ドラマ「名建築で昼食を」と母の話

こんにちは。

名建築で昼食を という作品をご存知ですか。
2020年夏に、名建築で昼食を〜東京編〜
2021年に、スペシャル〜横浜編〜
そして2022年9月まで、〜大阪編〜が放送されています。

メインとなるのはOLの春野藤(池田エライザ)と建築模型士の植草千秋(田口トモロヲ)。
親子ほど年の離れた二人がとあるきっかけで出会い、あらゆる名建築を巡って、そこで昼食を食べる。その中で様々な出会い、気づき、発見があって…というお話。
ディナーだったら少し気取ってしまうけど、ランチなところも気軽でいい。

あらすじ書くのって難しいなほんとに。↓
私は全話観ています。

私は建築についてあまり詳しいことはわかりません。
でも見るのは好きです。
わ〜凄い!とか、かっこいい!とか綺麗とか可愛いとか、なんて良いセンスなんだ…とか、なになに、これどうなってるの!?とか、その程度ですが、そういうのでたまらなくワクワクします。
歴史ある古い建物の場合は、まじまじと床や壁なんかを見つめて、「今までどんな人たちがここに立ってきたんだろうか、よく今の今まで残っていてくれました」なんてぼーっと考えてみたりします。


ドラマはドラマなんですが、教養番組としての一面も持っていると思います。
この番組で始めて知った建物もたくさんありました。
最初に植草さん(田口トモロヲ)が、テーマとなる建物の概要や歴史をナレーションで説明してくれるのですが、その度に「お、プロジェクトX!、プロジェクトXが始まった!」とはしゃいでいました。
でもほんとうに、建物をつくるって一大プロジェクトですよね。
たくさんの人が関わって、それぞれに色々な思いや考えがあって、まず設計図というかたちを作って、それを実際につくる人たちがいて。
立派な公共施設でも、小さな個人住宅でも、そこは変わらないと思っています。



記憶に新しい大阪編でお気に入りの回。

  • 3話 「船場ビルディング
    建物に入った後で緑と日光と風を感じられるのがとにかく好きだな。

  • 5話 「神戸女学院
    こんなところで勉学に励みたい…!一息つきたい時は学友たちと建物内をお散歩したいですわ…!

  • 6話 「大阪市中央公会堂
    美しすぎる。あまりにも。

  • おまけ 東京編 7話 「山の上ホテル

山の上ホテルといえばこれも好き。

ホテルに泊まることを目的として、2泊ぐらいゆっくりして、じっくり本を読みたい!




話は変わって、私の母は昔、建築士として働いていたらしい。
らしい というのは、その当時の話を本人から深く聞いたことがないからだ。
母は私を産んでから建築業界を離れたらしく、今は建築とは全く関係ない仕事をしている。
母が母になる前の、ひとりの女性だった頃の話をあまり知らない。
幼ながらにあんまりそこに関しては聞いちゃいけない気がして、それが今までずっと続いている。
本人(相手)が話したい話ならば全力で聞く、でも本人が積極的に話さないことは私から聞くことはしない という人間関係における私の人との距離の取り方は子供の頃から全く変わっていない。(それが家族であっても)
無関心とか薄情とか言われたりするけれど(自分でもそう思う)そういう優しさもあると思っている。

確か4、5歳くらいの頃、当時住んでいた家のリビングにどでかい製図板が鎮座していて、そこに座って私はキャラクターの塗り絵をしていた記憶がなんとなくある。
母は隣で何かの作業をしていた。

数年前、実家に帰って物置の片付けをしていた時に母の建築関係の本や資料が色々と出てきた。
時を忘れて読みふけってしまった。私の知らない母の一面があった。
私を産まずにそのまま建築士としてキャリアを積んでいたなら、どんなひとになっていたんだろう、なんてことも考えたりした。
たくさんの愛を注いで私を育ててくれたので、母になる道を選んだことにおそらく後悔はしていないと思う。
その片付けをした次の日、母の車に乗って地元を走っていると「この〇〇(建物)は私が図面をかいたんだよ」と教えてくれた。
あんまり興味無さそうに「へ〜すご〜」と返してしまったけど、内心(かっこいい〜ウチの母ちゃんすげ〜!)って沸いた。

母と二人でどこかに旅行に行くと、建物を一緒に見にいくことが多い。
大方私から誘う。
私が建物に興味を持つのが嬉しいみたいで、行くと一緒にはしゃいでくれる。
親孝行になってるかな、これ。
今よりもう少し気軽にどこかに行けるようになったら、行きたい場所がたくさんあるな。

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