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逆子で落ち込む私を、救ってくれたママさん達。

いよいよ妊娠36週、臨月に入った。

妊婦検診では通常よりも少し小さいサイズだと言われたが、毎日元気に動いてくれていることがわかる。

最近は、お腹が張ることも多くなり、特に夕飯を食べた後、夜眠りに着く頃にキューっと子宮が収縮する。

子宮の張りもだんだんと下の方で感じ、ああ、もうすぐそこまで降りてきてくれてるのだ、と愛しく思う。

そんな我が子が、妊娠34週目にして、逆子だとわかった。

日本では妊婦健診の際、毎回エコー検査をしてもらうのが大半であろうが
アメリカでは毎回、腹囲の測定、赤ちゃんの心拍確認のみである。

そのため、赤ちゃんの向きや大きさなどは見てもらえない。

助産師さんからは毎度
「赤ちゃんは元気だよ、何も問題ないよ!」
と言われ続け、妊娠後期に入った後も、何も気にすることはないと、のほほんと過ごしていた。

そんなある日ふと、胃の下にずっと固いものがあることに気づく。
胎動もお腹の下あたりで感じる。

よく、赤ちゃんから脇腹、あばら辺りを蹴られて痛い、という話を聞くが、むしろ毎回おへその下あたりを蹴られている。

これはもしや、赤ちゃんの頭が胃の下にあり、足が骨盤あたりにあるのではないか。。
何も指摘されたことないけれど、一応確認のために次の検診で確認してもらおうと思い、妊娠32週目の検診で聞いてみた。

担当だった助産師さんは、手で私のお腹を押さえ、赤ちゃんの向きを確認していたが、その時は
「うーん、わかりにくいけど、たぶん頭は下にあると思う…」
と、曖昧に濁した感じで終わった。

まあ、助産師さんもそんな気にしないなら、神経質になりすぎることないか。。
と思い、その検診の際は、曖昧な答えを曖昧に消化し、家に帰った。

そして、34週目検診。

この時も一応確認のため、逆子になっていないかどうか尋ねてみた。

その時担当してくれた助産師さんは、割と親身になってくれる人で、手で赤ちゃんの向きを確認した後、やはり曖昧だったため、簡易的なエコー装置を持ってきて、赤ちゃんの様子を見てくれた。

(日本での検診のように立派なモニターで見るわけではなく、お腹の様子をスマホのような小さな画面に映し出して見る。
こんないい物があるなら毎回やってくれよ。。と思ったが。)

私の胃の左下あたりにエコーを合わせた時、大きな丸いものが見えた。

そして、助産師さんが一言
"Oh… his head is here…"

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逆子だった

でもまあ、今34週だしまだ回るかな
36週までの2週間で色々と体操とか鍼灸など試して見るといいよ。
と言われ、私もそこまで考えすぎず
骨盤にちょこんと座ってるの、なんだか可愛いな。
とまで思っていた。

そして36週までの間
ザ・中国人のおじさんが経営する鍼灸院で針治療をしたり、お尻を高く上げる逆子体操をしてみたりと、できるだけの逆子改善対策をしてみた。

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英語がイマイチな中国人オーナーの鍼灸院。
自己紹介が30分ほど続いた。笑
子宮のつぼに針を刺し、微電流を流す治療を受けた。

だが、36週になっても、お腹の子は回っていなかった。

ここから、私のネガティブスパイラルが始まる。

「逆子原因」「逆子治し方」「妊娠後期、逆子治らない」などと毎日検索をかけては、ネガティブなこと目にし、自分を責め始めるようになった。
自分の姿勢が悪かったのかな、骨盤が歪んでるのかな...
などと考えては、びーびー泣いた。

病院からは、最終的にはお産前に「外回転術(英語でECV)」という
お医者さんがお腹の上から赤ちゃんの頭とお尻を持って、ぐるっと回転させる逆子治療がある、と勧められたが、私としては外回転術はしたくなかった。

ネットで調べた限り、成功率は50%くらい。
赤ちゃんの心拍が下がり緊急の帝王切開になることもあるらしい。
私の子はこの位置が好きなんだし、外から思いっきり頭を回すなんて、なんかもう可哀想。という気持ちが強かった。

夫も、私のこの思いに賛同してくれた。

外回転術はせず、帝王切開でこの子を産むと決めてはみたものの
やはり毎日びーびー泣いた。

帝王切開が怖いとか悲しいとかではない。

なぜこの子は逆子なってしまったんだろう
なぜずっと回ってくれないんだろう
と、我が子を「逆子」にしてしまったことに泣いた

自分を責めても仕方がないのに、わざと自分を責めるようにして泣いた。

そんな中、日本人の先輩ママさんたちに会う機会があった。

そこでは何もネガティブなことは言われず

「赤ちゃん、ママの心臓の近くにいたいんだね。予定帝王切開はいいこといっぱいあるんだよ〜。」
とポジティブな言葉ばかりをいただいた。

このママさん達、アメリカで子育てをし、沢山の荒波を超えてきた人たちばかり。
なんだか肝が座っている。

このママさん達と話しているうちに、私は徐々に前向きな気持ちになっていた。

ママさん会を終え、家に帰り、予定帝王切開のバースプランを考え始める。

なんだか、予定帝王切開が楽しみになってきて、このままお腹の子回らないで、とまで思うようになった。

今まで、ネット検索しては落ち込んでいた私。
そんな私の涙の毎日は、3時間のママさん会で一瞬にして救われた。

ママさん達ありがとう。

今もう私は、お腹の子の頭の向きは気にせず
この子が健康に生まれてくれる瞬間ばかりを想像している。

お腹から出てきたこの子を
胸に抱くのがとてもとても楽しみでたまらない

朝起きて、心臓の下にある我が子の頭を撫で

「あなたは偉いね。快適にいるんだよ。」
と声を掛ける。

私のお腹の子はきっと
ほわほわと笑いながら幸せそうに寝ているに違いない。(私の夫のように)

帝王切開の日まで、このまま快適に幸せに
そして健康に、私のお腹の中で過ごしてほしい。

「心から愛してるよ」と面と向かって伝えれる日まで、私は毎日逆子のこの子の頭を撫でようと思う。

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ちょうど右手の下あたりに頭があるのだろうか。可愛い。









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