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【映画の中の詩】光は闇の中で輝く

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映画と詩の交歓にまつわる文章を綴ります。 〈注:引用するのは主に1930〜50年代の映画です。 字幕と翻訳者明記のない引用詩は私の勝手訳(語句の入れ替え、省略有り)であることをご…
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#オードリー・ヘプバーン

【映画の中の詩】『アリアーヌ(Ariane, Jeune Fille Russe)』(1932)

プレイボーイの中年男と初な娘の恋愛劇。オードリー・ヘプバーン『昼下りの情事』の元ネタ。 クロード・アネの小説『Ariane, jeune fille russe(アリアーヌ、ロシアの少女)』は何度か映画化されていて1931年にはドイツ語、英語、フランス語の3つの別バージョンが同時に制作されています。これはそのフランス語版。 主役のアリアーヌを演じるのは、ギャビー・モルレー。 同じ原作の映画化でオードリー・ヘプバーンがアリアーヌを演じたのが1957年のビリー・ワイルダー監督

【映画の中の詩】「ローマの休日」(1953)

『ローマの休日』(1953)。ウィリアム・ワイラー監督。 主演オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック。 出会いの場面でオードリーは「この詩ご存じ?」と問いかけるが、検索しても出所は不明。脚本のダルトン・トランボ(『ジョニーは戦場へ行った』の原作、監督)の創作では、という意見が多いようです。 この後の会話で「何か声明がおありかな?」と聞かれたオードリーが暗記させられているのであろう、若者に対する提言を述べるのにつなげるために「葬られようとも その声を聞かば...」という