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私史上、2人目の恩師の話

※この記事は、今年1月に公開した旧ブログを現代風にアレンジしたものです。

こんにちは! Web制作1.5年生になっても「新人気分」が抜けきらなかったピーターです。ちなみに、10月でホットリンクに入社して半年になります。


2021年1月のとある日、「新人エンジニアに1年間で身につけて欲しい能力」というQiitaの記事を読みました。


久しぶりに読んでみても、やはり耳の痛い内容ばかりで。社会人10年選手な私は「新人」では全くないけれど、現在進行形で不得意としていることが多々あります。


特に苦手なのは次の3つ。

・事実と意見を分ける
・質問の経緯を明らかにする
・結論から書く


なぜ苦手なのか。


だ、だって、誰も教えてくれなかったし…

そんな働き方知らなかったですし…🍣


…なんて言ったら怒られますな。先輩に。


先ほどあげた記事を読みながら、私の脳内には「先輩」の声が響き、表情までもはっきりと浮かんできました。


先輩とは、前職でのメンター(のような存在になっていた、私より3ヵ月ほど後に入社してきたマネージャー)のことです。

先輩からは、仕事の進め方や悩んだ時の解決策の見つけ方、社内外でのコミュニケーションの取り方などを学びました。WebエンジニアではなくITコンサルタントだったので、Web制作のノウハウを教わったことはありませんが、デザイン案やコードの書き方を一緒に考えたり、調べてもらったことはあります。

一見冷たそうに見えて、実は熱いというか情が深い。人や課題に対して根気強く向き合う姿、すごくすごく尊敬していました。心の友ならぬ心の師匠。ピーター史上2人目の恩師。

仕事で関わりをもった同世代の上司に対して、初めて尊敬できる・信じられる・ついていきたいと感じた方でした。

Web制作に携わる前、私はちょっぴり天狗になっていた時期があります。同じ会社に6年ほど勤め、約9年編集者として働いていたこともあって、「私は仕事ができるぞい」と思い込んでいたのです。

その後、未経験でWebサイト制作を始めると、覚えるべき知識が満載すぎて、調子にのる暇なんて全くありませんでした。

それなのに、心のどこかで「コーディングは下手くそでも、社会人スキルはそこそこある(だから大丈夫!)」なんて思っていました。特にメールや対面でのコミュニケーションには人並みか、人並み以上の自信をもっていました。


そんな私の鼻っ柱をバキバキに折ったのが先輩です。


当時の私は、ばか丁寧にへりくだった長ったらしい文章を心のどこかで美しいと思っていました。

その"美しい文章"を見て「結論から書いて」「読む人の時間を奪わないで」と言い放った先輩に、私は当初「は? 伝えたいことが伝わらなかったら無意味だし、丁寧に書いてなんぼでしょ」と反抗心をもっていました。

しかし、先輩から届く簡潔なメール(当然結論から始まっている)を目にするうちに、それが読み手にも書き手にも優しい、効率が良い文面であることに気付かされました。悔しかったけれど、先輩が書くメールの数々は、シンプルで分かりやすいものばかりだったのです。

先輩には、社内向けの通知メールやクライアント宛のメールを何度も添削してもらいました。自分自身で十二分に校正して、「これ以上シンプルに書けるわけない」「これ以上省略したら冷たい文面になる」「意味だって通じなくなる」と思い込んでいた文章を、けちょんけちょんに添削されたこともあります。

……けちょんけちょんなんて書きましたが、違います。

先輩は、私を含め他者に対してボロクソに言ったり、理不尽な要求をする人ではありませんでした。これまた本当に悔しいのですが、指摘の仕方もめちゃめちゃ上手だったのです。

時には「納得いかない!!」と、歯向かったこともありました。でも、そんな私をねじ伏せるようなことは一切せず、平易な言葉で諭してくださいました。

(いま初めて平易が「へいえき」ではなく「へいい」と読むことを知りました……)

業務に関して相談する時には「何が聞きたいか先に言ってくれないと、何を答えるべきか考えながら聞けない」「それはどこまでが事実で、どこからがピーターの意見?」と、よく言われました。

私はそれまで、「事実と意見を分けて話す」なんて意識したことがなく……何かを報告する際に、言い訳がましくあれこれ話そうとしてしまい、「結論から話すように」という指摘を何度も受けました。

つい前置きばかり長くなったり、先輩に声をかけておきながら「あれ? この場合の結論ってなんだ?」「私が一番聞きたいことって…?」と悩むこともありました。

そうなる時は、たいていの場合「とりあえず先輩に解決してもらおう」と他力本願モードになっていました。主体的に考えて行動するようにと、何度も何度も言われてきたのに……


いや~~~~懐かしい話だなあ~~~~~


と言いたいところですが、私の悪癖はまだまだ直りきっていません。こうあるべきだよなと自分でも納得していることばかりなのに……なかなか難しい。


脱Webエンジニアした私は、気付けばホットリンク0.5年生。ハーフアニバーサリー。私より後に入社したメンバーも、続々と増えています。「まだ転職したばかりだもん」「インハウスエディターって初めてだから…」なんて免罪符を、自ら振りかざしている場合ではありません。


「自覚を持て!!」

「主体的に生きろ!!!!!」


という先輩の声が、今でも聞こえてくるようです。

Qiitaの記事を読みながら、ついつい懐かしんでしまったけれど、そんな時間があったら改善のための努力を!と言われそうなので、今日も今日とてがんばります。

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