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図書館員が中高生に贈りたい、知的好奇心をくすぐるお仕事マンガ

子供達にとってクリスマスが待ち遠しい季節になりました。クリスマスといえばプレゼント!お子さんへのプレゼントを考えている親御さんも多いのではないでしょうか。

■知的好奇心をくすぐる、お仕事マンガをご紹介

定番といえば、ゲーム機とかになってしまうのかもしれません。しかし、一部の親御さんの本音が聞こえてきます。

「ほんとは勉強も頑張ってほしいな〜」

子供達は得てして勉強したくないものです。そんな時にはマンガで攻めてみてはいかがでしょうか!?小説よりもとっかかりやすいため、もしかしたら興味を示してくれるかもしれません。

今回のnoteでは図書館員である僕がおすすめしたい「知的好奇心をくすぐる」お仕事マンガを3作品ご紹介します。

机に向かうことに一切の興味がない!大いに結構!ならば、このマンガを読んでみないか!?

知らないことを知る(学ぶ)ことは、とっても楽しいぞ!

■ワクワクが止まらない!極上のビブリオファンタジー『図書館の大魔術師』

泉光先生の『図書館の大魔術師』です。テーマは図書館

①あらすじ

小さな村で暮らす男の子シオは物語を読むことが大好きで、本の都「アフツァック」に行くことを夢見ていました。とある運命の出会いを果たし、司書(この世界ではカフナと呼ばれています)を目指すことになります。

②おすすめポイント

・本格ファンタジー(ストーリー)、魔術、多くの魅力的なキャラクター
・司書の仕事、図書館に通いたくなる知識がわかる
・夢に向かって頑張っている子に勇気を与えられる

マンガの世界とは思えないほど作品の中に没入できる圧巻のイラストと奥深いストーリー。ファンタジーの世界なのに書物に関する歴史、司書のお仕事については超リアル

学校の図書室や、町の図書館で過ごすことが大好きな子、図書館で働くことが夢だという子にもぜひ読んでもらいたいマンガです。読書が苦手な子でもこのマンガを読めば、本に興味を示してくれるかもしれません。

何よりも、「運命は自分で切り開くもの」だという強いメッセージが込められています。主人公の師匠(先生)的なポジションの作中屈指の大人気キャラクターが、夢に向かって必死で頑張っている子の背中を熱く押してくれるに違いありません。

■不思議な深海生物を通して未知への探究心が湧いてくる『マグメル深海水族館』

椙下聖海先生の『マグメル深海水族館』です。テーマは水族館

①あらすじ

舞台は水深200mにある深海生物を観察できるちょっと変わった水族館。そこで深海生物が大好きだけど、清掃員としてアルバイトをしていた少年が館長からの推薦で飼育補助員として働き始めることになります。図鑑でしかみたことがなかった深海生物を守る立場となった少年が、仲間とともに生命の神秘や飼育の難しさを実感しながら成長していく物語です。

②おすすめポイント

・深海生物という謎のベールに包まれた生命体にワクワクする
・かわいいイラストの解説ページがあり勉強になる
・飼育員、コック、漁師といった、いろんな職業の登場人物たちがいる

深海って実は宇宙より遠い海って呼ばれているんですよね。月に行くより大変なことなんです!そんな未開の地で生きている生命、それが深海生物です。未知の世界と聞いてワクワクしない子供はいないでしょう。見たこともない姿形をした生き物たちがマンガの中ではたくさん紹介されており、まるで図鑑そのもののようなキラキラしたマンガです。

このマンガを読んだ後は、実際に水族館に行きたくなっているかもしれません。スマホやPCの画面の向こう側だけではわからない、本物の生命に触れた感動がきっと「知りたい」という好奇心、探究心をさらに突き動かすきっかけになります。自由研究は生物の実態調査で決まり!

■好きを極めたプロたちの裏側を知る!『へんなものみっけ!』

早良朋先生の『へんなものみっけ!』テーマは博物館

①あらすじ

市役所から博物館に出向となった主人公。初日からとんでもない変人と出会う。しかし、彼らは未来に大切なものを残すため日夜ハードな仕事に明け暮れる研究者たちだった。博物館の知られざる超アクティブな日々に触発され、次第に主人公の価値観は180度変わっていく

②おすすめポイント

・博物館で働く刺激的な仕事の裏側を見れる
・鳥!恐竜!鉱石!ロマンあふれる仕事
・働くって何という価値観について考えさせられる

フクロウの赤ちゃんを救出したり、鯨の骨の発掘をしたり、身近な動物の研究からスケールの大きな大仕事まで新たな発見の連続です。

主人公も出向前までは事務職が天職というくらい有能な人材でした。しかし「何を省くかではなく、何を残すか」という泥臭いながらも尊い使命を体現する学芸員や研究者の仕事に触れて価値観を覆されます。その中で畑違いの主人公が「自分にしかできない仕事」は何なのかを考えるこになっていくのです。

個性の強い変人揃いですが、好きを極めた人たちはこんなにもかっこいいんだということが伝わってくるマンガです。

■マンガで「学び」に楽しさを

以上です!今回紹介したマンガは大人の皆さんでも存分に楽しめる作品ばかりです。ぜひ、贈り物をした後はお子さんと一緒に感想を語り合ってみてはいかがでしょうか?

もう少し詳しく知りたいという方は、マンガコミュニティサービス「アル」で掲載されている以下の記事で作品の魅力をより深く知ることができます。良かったらご参考までに。



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