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    ・戦後日本の思想はどのように戦争責任を考えたのか? どのように消費社会や国際社会を考えたのか? ・戦後日本政治がどのように無責任体制を続けてきたのか? どのように歪みを生み出してきたのか?

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    毎週末にその週で気になったニュースを纏めます。 定期的にニュースを思い出して今の政権が何をやってきたのかをチェックするために使ってもらえればと!

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    毎月10冊以上の本を読む人の読書感想文

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    ・見えない障害者が生きやすい社会をどのように作るのか? ・見えない障害者に必要なサポートは何なのか? について考えます。 障害者の視点から人間を考えることでリベラルが提示する強い人間観から こぼれ落ちる部分を拾い上げられるのではないかと考えています。

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アーレントの「必然性」とフーコーの「生権力」

ハンナアーレントの「責任と判断」を読んだ。 この本を読んで初めて、自分がなぜアーレント、フーコー、アガンベンに興味を持っているのかが理解できた。 それはこの三者が共通して「ただ生きているという事実」こそ重要だと意識づける政治を批判しているからであり、生命や健康や清潔がやたら強調されることで我々が暗黙の了解として受け入れてしまっている暴力性を明るみに出すことができると思っている。 元々、アーレントとフーコーは相入れないと思っていた。なぜなら、フーコーの有名な生権力の概念は

    • 12/13週の気になるニュース

      今週は2本です。 オンライン診療を巡っては厚生労働省が11月末、初診時は「直接の対面」が原則だった従来方針の改定を決めた。オンラインでの初診を恒久的に認め、患者とすでに接点がある「かかりつけの医師」以外でも条件つきで容認することにした。100以上の学会が加盟する日本医学会連合は「問診と動画で診断を確定できる疾患はほぼない」と提言しており、普及は見通せない。報酬が対面に比べて低いのも障壁とされる。 →初診料低下とかが絡むのでコロナ病棟の問題同様に医師会の強い抵抗がありそうで

      • 12/6週のニュース

        今週は3本です。 →日本の外交姿勢が試されていそうです。個人的にはアメリカとの関係性と選手の気持ちが大事なので外交的ボイコットに否定的なコメントをせずに、かつ、選手団は送り込むという両論併記的な対応で良いと思ってます。 水道の官民連携をめぐっては「民間企業に任せると値上げが横行する」「水の安全が確保されるか不安」といった声があった。宮城県はこれまで70回以上に及ぶ住民向け説明会などを開き、「料金値上げは県議会の議決を要する」「水質検査は県が引き続き実施する」などと答えてき

        • 11/29週の気になるニュース

          今週は4本です。 党内では20人規模で旧国民出身者が多い議員グループ「新政権研究会」を率いる。中道・保守を志向する議員のリーダー格とされる。 →共産党との共闘から離れて国民民主・連合へ接近してほしいです。 厚生労働省によりますと、認められた在留期間が3か月以下だったり、難民認定を申請したりしている外国人は健康保険に入ることができず、医療費の全額を自己負担することになります。このため団体によりますと、病気になった時に医療機関から高額な医療費の負担を求められ医療を受けられな

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          11/22週のニュース

          今週は3本です。 沖縄対象の軽減措置は本土に復帰した1972年、消費者や産業への影響を緩和する措置として始まった。「沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律」などをもとに、今は48の酒蔵、メーカーが県内向けに出荷する商品を対象に泡盛で35%、ビールなどその他の酒で20%減らしている。額はアルコール分30%の泡盛1合瓶(180ミリリットル)の場合で19円、350ミリリットル缶入りビールなら14円。年20億円強の減税規模で、これまでも廃止の議論はあったが、そのたびに税率を変えながら

          11/22週のニュース

          11/15週の気になるニュース

          今週は3本です。 少なくとも寄付するという発想だけは本当にやめて欲しい。もしコロナや地震の被害で困っている人に寄付するとなれば、“寄付した人は素晴らしい”“すごい、いい人!”となってしまう。しかし我々には、有権者にお金を配ってはいけないという法律がある。吉村府知事が大阪以外の人に配るのはOKだろうが、維新の会は全国政党だ。総務省にも確認したが、僕の調べた範囲では公職選挙法199条の3に違反することになってしまう。寄付していいのなら、僕たちだってやりますよ?。そんなことで政治

          11/15週の気になるニュース

          11/8週の気になるニュース

          今週は3本です。 保守政権が結んだ日本との合意を、革新勢力が市民を巻き込んで覆そうとするのは慰安婦合意で示された通りだ。結局は、保守、革新問わず、安定した日韓関係が韓国の経済力や安全保障を強くするのだという大統領自身の信念と指導力が決め手になろう。 →短期的に見ると、今回立候補している保守派の候補者の方が現実路線の外交を目指しているため、日本との関係や福島第一原発の処理水についても一定の理解を示してくれるかもしれませんが長期的に見ると、保守派の行った政策は確実に革新派によ

          11/8週の気になるニュース

          11/1週の気になるニュース

          今週は8本です。 ・自民だけで絶対安定多数 ・立民が野党共闘によって議席数を減らす ・維新が3倍超えの議席数を獲得/国民も順調に議席を伸ばす これらの結果によって「無理な野党共闘よりも無難な中道政党の方が好まれる」ということがわかったので長期的な視点に立てば良い選挙だったと思います。 改革中道の国民に一番期待してます。 与党にはなり得ないものの野党として、具体的な改革のための議員立法をバンバン行って欲しいと思います。 立憲民主党は衆院選で、公示前から14議席減ら

