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子宮筋腫 in Germany ③ セカンドオピニオンの力

前に書いた通り、筋腫の治療として子宮全摘のみを推奨する医師から一旦離れてセカンドオピニオンを取ってみることにした。日本でもセカンドオピニオンなんて取ったことがないのに、苦手ドイツ語で・・・と思っていたが、ふとここはドイツ。欧州でも最大規模の日本人コミュニテイがあったではないか。どうせセカンドピニオンを取るならば、母国語で話せるDusseldorfの日本人女医さんがいるクリニックを予約してみた。痛みにも「チクチク」、「シクシク」、「キリキリ」、「ジンジン」などと色々バリエーションがあるのだ。そういう細かいニュアンスも伝えたかった。もちろん、ドイツ語にも「刺すような」痛みなど言い方はあるのだけれど、私の痛みとは違う気がする。

予約の電話から日本語! なんという安心感。

Dusseldorfは私が住むStuttgartからは近くはないがICEで行けない距離ではない。直行で3時間だ。おまけに診察後日本食も食べられる!と思ったら診察に行くのが俄然楽しみになった。

そして診察の日。住宅街にあるクリニックの待合室で待っていると、先生が直々にお出迎え。とってもフレンドリー。Stuttgartから来たことに少し驚かれていたが、「どうしたの?」とまるで前に来たことがある患者に話すかのような雰囲気。そして「この筋腫の大きさならそりゃあ痛いよ。やっぱり手術が究極的には良いけど、全摘である必要はないよ」と。「どんな手術がオプションとしてありますか?」と訊いたら、「絶対子宮は残したいから、それを伝えてそれができる医師を探すしかないよ、ドイツでは。私も医師としては臓器はなるべく残した方が良いと思う。ドイツはね、子宮全摘は誰にでもできるオペだからそれを押してくる医者はいるものなのよ。だから自分の意思をはっきり伝えないとだめ」と仰った。医師との対峙の仕方までアドバイス頂いて、本当に来た甲斐があったと思った。しかし、そういう名医を探すのは外国人にはハードル高いなとも感じた。

私が全摘でないにしても手術はちょっと・・・と渋っていると「じゃあまずはホルモンの薬で月経を一旦止めて様子みてみる? ちょっと高額な薬だけど良い?」と仰った。先生に後光が差して見えた。「もちろんです。ぜひ試したいです」と即答した。そのとき処方して頂いたホルモン剤(ピル)が写真の右側。3ヶ月分で500ユーロ超だったかな。Stuttgartの薬局でちょっとびっくりされた。

3ヶ月後また先生に会いにDusseldorfへ。「あら、ちょっと小さくなってるかな」と先生。確かに痛みも減っていた。「でもね、この薬は強烈だから長期継続は向かないから、今日からミニピル処方するね」と仰った。そしてそのミニピル が写真左側。現在も継続中。調子は悪くないので、このまま手術することなく経過観察しながら生活したい。

それにしてもセカンドオピニオンを取る大切さが身にしみた一連の医者通いだった。なんでも代替治療を試してみて、ダメなら最終的に手術も覚悟が付くかなあと思えたし。私は一連の医者通いの合間、鍼治療、陰ヨガ、漢方など可能なものは全部試した(今も一部継続している。もっとも現在はコロナ危機でヨガスタジオは閉鎖中であるが)。

ともあれ、しばらくはDusseldorf通いが続きそうです!  診察の後の和食の方がメインイベントになりつつあるのも診察が億劫にならなくて良い。
Dusseldorf万歳!

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