犬の検査数値④

犬の尿検査でよく使われる項目について解説します。
尿比重に続き、これらの意味が分かると査結果の理解度が深まります。

■尿たんぱく
尿中に排泄されるたんぱく質を調べる検査。
通常、たんぱく質は腎臓で吸収されるため尿中にはごくわずかしか排泄されません。
腎臓の機能低下の有無を調べるスクリーニング検査としても用いられます。

■尿糖
尿中に排泄される糖を指します。
通常、エネルギー源となるブドウ糖は腎臓でほぼ100%吸収されますが、腎臓機能が低下すると糖を回収できず尿の中に捨ててしまう現象が起こってきます。
尿中にブドウ糖が現れる疾患が糖尿病です。

■尿潜血
尿中に存在する赤血球/ヘモグロビン/ミオグロビンを検出する検査。
肉眼で分かる血尿とは別に、肉眼では分からない微量の赤血球などが含まれる血尿を識別するために行われる検査です。
腎臓、尿管、膀胱などの異常で陽性になり、慢性腎炎、腎臓、尿路などの腫瘍、結石発見の目的で検査されます。

■尿沈渣
尿を顕微鏡で観察し、赤血球、白血球、上皮細胞、円柱、結晶などを調べる検査。
赤血球:結石症
白血球:膿尿、尿路の感染、炎症
円柱:腎障害の可能性

【犬の採尿の注意点】
犬の尿検査の際、尿は飼い主さんが採取します。

①採取して1時間以内の尿を検査に使う
②尿は光に当てない
③清潔な尿を採取する

採尿方法についてはブログにて公開しています。
参考にしてみてください。

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