![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107701726/rectangle_large_type_2_237bf7964f4bdd6eb25bb055e30f953e.jpg?width=800)
Ultra Trail Mt Fuji 2023 ④ きらら〜ゴールまで
F8 二十曲
out 36:02:56 (1460位)
滞在 約30分
きららのエイドを出る前は寒かったので、シェルを羽織って腹巻き(mont-bell)をつけてお湯をフラスクに入れてから出発した。
ロードを少し走るとすぐにトレイルに入った。
明神山と言う山で、めちゃくちゃ上の方に登っている選手のライトがチラチラみえる。
ブリーフィングでも、ここから二十曲のエイドまでが辛い区間になると聞いていたので、マイペースで登る。
淡々と登るが、、、
思っているより斜度もあってしんどい
上を見上げると、まだまだライトが先にある。
エイドで元気を貰ったが、ニ晩目と言うこともあり酷い眠気に襲われてフラフラしてきた。
が、立ち止まらないようにだけ気をつけて一定のリズムを意識した。
頭の中でドラクエを流しながら歩くとリズムよく行けた。
〝ここからが踏ん張りどころや〟 と自分に言い聞かせながらなんとか山頂に着く。
山頂付近には高山植物?が沢山あった
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/106416409/picture_pc_d05b94b570199f9e2c3d7728e6098822.jpg?width=800)
ここから、山伏峠・石割山を目指して進む。
絶妙なアップダウンがずっと続き、足が削られてきた。
ニセピークがいくつもあって、〝まだかよ!〟と呟きながら進んだ。
更に、今までに経験したことないぐらいの激しい眠気に襲われる。
そして追い討ちをかけるように、ジェル系が食べれなくなってきた。
眠気と内臓の不調で体が温まらず、寒さもあった為、きららで作ったおいエナのお湯割りを飲むようにした。
これには本当に救われた。(作っておいてよかった)
胃腸の回復を図りつつ、冷えないように動き続けてフラフラと進んでいると、上の方から聞き慣れた声が聞こえてきた。
大好きなYUKIちゃんの歌声やん!!
え?? 柴犬つれたおっちゃんが、俺の大好きなYUKIちゃんを流して応援してくれてる!!
もうフラフラだったはずなのに、急に元気になった。
おっちゃん最高やん! モフモフの柴犬まで連れて! って思いハイタッチしようと思ったら
誰もいない。
いや、確かにここで大好きなYUKIちゃんを鳴らしながらおっちゃんが柴犬を連れて応援してくれていた。
ほら、あそこにいるやん。
信じられなくて思わず写真を撮った。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107697754/picture_pc_3e5c23079b39ecae68db6f39851064e1.png?width=800)
幻覚・幻聴やったんやと気づいた。
あんなにくっきりと柴犬を連れたおっちゃんを見るとは。
その後はおいエナとANDO_をしっかり補給しながら、柴犬連れたおっちゃんを追いかけ続けていたら、二十曲のエイドについた。
最後のエイドまで3kmほどの下りも辛かったが、柴犬連れたおっちゃんが早すぎて追いかけた区間が本当にきつかった。
中々柴犬モフモフさせてくれへんやん。
登りはやすぎんねん。
下りは見えへんやん。
など愚痴りながらエイドに飛び込んだ。
F9 富士吉田
in 39:31:07 (1441位)
out 39:44:05 (1421位)
滞在 約15分
二十曲のエイド内は、自分と同じくボロボロにされたランナーがたくさんいた。
(みんな柴犬連れたおっちゃんにやられたんやと半分寝ぼけて考えていた)
エイドで味噌汁とドーナツをしっかり食べ身体を温めたあと、足のワセリンを塗り直し、悪魔ローションを塗りこんで出発した。
ここから1番楽しみにしていた杓子山に突入する。
早く鐘を鳴らしたい!!
