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銃・病原菌・鉄(上)

本を読んだ。

テーマ「世界的な格差はどこからくるのか?」というもの。
疑問の始まりは、筆者がパプアニューギニアを訪問した際に聞かれたもの。
「あなた方白人は、たくさんのものを発達させて
パプアニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜだろうか?」

答えを「環境の差異」と提示している。

文明を発達させたヨーロッパ人とそうでない民族との歴史的接触は、16世紀のピサロの侵攻である。この時スペインのピサロはいとも簡単にインディオの権力者アタワルパを捕獲してしまうわけだが、それはどうして可能になったのか?

答えはヨーロッパ人が、以下の文明を持っていたからだ。

鉄製の武器、騎馬などの軍事技術
ユーラシアの風土病・伝染病に対する免疫
航海技術、集権的な政治機構、文字

そして、どうしてヨーロッパ人がこれらの文明を手にすることができたのか?という問いに対して、農耕民族的な暮らしができたからだとの答えが提示される。

農耕民族の利点
・同じ土地の広さでも、より多くの食物が採取できる
・よって多くの摂取カロリーの確保が可能
・多くの摂取カロリーは人口の増加につながる
・食物の貯蔵が可能
・家畜の確保
・家畜を移動の手段としての利用が可能に
・余った労働力で技術・文化を高めることができる
・定住できる

テーマとなる疑問に対して、表面からひとつひとつ丁寧に解明していきながら根本的な問題に話を深めていく本であり、私のような「主題→解説」という書き方を求める読者には忍耐力が求められると感じた。

私は読書を通じて、インプットした知識を人に説明することが目的なので、冗長に感じてしまった。

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