          11/1週の気になるニュース

          良いポピュリズムと悪いポピュリズム

          衆院選も近いのでどんな政治家が首相になるといいのかについてぼんやり考えてます。 よく「ポピュリズム(ポピュリスト)=大衆扇動家=悪」という図式で語られがちですが、インターネットによって世論が量・質ともに可視化されてしまう時代ではある程度、政治家がポピュリストであるのは仕方ない気がします。 従って、ポピュリズムが現代の政治の条件の1つなのであれば、良いポピュリズムと悪いポピュリズムを区別し、どうやって良いポピュリストを投票によって選択していくかでしょう。 良いポピュリズム

          良いポピュリズムと悪いポピュリズム

          10/25週の気になるニュース

          今週は2本です。 振り返ると、美智子上皇后は声を失い、雅子皇后も適応障害と診断され、今回の眞子さんも複雑性PTSDになった。宮中という世界がどうも男性より女性に多くのストレスをもたらす世界だというのが明るみに出てしまった。もちろん大正天皇のように天皇自身が率先して変えようとすることもありますが、概して女性皇族のほうが皇室に新しい風を入れようとして強い逆風に遭うことが関係しているのではないか。宮中祭祀(さいし)のしきたりなども含め、男性よりも女性に負荷がかかる構造が宮中に残っ

          10/25週の気になるニュース

          10/18週の気になるニュース

          今週は2本です。 よって立憲民主党と日本共産党は野党共闘の道を模索するわけであるが、端的に言ってこの試みは怪しい。日本共産党と立憲民主党では、経済政策は近似しているが、天皇観、外交安全保障、憲法問題についてかなりの乖離(かいり)がある。国家観が最初から違う二者が連合するのは空中分解の予兆だ。 →何度も書いてますが、そもそも政策やビジョンが異なる2政党が組み合わさったことで立憲民主党のビジョンがスカスカになり、与党にNOをいうだけの 野党が数の上では最大野党になっているとい

          10/18週の気になるニュース

          保守主義と世代差

          少し前になってしまうが高市早苗氏が自民党総裁選前に日本の革新を質問された時に「皇統」と答えていてのだが、自分は日本が世界に誇るべき点を「皇統」だと思ったことがなかったのでかなりびっくりした。 その時に思ったのは世代差によって日本をナチュラルに好きになれるのかどうか、そして、日本を好きになるために理論が必要なのかどうか、が変わってくるんだな〜と感じた。 どういうことかと言うと、高市早苗氏の世代はおそらく10-20代の時期に、日本が過去(戦間期など)に慰安婦や虐殺など、道徳的

          保守主義と世代差

          10/4週の気になるニュース

          今週は3本です。 「いまの自公政権の1強政治が長く続いた弊害は歴然としています。自公に漁夫の利を与えないためには、政党間でいろいろと工夫があってもおかしくはない。政治の世界でさまざまな協力があることは否定しません。ただし、いま共産党は『野党連合政権』を提唱しています。連合は歴史的な経過もあって共産党とは相いれない関係です。そもそも立憲・国民が共産と政権を共にすることなど絶対にあり得ません」 →僕自身も立民が共産党と協力体制を築いていることは違和感があります。僕自身は共産党

          10/4週の気になるニュース

          9/27週の気になるニュース

          今週は4本です。 →政治家が病院・医師会の領域に踏み込むのは大変だと聞きますが、飲食店や百貨店などに強い自粛要請を出すのであれば、病院にも病床数拡大を法的根拠に基づいて要請してほしいです。そういえば東京都は病床数拡大に応じない病院名を公表するとありましたが、あれは法律の範囲内で可能なのでしょうか、また実際に運用してみて効果はあったのか気になるところです。 NTTからの接待について、平井卓也デジタル相は大臣規範に触れる行為ではないと主張する。だが、規範の条文は書きぶりが曖昧

          9/27週の気になるニュース

          「良い矛盾」と「悪い矛盾」の条件を考える

          ローティの「偶然性、アイロニー、連帯」を読んでいたら突然矛盾について考えが止まらなくなったので備忘録としてかく。 自分の関心ごとは、自分の私的利益しか考えない人間が公共的になれるのか?ということなので、その問いに対して示唆を与えてくれる本だった。 結論から言うとローティは私的と公的は別々の言葉を使用する議論なので2つを無理にまとめようとせずにバラバラで良いという主張をする。 これは自分の歴史観や経験から考えても納得がいく。 古代ギリシアでは自分の生活や利益を守るのは基

          「良い矛盾」と「悪い矛盾」の条件を考える

          9/20週の気になるニュース

          今週は8本です。 民間企業が同システムを利用すれば、接種済み証や接種証明書がなくてもその場で接種済みの人と確認できる。デジタル庁の担当者は「12月前に開始できる」と話す。仕様案を公開し、事業者や個人から意見を募る。 →スピード感持って開発できればいいですが、それと並行して運用方法についても議論されるはずなので、それに関する報道も読みたいです。 ワクチン接種が個人の自由なのであれば、ワクチン接種/非接種によって教授できるサービスに違いが出てしまうのはまずいと思うので、ワク

          9/20週の気になるニュース