上からの景色を楽しみたい。富士山もみたい。
このモチベーションだけで登り始めた。
最初はそんな急登もなく、走ったり歩いたりを繰り返して淡々と進んだ。
ここで使ったのが、ポッドキャストのChicken on Tuesdays で紹介されていた、テントゥエンティと言う技だ。
20歩走って10歩歩くを無心になって繰り返した。 足も辛かったが、ひたすら数字を数えて足を動かすことでしっかり進むことができた。
非常におすすめなので是非やってみて下さい。
そうして進んでいると、急に崖のような岩場に変わってきて走ると言うよりはほぼクライミングのようになってきた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107699631/picture_pc_4f0d087cbb1de8f670b4428d52f2f854.jpg?width=800)
トレランじゃないやん!ってツッコミを入れた人も多いんじゃないかなと思うけど、自分は逆で、この区間は1番楽しかった。
よじ登るような、壁みたいな山を登るのは本当に好きで最高の時間だった。
崖登りのような区間をご機嫌に進むと夜も明けてきて、杓子山の稜線に到着した。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107700241/picture_pc_48a871e02b3b7c69c0b94ef633265df7.jpg?width=800)
稜線に出たところで、夜明けを見ながら魚おこわのソーセージを2本食べた。
富士山が見えるタイミングで杓子山の鐘を鳴らしたいなと思い、ゆっくり進んだ。
ちなみに、ここの稜線区間も長い。
杓子山の頂上は見えているが、登ったり降りたりを2.3回繰り返す。
あと少し、あと少し。とワクワクしながら進んでいくと、杓子山の上からかなり呼ばれてる。
ここの応援は元気でる!と思い顔をあげると、
〝富士山、顔出してるから走れーッ!!!!〟
ここは全力で登らせて頂きました笑
顔を上げると富士山がちょこっと顔出してる。
〝ここから富士山が見えた唯一の選手だよ〟っとクロさんが教えてくれて、めちゃくちゃテンション上がった。
ずっと曇っていたから、正直富士山は見れないかなと諦めていた。
だけど、富士山は顔を出してくれた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107700864/picture_pc_62a97de5ecc397a5f0a016f6a56b998f.jpg?width=800)
ここからはひたすら下りだ。
次のエイドまで、最初は激下りを降りて後半はずっと林道だった。
ここは飛ばし過ぎず、丁寧に足を置いて進んだ。
最後に霜山があるので、ダメージを少しでも少なくしていけるようにお尻やハムストリングスに力を入れながら進んだ。
長い下りを走り切って、最後のエイドに到着した。
finish 富士宮ハイランド
43:06:30 (1340位)
富士吉田のエイドに到着した。
眠気は無くなっていて、柴犬連れたおっちゃんも消えていた。(杓子山の前半まではいた)
ここでは楽しみにしていた吉田うどんを食べた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/107701352/picture_pc_70dc1e4c8344ff1d89009a2c84973744.jpg?width=800)
ここのエイドではうどんにコーラで補給して、最後の霜山に向けて出発した。
霜山まで4〜5kmほどロードが続く。
朝方で少し肌寒かったが、ジョグで進んでいるとちょうど良いぐらいだった。
この区間でもそうだけど、とにかく山と山を繋ぐロードが長い。笑
(帰りの車の中でも、人力ピークハントやったなと一緒に行ったメンバーと話した)
ロードはどこも、何も考えずにひたすら進んだ。
そして最後の山、霜山へ。
ここも4kmほどで600m登る。 最後の山だけどパンチが効いた山だった。
林道のような山道がひたすら続く。途中、ガツンと急登もあったが、その1箇所だけであとは最後までマイペースで登りきった。
ここからは富士急ハイランドを目指して気持ちよく走った。
トレイルランニングしてるなーって思いながら本当に気持ちよく走れた。
霜山区間が終わり、富士急ハイランドが見えてきた。
長かったレースも終わりが見えてきた。
辛い区間が多かったけど、ここまでくれば何もかも楽しかったと思えた。
富士急ハイランドに入ると、たくさんの人がハイタッチしてくれた。
この光景はFUJIだからこそじゃないだろうか。
あんなにたくさんの人に、〝おかえり!!〟〝よくがんばった!!〟 〝おめでとう!!〟
と迎えて貰えたのが初めてで、1番嬉しかった。
ゴール前では順番に並んで、ゴール。
六花さんと鏑木さんとガッツリ握手を交わし、
〝ありがとうございました!!〟と伝えて
フィニッシュ。
43時間6分 の楽しみ尽くした、Ultra Trail Mt Fuji 2023 が終わった。
fin.
近所のアルプス走ってます。メンタル弱め、負けん気は強め。登りはハイジに勝てない。