら、ネイリストさんが「息子が闇バイトに関わったらどうしようって思うんです~」と言い出した。いやいやまだ4歳ですよね、それはないですよ、と答えつつ、ちょうど『闇バイト 凶悪化する若者のリアル』を読んでいた私はどきっとした。たとえ半グレや暴力団系の親に育てられなくても、ごくふつうの子がオンラインゲームやSNS上の「友達」に勧誘され、犯罪に加担するケースも少なくないらしい。絶対に起こってほしくないけれど、将来、3歳の娘が犯罪者になる可能性もゼロでないのか…。
いまから何ができるだろう?考えてみた。

簡単な社会のしくみと計算を教える

特殊詐欺で逮捕されたら、初犯でも刑務所に収容される。さらに、銀行口座を持てなくなるなどの社会的制裁が発生する。デジタルタトゥーならぬ犯罪タトゥーは重い。
私は思春期、母から暴言を吐かれ、下着やパジャマを買うことも許されず、「こりゃ刑務所のほうがマシなのでは?」と思った時期があった。しかし、生存権は脅かされないものの、刑務所も、人間関係を選べないという意味では相当しんどそう…と、のちに気づいた(教えてくれたホリエモン先生ありがとう)。それに、出所しても、「刑罰を受けたことがある人」となり、ふつうの人と同じように、職業を自由に選んで就職できるわけではない。
銀座の高級時計店の強盗犯は、まだ未成年だった。刑務所を出るときには、もしかするとアラフォーかもしれない。20代・30代を刑務所で過ごさなきゃいけないなんて、めちゃくちゃもったいない。10代で想像するよりも、その時期は気力も体力も知力も最高に充実していてめちゃくちゃたのしい。報酬として受け取る数百万なんて、数年で(最初はそれなりの苦労はあるにせよ)ぜったい稼げるのに!
「計算」って、算数だけじゃないなー、とつくづくと思う。自分の行動にともなうリスクと報酬を考えること、それが「計算」だ。


そのままの子どもを愛する

「電話に失敗したから、報酬はなしにする」とか「次の現場でうまく窓ガラスを割ったら、報酬として百万円をやる」とか。闇バイトの親分は、つくづく他人をコントロールすることに長けているな~、と思う。
マインドコントロールがうまい人間というのはどこにでもいるが、どうも自らそういう場所に近づきがちな人もいる、と感じる。かつての私だ。「あんたはかわいくない」「みんなに嫌われている」と母に言われて育った。私は悲しくも、それをすなおに信じていた。だから、自分を殺して、自分の感情がなくなるように祈って、母の意見にあわせて、まわりに好かれようと頑張った。自分の意思を無視する行為は、私にとって、ノーマルだった。だから、新卒で就職した企業で「自分の時間を極限まで犠牲にしろ」と言われ、あぁそうしなきゃ、認めてもらわなきゃ、と、じっと我慢していた。そこから抜け出すには、ものすごく時間がかかった。
子どもは親のいうことを丸ごと信じる。それに、ついつい、親のためにがんばってしまう。(先日読んだ本に、アジア圏の子どもは、自分ではなくて「お母さんが決めたんだよ」といわれたテストで最も意欲が高まる、とあって絶句した。)
でも娘には、親のためにがんばる必要なんてない、親の理想をかなえなくても、あなたの人生には価値がある、と伝えたい。それでこそ、自分はこうしたいという意思や、だれかにコントロールされない強さが育つ気がする。そのままでいいんだよ~、愛してるよ~、と日々伝えることが大切なのかな…。


自分のときめきを考えてもらう

私には、ティファニーのネックレスや、エルメスのバッグがほしいなぁ、と焦がれる気持ちがない。嘘、ちょっとはある。すてきだと思う。でも、そっこまでほしいかと問われると、そうでもない。大衆化されているブランドものは、もはや「これを持っていたら皆にすてきだと思われる」とか「この程度のお金を稼いでいると思われる」という、他者の目を気にしたアイコン的存在になっている気がする。
娘が、ものすごく高価なものをほしがっても、否定しないし、あこがれるのも全然かまわない。でも、それは自分が心の底からときめくものなのか、みんなが持っているからじゃないのか、社会的にもてはやされているからじゃないのか、ぜひ考えてみてほしい。少なくとも、心からほしいものって、詐欺をやって、何百万もないと、手に入れられないものではないんじゃないかな~。

私のお気に入りのジュエリーショップ。
ここで婚約指輪を買ってもらいました。


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