人工知能っていつからあるの?
こんにちは😃
ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は、皆さん一度は耳にした事のある人工知能(AI)が一体いつ誕生し、どのような時代を背景に進化を遂げてきたかをご紹介していきます。
”人工知能”の誕生
人工知能という言葉が確立したのは1956年のダートマス会議でのことです。
しかし実際には、ダートマス会議の10年ほど前からイギリスなどで研究されており、チューリングテストやチューリングマシンといった名で今もその名が残るアラン・チューリングによる功績も残されています。
チューリングは、ロンドン数学学会(1947年)の講義では現代で言う人工知能の概念を確立させ、論文「計算する機械と知性(Computing Machinery and Intelligence)」(1950年)で初めて人工知能の主要な論議に的を絞った内容で発表しています。
1947年 A.M.Turingがロンドン数学学会で人工知能の概念を確立
1950年 A.M.Turingが人工知能に的を絞った論文を発表
1956年 ダートマス会議にてJ.McCarthyが人工知能という言葉を確立
第1次人工知能ブーム(1956年−1974年)
今までは単純な四則演算しかできなかったコンピュータは、研究者の力により大きな進展を遂げていくことになります。
第1次人工知能ブームでは、コンピュータによる「推論」と「探索」がブームの中心でした。
「推論」とは、ゴールまでの道のりを場合分けしながら探し出すこと。
「探索」とは、学んだ知識・情報を基に推し量りながら答えを導き出すこと。
具体的には、単純な数学の定理の証明が出来たり、パズルを解いたり、オセロやチェスを指したりといった事が行えるようになったのです。
しかし、これらは必ず適用範囲が限られていたり、決められた答えのあるものにしか活用できず、様々な事象・要因が複雑に絡み合った現実問題には役に立ちませんでした。
現実の複雑な問題には活用できないという限界値が明るみになると、ブームは下火となり、AI開発への注力は失速していきました。これにより第1次人工知能ブームは幕を下ろし、冬の時代が到来しました。
ちなみに「推論」と「探索」により解かれる問題はゲームのような問題であるとして、「トイプロブレム(おもちゃの問題)」と呼ばれています。
第2次人工知能ブーム(1980年−1987年)
次のブームは1980年代にやってきます。
このブームを引き起こすきっかけとなったのが、1960年代後半から開発を重ねてきた様々な種類のエキスパートシステムです。
エキスパートシステムとは、ある分野の専門家の知識を保存してその情報を基に推論を行い、専門家に代わって問題解決しようとするシステムです
当時の人工知能は自己学習などは行えず、人の手で必要な情報を打ち込まなくてはならなかったため、知識エンジニアという知識をコンピュータに打ち込む職業まで生まれたのでした。
しかし、専門的な狭い分野でのルール化は出来ても、一般常識のような広い知識をルール化して入力することは途方もない手間がかかり非現実的だと考えられました。
また、人間ならごく当たり前の選択をコンピュータは1から判断していかなければならなく、とてつもなく大きな作業量となってしまうという課題にも直面し、再び人工知能には冬の時代を迎えます。この問題は「知識獲得のボトルネック」と言われています。
第3次人工知能ブーム(2006~)
2006年にニューラルネットワークの研究で有名なジェフリー・ヒントンらの研究チームが、手法積層自己符号化器(スタックドオートエンコーダ)を提唱したことがきっかけで、再び人工知能の研究が活発になりました。
今も続く第3次人工知能ブームの到来です。
3度目のブーム到来ですが、今までと異なるのは人工知能が現実的に実装されている点にあります。
第2次人工知能ブームでは、「どの特徴に着目して(分類)、どの情報を使えばよいか(予測)」を機械が自身で判断出来ないことが最大の課題とされていましたが、これを可能にしたのがスタックドオートエンコーダを手法としたディープラーニングです。日本語では深層学習と訳されました。
ディープラーニングとは、「データをもとに、コンピュータが自ら特徴量を作り出すもの」と定義されています。
特徴量とは、対象の特徴を数値化したものです。
これにより、状況に応じた適当な特徴量を機械が自ら選び出すことを可能にしつつあり、人工知能は飛躍的な進化を遂げ続けています。
人工知能の未来
このまま人工知能が進化を続ければ、どのようなことが起こるのか。
カーツワイルによるとシンギュラリティ(技術的特異点)と呼ばれる時期が到来するのは2045年といわれています。
また、人工知能がシンギュラリティに到達する前段階として、「人工知能が人間より賢くなる」のは2029年といわれています。
シンギュラリティとは、「人工知能の知性が地球上の全人類の知性を超える時点」のことです。
カーツワイルの著書によれば、"人工知能は人類をより豊かにする"と楽観的に記されている一方で、ビルゲイツや今は亡きホーキング博士はシンギュラリティに対して"人工知能は人類に悲劇をもたらす"と批判的な意を述べています。
また、シンギュラリティ以降に人間が受ける影響や問題のことを2045年問題と言います。
しかし、人工知能が答えまでの道のりを自ら導き出せるかは、現在の研究の延長線上にあるか、それとも全く別の方向からのアプローチによって成されるかなど、様々な議論はされていますが、今のところ分かっておりません。
今後どのような変化を遂げていくか興味深い分野となっております。
まとめと感想
1956年 "人工知能"という言葉が確立
1956年-1974年 第1次人工知能ブーム
「推論」と「探索」を中心とした時代は
「トイプロブレム」しか扱えず幕を下ろした
1980年-1987年 第2次人工知能ブーム
「知識」を中心とした時代は
「知識獲得のボトルネック」により幕を下ろした
2006年- 第3次人工知能ブーム
「ディープラーニング」を中心としている時代
2045年? シンギュラリティの到達
人工知能の開発はブームと冬の時代を繰り返してきました。
私が人工知能を学習する前の”人工知能は自己学習する”というイメージはディープラーニングの成果でしたので、「思ってたより古くから研究されてきたんだ!」とびっくりしました👨💻
人工知能について調べてみて、これからの人工知能の発展にますます目が離せません👀
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