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タンパク質ってそんなに大事なの? からだ編
栄養素としてだけでなく
ねこさん・わんちゃんの健康を考えるうえでも、そのためのフードを考えるうえでも、タンパク質のお話を避けて通ることはできません。
タンパク質と聞くと、お肉や大豆、あるいはプロテインドリンクなどが思い浮かぶかもしれません。タンパク質は、もちろん栄養素としてもとても重要ですが、それ以前に「生き物の体の中で働く生命活動の主役」といっても過言ではないくらい、生き物にとって必要不可欠なものです。
タンパク質を英語で「protein(プロテイン)」と言います。語源はギリシャ語の「proteios(プロティオス)」で、「一番大切なもの」という意味です。
そこでまず今回は、体の中でのタンパク質の働き、中でもとくに「酵素」についてくわしく解説します。
そして、「栄養素としてのタンパク質」については次回に解説します。
今回は「化学式」や「構造式」を使った解説やちょっと難しい用語が少し、でてきてしまいます。
理系が苦手なかた向けに、そういったところには
「※ここは読み飛ばしもらっても大丈夫です」
と書いておきました。
そこはどんどん飛ばしてもらって、ぜひ、僕が一番伝えたい結論のところまでお読みください。
タンパク質ってどんなもの?
体を構成する成分の中で、水(約60%)についで多いのがタンパク質(約18%)です。(割合はヒトのものです。)
そして、タンパク質のもとになっているのが「アミノ酸」です。
アミノ酸の基本的な構造は下の図のとおりです。
![](https://assets.st-note.com/img/1685703914938-6K3E2tGrVj.jpg?width=800)
※ここは読み飛ばしもらっても大丈夫です
アミノ酸は炭素(C)を中心に、その炭素に水素(H)、アミノ基(-NH2)、カルボキシ基(-COOH)、側鎖が結合しています。
カルボキシ基をもつものを「カルボン酸」といい、酸性の性質をもちます。
アミノ酸は、「アミノ基をもつ酸」で「アミノ酸」と呼ばれています。
構造上、アミノ酸に分類されるものは数百種類あります。
もしかしたら「-COOH」を「カルボキシル基」とおそわった人もいるかもしれません(僕もそうおそわりました)。ところが、最近「カルボキシ基」に統一されたそうです。その理由の説明はややこしいうえに、本題から離れすぎてしまいますので割愛します。
上の図のようにアミノ酸には決まった形があり、「側鎖(そくさ)」というパーツがかならずついています。
側鎖の中身の違いによってアミノ酸の種類が決まり、タンパク質のもとになっているアミノ酸の側鎖には20種類あります。つまりアミノ酸は20種類あるわけですね。
そして、これらのアミノ酸を順番につなげることでタンパク質が合成されます。もちろん、タンパク質ごとにアミノ酸をつなげる順番や数が決まっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1685706138560-au45p43IAC.jpg?width=800)
タンパク質はアミノ酸が十数個から大きなものでは数万個がつながってできています。そして、タンパク質はアミノ酸が一列につながって、長いヒモのような構造をしています。
ところが、それぞれのアミノ酸の側鎖の性質によって、アミノ酸どうしで引きあう部分や反発しあう部分ができるため、タンパク質はあちこちで折れ曲がり、結果的には立体的な構造になります。(ヒモを丸めたものをイメージしてください。ただしタンパク質はもつれたりしません。)
※下の図は見なくても大丈夫です。
![](https://assets.st-note.com/img/1685687715178-z00UKE4M6J.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1685706284930-Mpnccgl4f4.jpg?width=800)
※ここは読み飛ばしもらっても大丈夫です
アミノ酸の中のカルボキシ基の「-OH」とアミノ基の「-H」が「H2O(水)」の形で取り外されることで、アミノ酸とアミノ酸がつながります。このアミノ酸とアミノ酸の結合を「ペプチド結合」といいます。
このペプチド結合が繰り返されたものがタンパク質です。
ちなみに、つながっているアミノ酸の数が少ないものは、タンパク質ではなく「ペプチド」と呼ばれます。
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