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下北沢にて、ダウ90000を観る。


 待ちに待った息抜きの日。
 今週は資格勉強からフォークリフト免許取得などと仕事やらプライベートやら、予定を詰めに詰めて頑張るべき一週間であった。
 もっと言えば、前日は仕事終わりに大学の頃からの競馬仲間と川崎競馬を楽しんだ。楽しんだと言ったものの、丸坊主で終わり2人して肩を落としてJR川崎駅へと歩いて行った。

 今日に至るまでの思考としては、お金じゃなくてもいいから何かしらの形で「何とかして取り返そう。」である。

 そんな大変な一週間のご褒美として、下北沢にてダウ90000の第5回本公演『また点滅に戻るだけ』を観劇した。
 余談だが、舞台を観た時の表現として「観劇」と言うべきか「鑑賞」と言うべきなのか、頭がごちゃつく。
 ネットで調べれば一発だが、こんなこと知ってたとしても誰かがツッコむ訳でも無い。


 下北沢へは大学2年の時にボタニカル柄のアロハを買いに行って以来、約4年ぶり。小田急中央口からは徒歩3分くらいだったと思うが、つい最近まで駅周辺の再開発が行われていたためか、改札出てすぐの広場は広くなり、右手には新しく出来た飲食店街で人が賑わっていた。
 相変わらず、路上アーティストがカバー曲を披露していたり演劇のビラ配りの集団がいたり、サブカルチャーの中心地だと改めて認識させられた。
 駅から歩いてすぐのヴィレヴァンにも多くの人がいて、駅の北側は古着を求めに練り歩く若い人たちで染まっていた。
 私も大学生の頃は少しでも個性を出したいとアロハシャツを買い、夏場はそれを着て大学の授業に出たりバイトに行ったりしていた。
 しかしそれも数年経てば、黒無地のカットソーを着ることがほとんどとなり、柄物なんぞしばらく買っていない。冬物は、これまではオレンジや赤といった派手な色を好んでいたものの今では地味色のパーカーが基本。
 時間の経過を感じると共に、年齢を重ねたことで大人になったのかもしれないとしみじみ思った。

 会場には、舞台開場の15分ほど前に着いた。私の前にも5,6人のお笑い好きが公演を楽しみにしているのか早く着いていた。大人しく列に並び、開場を待った。
 会場に入ると、セットの大きさ・精巧さに驚きながら席に着く。
 B列。前から2列目の左側の方。終わりまで首は常に右を向いていた。終演後は首が若干痛かったのは後々に気付く。

 開演と共に、主宰の蓮見さんを筆頭に繰り出されるセンスのあるワードや伏線の数々。緩急のある展開に腹が千切れるくらいに笑ってしまった。
 他にも園田さんの表情や中島さん・道上さん・吉原さん・忽那さんといった女子メンバーの個性に満ちた演技・小ボケ・その他諸々の工夫。上原さんや飯原さんの怪奇に満ちた立ち回りも圧巻だった。
 約2時間の公演があっという間に終わり、もっと見ていたいと感じさせてくれるそんなひと時であった。

 ストーリーの中にもあったが、20代の半ばを過ぎれば様々な変化が訪れる。その変化にうまく対応しよう、受け入れようとしなければいつの間にか世間から取り残される。狭いコミュニティの中でしか生きることが出来ず、自然と孤立していく。何だか自分のこれからの生き方について説かれている気がした。心をツンと刺してくる言葉、何だか切なくもあり、寂しさもあった。でも、この上ないくらいに満足感があり、また明日からも頑張って生きようと思えた。素晴らしいと思えた。

本多劇場横の飲食店が多く集まった通り。
ネオンの光も見え、どのお店にも人で溢れていた。


 こんなにも充実して楽しい1日、いや1週間が終わってしまうのかと少し悲しくなり、駅周辺をブラつきながら隣駅まで歩いた。

 社会人の休日ってこんな楽しかったっけ、
と歩きながらふと考えた。
 様々な人と話し、多くを学び、自分自身の生活に活かす。何か学んでばっかりかもしれない。

 学びもありつつ、道楽に興じることで幸福度を高めるよう自分自身でもやらなければと感じた。

 ダウ90000の公演の中にもあった。
「狭いコミュニティの中で生き続けるダサさ」
 世界を広ーく見なきゃかー、と。
 しばらくやってなかった都内のぶらり旅でもしようかと思った休日でした。

 きっとこれを見ている前職の同期が今後会った時にまたイジり倒してくると思うのでここら辺にしときます。笑

 明日は早くから仕事があるので備えます。


 以上。

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