#18 バケーションシンドローム

例えばの話。
旅行の計画を立てたとしよう。

○月△日から数日間、どこぞの素敵な観光地で美味しいものを食べ、温泉に浸かり、素敵な観光地を見てリフレッシュしようじゃないかと思い立つ。

早速、新幹線や飛行機など交通手段を調べて手配し、宿泊先を探して予約し、ざっくりとした観光スケジュールを立てる。これに関しては人によるところは多いが、私の場合はその日1日の観光においてメインを3つまでと決めており、隙間時間を多分に作ることで自由にフラフラ歩けるような予定の立て方をする。

日にちが近づいてきたら荷物の準備だ。
普通の市街観光地ならそこまでの準備はいらないが、登山などをする場合はそれなりの装備がいる。改めて手持ちのウェアや靴などを点検したり、足りないモノを買い足したりする。

さぁ、旅行は目前!
もはやワクワクした気持ちが抑えられない!

……となるのはここまで。
地獄は出発の前日にやってくる。

何故だろう。
あんなに楽しみだった旅行に行きたくない。

脳内を「面倒くさい」の文字がデカデカと支配し、楽しみながらパッキングした荷物を見るだけでウンザリした気持ちになる。

この面倒くささに理由はない。
行けばめちゃくちゃ楽しいことは分かっているし、今更予約した色々なものをキャンセルする勇気もない。ただ、面倒くさい。

この理由もなくイベント前のワクワクが急降下してしまう現象は何なんだろうかと常々疑問に思っている。既に行ったことのある場所を再訪する際も、そこがどれだけ魅力的で楽しい場所か分かっているのに、めちゃくちゃ行きたくなくなる。何故なのか。

外が暑いからか?
朝、早起きしなきゃいけないからか?
慣れない土地でのトラブルが怖いからか?

全部、答えはNOだ。

この理由なき「イベントやだやだ」状態を、私は「バケーションシンドローム」と呼んでいる。お察しの通り、今まさにそういう状態。

でもね、頭では分かっているんです。

明日の朝、いつもより早い時間に目覚ましが鳴る。起きて準備をして、留守の間に不備がないようチェックして家を出る。

予約した交通機関に乗り、現地に到着すればもう気持ちはパラダイス!さぁ、楽しむぞ!という気持ちでいっぱいになる。何も恐れることはない。トラブルだって良いスパイスだ。

さぁ、いつまでもダラけるな。
今日は早い時間にとっとと寝ますよ!

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