聴いてます⑤

今日の聴いてますはサカナクションの「蓮の花」
もう5回目!不定期連載なんて言ってしまってもいいのかな。

先日サカナクションのライブに行って、帰り道に考えた由無し事をnoteに書いた。ちなみに、ライブで流されていたモノクロの映像にとても似ていて、すごく素敵だったのでこのトップ画像をお借りした。ありがとうございます。

このnoteでは、なんか違った、というような違和感を不透明な言葉で書いたのだけれど、これを書いてからなんだか音楽がよりクリアに聞こえるような気がして、前にも増していつ何時も音楽を聴いている。より音楽のことが好きになったような気がしている。

今回はこの曲。ライブ感想noteの最後にもリンクをはっつけておいたんだけれど、あの文章を書いた時よりも良さを感じていて、もう一回取り上げたくなった。

この曲は、明るいような気がする。
そしてほの暗いような気もして、ちょっと悲しかったり
けれど、うれし涙のような味がする曲だ、と思う。

まぁこんな言葉たちは脇に置いておいて、とりあえず一回youtubeのリンクをタップしてほしい。

はじめの音は、まるで朝カーテンを開けて、光が部屋にざっと入ってくるときのような音だ。

そこから、お天気の良い日の空気のような、明るくてサラサラした音が続いて行く。

けれど、声のエコー具合や、少し機械的なコーラスが夜を感じさせる。
透明に近くなって行く時間帯を思わせる。

繰り返される「花」「水辺」「風」たまに溶け込む「蜘蛛」そして「君」
決して多くない歌詞が、透明度70%くらいの世界を作り上げて、私の心にも入り込んでくる。

花も水辺も風も、そうそう眼前に広がる景色ではないのに、街をゆっくり歩いているときのような、どんどん汚い気持ちが漉し出されて行くような気持ちになる。

そう今朝逃した あの小さい蜘蛛
どうしているだろう
ああ 終わらないな
疲れる夜が待っている
せめて静かに君を妄想したいのに
そう夢を見た あの小さい蜘蛛
君みたいだった
ああ 蜘蛛の糸
花揺る蓮まで垂れ下がって
苦しむ僕を引っ張り上げてよ 

「君」も「蜘蛛」も小さいもので、僕にとって愛しいもので、そして僕を助けてくれる。こんな些細で、ストレートな関係性が、何かを思い出させてくれる。何か大切な人のことや、大切なもののこと。

それで、聴き終わると少し切ないような気がして、沁みてくる。

そんな音楽なので、ぜひ聴いてみてください。



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