子宮筋腫 in Germany②(病院での精密検査後、気が動転してしまった話〜 親友、周囲の人のお話を聞くのは本当に大切!)

町のクリニックで精密検査を受けるように勧められて、大きな病院の予約の話から。

病院予約はドイツ語が母国語ではない者にはなかなかハードルが高い。それでも子宮筋腫という内容も内容であるため、自力で予約するべく、葡萄畑の上に位置する病院の外来に直接赴く。外国生活は長いが、自分の専門ではないことを電話で話すのははっきりいって至難の技で、聞き間違い、理解の間違いも少なくない。

クリニックで貰った紹介状を持参の上、手続きをしたのち、外来から婦人科フロアを案内してもらい、向かった。病院の雰囲気は日本もドイツも変わらない・・・やはりなんだか居心地が。不安になるというか。2週間後のCTの予約をして帰宅。まあ、とにかく何をするにも時間がかかる。すぐには何事も進まないのがドイツだ。

CT予約の日当日。特に食事の制限等はなかったが、まず婦人科へチェックイン。その後CTフロアに移動。特殊な液体のようなものを飲まされて、そしてwaiverにサインの上、CTの部屋に入る。技師は別室でマイクで指示した。

CT結果はその場で病院の婦人科に送られ、婦人科フロアに再度行き、主治医となる医師との診察があるとのこと。時間が来て診察に入ったら、若手医師が笑顔で迎えてくれ(こういうのが外国生活では無性に安心してしまう)、英語も堪能とのことで、英語で話してもらった。絵をかいて教えてくれたが、8センチ、6センチ、4センチの筋腫があるとのことだった。レモン大とか。そんなに大きいものがお腹に・・・と妙に感心している自分に呆れた。

医師は色々事情を聞いたのちに、子宮全摘を押してきた。他に方法はないのですか?(腹腔鏡オペやホルモン治療、最先端の放射線治療など)と聞いたが、「難しい」、「この地域では施設がない」を繰り返され、気が動転してしまった。急がないが手術スケジュールを決めて帰ってくださいと言われ、わりと普段は冷静な対応をするつもりでいたが、なんとその日勧められるがままに手術スケジュールを決めたほど、動転していた。

そして、このCTスキャンの絵を持って、いつもの婦人科クリニックを予約して、意見を仰ごうかと思ったのだけれど、そのクリニックはやはりいつもの通り慌ただしくゆっくり話せる感じではなく、「病院の医師がそう言っているなら全摘手術しかない」、「ホルモン治療は意味がない」の回答であった。本当はもっと付加価値のある意見を聞きたかったんだけどね。

一方、この一連の話を後日親友にしたら、「すぐにオペなんて何を考えてるの! 医学の進んだドイツにいて他の方法をまずは探すべし!」と言われ、確かにそうだなあと我に帰った。自分のこととなると、判断が鈍るとはしばしば聞くが本当にその通りだと思った。「いったん考えてから連絡します」くらいのことを言えなかった自分に呆れるやら、驚くやら。親友には感謝してもしきれない。冷静になってみよう、ともかく。

翌日手術スケジュールはキャンセルすると病院に電話した。振り出しに戻る。

あの町の婦人科クリニックに話したところでどうしようもないし、新しいオプションのアドバイスは得られないだろう。別のクリニックを探すことをぼんやり考えていた。

(③に続く。)

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