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院内見聞録 入院シーズン3 5日目

2022年5月17日

何度も目が覚めたが、スマホをテーブルの上に置いているため、時間は確認できず。とにかく腰痛で身の置きどころがなく、ベッドを起こしたり、下げたり、体を傷がない左側に向けたりと試行錯誤。暗い部屋の中で6時を待つ。起床の見回りに看護師さんが来たので軽い便意があることを告げると、カテーテルの中身(尿パック)を下げることができて、歩行の補助の持ち手がついてる器具(名前はわからない)が出てきて歩く準備をする。

尿パック、酸素を測る機械、ドレーンという大荷物を持ってよろよろとだが歩けた。歩いているときはよかったのだが、看護師さんがドレーンの袋を取りに行っている間じっと立って待っていると、立ちくらみの気配。わたしは子供のころから朝礼をはじめとして、バスの中、運動会の予行演習、台湾の温泉、ジムのお風呂などあらゆる場所で倒れてきた実績があるから、わずかな気配も察することができるのだ。戻ってきた看護師さんに「立ちくらみがする」と言うと車椅子が要りますか? と聞かれるが、立ちくらみのプロなので部屋に戻れる余力は残してある。

朝の検温37.0。まだ微熱はあるが昨日よりは下がった。食欲はあるかと聞かれ、お腹は空いてないけど来たら食べると思うと答えたのだけど、野菜サラダ(イタリアンドレッシング味)を二口ほど食べた段階で、どう考えてもパンは入りそうにないことに気づく。牛乳とスープだけ飲む。

朝食

朝食後に栄養士さんが来て希望を聞かれた。朝食が食べられなかった理由は、そもそもお腹が空いていなかったことと(点滴されてるとお腹が減らない気がするのはわたしだけ?)絶食明けで固形物がしんどかったせいだと思うので、お粥を希望。ゼリーみたいなものも付けますねと言われる。歩行できたのでカテーテルを抜く。酸素を測る機械も外れる。だいぶ、身軽になった。しかし、点滴の管は刺さったまま。点滴自体は終わっているのだが、食事が食べられないままだと点滴復帰になるようで、まだ付けたままにしておきますねと言われる。そうか、食べねば。

メールチェックをしてDuolingoを1レッスン。

昼食

自分のイメージではお粥を頼んだので全体的に食事の量が減るのかと思ってた。しかし、いつもご飯180gのところお粥は280gあるし、全体的に量が多い。多分だけど他の人と同じ食事にお粥とのり佃煮とカロリーメイトのゼリー飲料が足されてる気がする。これは、どれでも食べられるものをお食べなさいと言われているのだと思い、早く点滴の管を抜きたいので頑張って食べたが、お粥を1/4、酢の物、煮物を残してしまう。

そうこうしているうちに友よりLine。19日で終了と思っていた「チェリまほ」がBestiaで延長とのこと。これは行くしかないですね。それに合わせて美容院の予約も取る。明日から無償の部屋が空くらしいので移動することになった。あと6日間。4万弱の違いは大きい。

昼の検温で37.3。長らく放置していたスペイン語翻訳の課題にひたすら取り組む。先生や看護師さんが来るたびに「仕事ですか?」と聞かれるのがつらい。今回はWi-FiがないことでTo doがものすごく捗っている。(あくまでも当社比)ときどき、合間にPCに保存してある町田くんの動画を見る。

ところで隣りのベッドに気のいいおばさまがいる。声が大きいのでやり取りが全部聞こえてくる。毎日、自分で血糖値を測っていたので、糖尿病患者なのかと思っていたが、今日は放射線治療に行ったので、がん患者だった模様。

そういえばナースステーションの前に、いつも車椅子に乗って朦朧としたおばあちゃんが二人ほどいる。小学生時代、よく先生の真横の席に移動させられていたやんちゃな子を彷彿とさせる光景だが、おばあちゃんたちはどんよりしていて、やんちゃからはほど遠い。病室にいてもときどき彼女たちがあげる奇声が聞こえてくるので、認知症の人なのかなと思っていたが、ふたりとも髪の毛がまばらにしかないので術後のせん妄かもしれない。となるとこの階にいる人はみながん患者なのだろうか。わたし自身はがん患者の自認はないのだけど。

そう、話を戻すと隣りのおばさまである。彼女は家庭料理の店を代々木でやっているらしい。煮物とかが得意だそうで、看護師さんも今度行きますねと言っている。フランス料理とイタリア料理の間と聞こえる。え? 和食じゃないの? それとも店の並びの話? 俄然、わたしもその店に行ってみたい気がする。せめて店の名前を教えてと思うが、もちろん声には出さない。退院したら店に行って、顔も知らないけど、声だけは知ってるおばさまの元気な姿を確認したいと思った。

夕食

夕食は完食。たぶんジュースはプラスでついてると思われる。とにかくわたしは「太陽とボレロ」のプレミア上映会には絶対に行きたいし、「チェリまほ」のBestiaの上映も絶対に見たいので、一刻も早く元気になる必要があるのだ。退院はドレーンの量によって決まるので、今後のご飯完食はもちろんのこと、明日は少し歩こうかしら。本当のことを言うとメガビタミンもやりたいんだけど、退院まで薬もサプリもお預けだ。(だったら、なんで持ってこさせた?)

夜の検温37.2。がんばれ、オレの免疫。看護師さんにお粥じゃなくて普通の食事で大丈夫ですというと、パソコンを確認して「あ、お粥になってる。もしかしたら明日の朝はお粥かもしれない」と言われる。まあ、朝はパンよりご飯派なので、それでもよい。22時就寝。

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