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猫にとっての幸せとは

実家の猫ココは、2021年7月にふらりと実家の庭に現れた迷い猫。そのまま庭に居ついて、家に入りたがったことから家猫となった。

知人の飼い猫は、もともと地域猫だった猫が、猫たちのナワバリ争いから逃れるように彼女の自宅庭にやって来てそのまま居ついた。家に入りたがったから、そのまま彼女んちの猫となった。

地域猫ボランティアをしている知人が、生後4ヶ月で保護した1匹の猫はすぐに譲渡先が決まった。でも、あまりに警戒心が強く怯えた状態だからと戻されてきた。
その猫は、5年経っても警戒心が強くゲージから出ようとしないらしい。実際に見に行ったら、見知らぬ私を見てさらに怯え、ケージの隅っこにうずくまってしまった。
彼女は去勢後にリリースしたほうがよかったのかもしれないと話していた。

近所には大学が2つあり、どちらの大学にも住みついている猫たちがいる。

大学Aには猫部があり、地域とも連携しながら餌やり管理がされている。広い敷地内に暖かい寝床や専用の小屋までもが用意されていて、猫たちは自由にのびのび過ごしているように見える。

もう一つの大学Bにも住みついた数匹の猫がいる。専用の小屋や寝床はないけれど、学生さんや猫ボランティアさんたちが立ち寄り餌をあげている。

1匹の猫に出会う

2022年11月5日、大学Bの構内を歩いていたとき、1匹の猫に遭遇した。
植え込みの中から呼び止めるようにニャ〜と鳴く声がするから立ち止まったら、顔を出し近寄ってくるその猫はやたら人懐こい。

飼い猫なのか、迷い猫なのか、地域猫なのか?
数日リサーチして、その猫は2011年に大学構内で生まれそのまま居ついた地域猫だということを知った。1年前に保護され飼い猫になったけれど、脱走したのか捨てられたのか、戻ってきたという。

猫好きの大学教授が何度か捕獲を試みたけれど、捕獲器を怖がり捕まえられないらしい。それで長年様子を見てきたボランティアの方たちが餌やりに訪れているという。見れば専用の水飲み場まで用意されていた。

私も数日通い、この猫は決まった時間に同じ場所に現れるということを知った。生まれ育って居ついた、この場所がこの猫の縄張りなのだろう。

とても人懐こくて撫でると嬉しそうに目を細めるけれど、警戒心を解いたわけではなく抱っこしたり持ち上げたりすることはできない。お腹を満たしたら、大学構内にある森の中へ消えていく。

猫にとっての幸せとは?

猫にとってはどんな形が幸せなんだろう。
実家のココや知人の猫のように、自ら家に入りたがる猫は家猫になり間違いなく幸せだろう。保護され譲渡された猫たちも、居場所が見つかり幸せだろうと思う。

猫を追い出すわけではない大学に居ついている猫にとっては、保護することは幸せなのか否なのか。寒い冬はどこで寝ているんだろうとか、強い猫やタヌキに遭遇して怪我をしたりしないのだろうとか心配する人の思いは余計なのか。

私はこの猫がどうも気になって仕方がない。
大学Bに毎日通い様子を見る日々なのである。

*画像は実家の家猫となったココ。ココは家の中も外も自由に行き来できるから、間違いなく幸せな猫である。

(2022年11月12日、FBに投稿した記事の記録)



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