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ステーキ端っこ問題とお寿司くじ

これは由々しき事態。
食いしん坊としては黙っておれん……。
ステーキ端っこ問題。
Twitter(新X)界隈を彷徨っている方なら大抵目にされたであろう。
※X(旧Twitter)ってのが嫌なのであえて逆にしてみました。戻ってこい青い鳥っ

旅館で食事をした時、男性の方は普通のステーキだったのに、投稿者(女性)は枚数も少ない上に切れ端を寄せ集めたものを出されたって話です。
SNSに流れてくるいろんな方々の意見やそこから派生した叫びの酷さ(お櫃の置き場所問題とか)を勝手に全身に浴びて廃人と化したジョーもとい、わたし。
で、これについてボヤくことと決めた。


『作りたい女 食べたい女』1巻2話にもこんな話がでてきた。
たくさん食べる女、春日さんが定食屋で唐揚げ定食を注文する。
同時に注文をした男性とほぼ同時に提供された定食のご飯の量の違いに春日さんは、このご飯…と店主に声をかける。
お年を召した店主は、少なめにしときましたよ!と笑顔で返す。

「普通についでください」

春日さんのこの言葉に、最初「?」となっていた店主だが、すぐに「……ああっ!こりゃ、すみません」とご飯をつぎ直す。

あくまで店主にとっては心遣いであっただろうその行為の罪深さよ。
ステーキ端っこに比べたら悪意度は天と地だけど。
フードロスが叫ばれているこの頃でも、同じ対価を払っているのだから勝手な判断で内容を変えるのはやはり頂けない。

このお話が良いのは、店主は自らの判断の過ちに気づき、2巻13話で再びお店に訪れた際、男性にも女性にも「ご飯の量、少なめと普通と大盛りが選べます」と訊ねるようになっていたところ。
オーダーをとりに来たのはおかみさんだが、春日さんにむかって店主は先日の非礼を詫びるようにぺこりと一礼を返す。素晴らしき心遣い。
男性だって少食の人はいる。
女性だってたくさん食べたい人はいる。
人は間違いや思い違いをする生き物だが、いつからでも考えは改めることができるのだ。
※春日さんの実家は、父親や弟ばかり優遇される田舎体質で、晩御飯のおかずにしても然りで。ステーキ問題はその話の方が近いけれど


かくいうわたしも割とよく食べる方だが、ハンバーガーのセットの理想は飲み物はLで、ポテトはSがいい。
(ホットのLがファストフード店に殆どないのは何故)
お得なクーポンがMセットだった場合、ポテトはSにしてくれと頼むことがある。
お値段は変わりませんが、と申し訳なさそうに聞かれるが、勿論構いませんと答えている。
でも、勝手にSにされたらそれは違うって言うだろう。
Mサイズを食べたい時だってあるんだし。


で、また話は変わりますが、ちょっと気になっていることがある。
職場の近くにチェーン店の回転寿司があるので時々同僚とお昼にそこへ出向くのです。
平日はお得な価格だし、時間もかからないので重宝している。
そこでよく頼む鯖の押し寿司。
こいつが……。
8割強、端っこがでてくる……っ。
同僚に笑われるほどの確率。
宝くじならば今頃億万長者である。
湯の代わりに札束を入れた風呂の中で犬猫をはべらしてシャンパンでも飲んでいるだろう。

店の構造を考えると相手を見ているわけではないだろうから、要は運の問題なんだと思う。
そう、わたしは何を隠そうくじ運がない。
(何故か役員くじだけよく当たる)
押し寿司くじとでも名付けようか。
もう、とにかくよく引く。凶(端っこ)を。
しかも、押し寿司という性質上、カットされたまま2貫並んだ状態なのだ。
つまり端っこを引き当てた場合、2貫揃ってもれなく貧相なのである。

これは、あんまりだ。
鯖の押し寿司ってね、真ん中のあたりは本当に身が分厚い。だから余計端っこの貧相さが際立つ。
それで、さらに納得いかないのが、端っこって魚の形状上、三角じゃないですか。その尻尾側はどうしてもシャリが全部隠れないわけで。
それを補うために端っこどうしを組み合わせているのだ。
▶︎
◀︎
みたいな感じ。
これが……信じられないくらい嬉しくない。
端っこは二匹揃ったところで端っこでしかない。
端っこの極み!みたいな見た目も余計に悲しい。
これも押し寿司を作る製作の過程上仕方ないにしても、ここまで高確率で凶を引き続ければ笑えない問題となる。
それならばせめて、もう1貫、つまり端っこの相方にはセンターをつけてほしい。
2回に1回でもいいから!


あと、軍艦くじってのもある。
わかりやすいのはネギトロや蟹味噌。
ああいうのは、そもそも搾り袋みたいなのに入ってて、それを軍艦にしたシャリの上に絞り出しているんですね。
素晴らしい作り手さんに当たると、それはもうふっくらこんもり盛ってくれてる。
いいんですか、こんなに。とか思わず呟いてしまうほど。

逆に、あまり食に興味がないのか、ヤケクソなのか、何者なのか知りませんが、とりま絞りましたーみたいな一直線で提供されることもある。
ネタの量も少ない上に、なんなら絞った端っこのちぎれ具合まではっきり分かり……既視感を覚えたと思えば飲食店で名前を言ってはいけないアレそのもので……その攻めたビジュアルは食欲に影響を及ぼしかねない。(いや食べるけど)
あれ、これってお寿司くじというより、作り手さんのくじでは……。

そんな殺伐としたお寿司くじであるが、マグロは割と平和である。
完全なる赤身なときは吉。
筋多めなら末吉。
え、これ中トロでいけるんじゃないですかって時は大吉。
凶が滅多にないのである。
それはマグロが巨漢である故か。

わたしはクレーマーではない。
たとえ流れ届いた軍艦が総倒れになっていても、途中で突風が吹いたんだろうな、と思えるし、細巻きが四角くても今日はペッパー君が巻いてくれたのかな?と受け流せる程度の度量はある。

と、いろいろ脱線したけど、投稿者の受けた仕打ちに関しては運や間違った心遣いでもない。
お櫃どこにおくか問題と同じく完全な男尊女卑。
たとえば家でご飯を出す時、真ん中を食べさせてあげたいって、作り手が調整するのとはわけが違う。だってお店なんだもの。 

わたしでもステーキはね……
ステーキはねぇ……
明らかに自分だけ端っこだらけのステーキがでてきたらねぇ……
アルミンを見下ろすイェレナみたいな顔にはなりますけどね!
(分からない方は「イェレナ 顔」で画像検索)

とりあえず。ゆ、る、さ、ん!!!
食べ物の恨みを甘く見てはいけませんよ。
あと、男尊女卑はお残し同様許しませんえ!!
みーんな「尊」でいきましょ!

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