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第5回 かけた時間・お金と得られた効果に関して考えてみる ①

こんにちは。私教育どっとこむ管理人です。
(U*'ω'*)ノ

第2回~第4回にかけて、以下のようなことをお伝えしました。
マガジンにまとめてあるので、もしよければご購読ください。

今回は第5回になります。
よろしくお願い致します。


第2回~4回にかけて、私教育の学習サービスを選択する際のチェック事項として、以下の3点を挙げました。

今回からは、実際に少し生々しいお話しになるかもしれませんが、何回かに分けて、かけた時間・お金と得られた効果に関して考えてみる、というお話をしたいと思います。
(;´∀`)💦


自動車保険や生命保険のCMで、よく「見直し」という言葉が使われます。

これは、その時々の資産状況やライフスタイルに合わせて、保険内容を少しずつ見直していくご提案です。

もちろんそこには、保険会社が利潤を出すために、より手厚い保証内容のプランをおすすめしてくることが多いです。

しかし、ネット保険や状況に合わせたシンプルなプランを提案し、ユーザーの満足と信頼を高めていく姿勢が見える時もあります。

保険の世界では上記のようなことは散見されるのですが、学習産業になると、サービス開始から終了まで、ほとんど見直しをしないままのことが多いです。

では、「かけたお金と得られた効果」、とは何でしょうか?

簡単に言うと、毎月の指導料やお月謝、購読料に対して、

① 成績が上がったか?少なくとも下がらなかったか?
② 学習習慣がついたか?
③ 提出物などの提出率が上がったか?
④ 進路に関して具体的な方針が得られたか?
⑤ 成績が下がってしまった場合、その具体的な原因を分析し、対策を講じたか?

などになります。

簡単に言い換えると、

「目に見える結果が出たか?」

「目に見える結果が出なくとも、サービスを受け、満足や納得をしたか?」

になります。

これらのいずれにも該当しない場合、「効果が無かった」と判断しても差支えありません。

もちろん、上記 ①~⑤ は、ユーザー側も真剣に取り組んだ、もしくは取り組もうとした結果であることを忘れないでください。

これまでも書いてきましたし、厳しい言い方になってしまいますが、自分自身で何も努力をしないで、塾に行くだけで、家庭教師が来るだけで、通信教材を購入するだけで、成績が上がるわけがありません。

また、学習サービス提供側は、生徒側・家庭側の姿勢「だけ」を原因にすること、つまりそれらの要因を逆手にとってもいけません。

お金が発生している産業である以上、問題解決のために創意工夫やアプローチをするべきです。

これは私の持論になるのですが、学校などの公教育を適切に受講し、私教育の学習機関でのフォローが適切であれば、普通は成績は上がるはずです。
少なくとも、下がるような状況にはならないはずです。

「頭がいい」とか「才能がある」という言葉に逃げるのは、きちんとした心構えやトレーニングを経て、かなり高度な世界になってからの話です。


今回の記事では特に、このトピックに注目します。
① 成績が上がったか?または下がらなかったか?

これが、学習機関にもっとも求められていることであり、分かりやすい指標であるともいえます。

では、成績が上がるとは、どのようなことでしょうか?

「点数が上がる」

はもちろん分かりやすいことです。

ただ、このような場合を考えてみてください。

点数は上がった、けど……

41点が50点になりました。
確かに点数は上がっています。「点数UP」を謳う学習機関では、これで目標達成されたことになります。

しかし、平均点も上がっております。
本当に成績が上がったのでしょうか?

私の個人的な見解では、これは、成績が下がったことになります。

私が主催している学習支援システムでは、

『平均点に対して、どれくらいの成績であったか』という相対比較を、成績評価の軸としております。

得点 ÷ 平均点 × 100

という、簡単な計算で出すことができます。
私はこれを、「相対得点」と呼びます。

相対得点で見ると、
受講前は、44 ÷ 52 × 100 = 85 % であったのが、
受講後に、50 ÷ 62 × 100 = 81 % となっています。

もちろん、4% を誤差と考える場合もありますが、少なくとも成績が上がっていない状態だと思います。

逆に、こんな場合もあります。

点数は下がった、けど……

点数は上がっておらず、むしろ1点下がっています。
ですが、平均点も下がっています。

相対得点を見てみましょう。

受講前は、44 ÷ 52 × 100 = 85 % であったのが、
受講後に、43 ÷ 49 × 100 = 88 % となっています。

この結果から、相対的には成績が上がっている、と判断しております。
控えめな見方をしても、少なくとも下がってはいません。

このように、テスト結果ひとつとっても、解釈の仕様がさまざまです。

ここに挙げた例は、私が行っている指標ひとつで、たとえ話です、

ですが、そういった視点を

  • それぞれの学習サービスが持っているかどうか?

  • 生徒さんや保護者さまに提供できるか?

も含めて、サービス途中で見直す1つの判断材料になり得ると思います。



例えば、先ほどの例でも、アドバイスはいくらでもあります。

(ここからは通信教育は除外して、塾や家庭教師を想定してお話を致します。)

最低限、これくらいは分析したい

仮に成績が下がったのであれば、

・失点の原因はどこか?
⇒ その箇所に対して、「ミス」なのか、「実力不足」なのかの判断ができるはずです。

・失点の原因がミスである場合
⇒ どのような対策をすればミスが防止・または軽減できるか、を根拠をもった説明をし、実際の作業に落とし込むプランを提示します。

・失点の原因が実力不足である場合
⇒ 目標点数までどのような計画を立てて、その計画は達成されたのか?
⇒ 計画が達成されないのであれば、何が原因だったのか?
⇒ 生徒が遂行できなかったとしたら、生徒側の過ごし方で改善できるところはあるか?
⇒ 計画が難しすぎた場合、調整しながらまた再構築できるか?

などです。

世の中の学習サービスをすべて知っているわけではありませんが、少なくとも私が働いたことがあるところでは、

「理科が下がってますね。理科を頑張りましょう」

程度のアドバイスで終わってしまうところが多く、具体的な原因究明やアドバイスが無く、ふたたび通常授業に戻ることが多いです。

上記の例は極端かもしれませんが、実際にあった例です。
これなら、小学生でも言えるコメントです。
(´・ω・`)💦

私も隣で話し合いに参加していたのですが、そこから何か続くのかな?と思って聞いていたら、それで終わっちゃいました。

ただし、学習サービス側としては、面談をした事実はありますし、履歴は残るので、「やることはやった」のです。

何より、保護者の方がそれで納得しちゃってる感じの表情で。
もちろん、生徒さんも。

そりゃ、理科が下がったのは事実ですから。

悪い見方をしているのかもしれませんが、そういった学習機関にとっては、その面談は「やっつけ仕事」のような印象です。

「消費者主権」が謳われている今の世の中ですし、私教育は公教育ではありません。

合わなかったら変えればいい、やめればいい」、という考え方は基本原則なのですが、そうなるまでムダ金、死に金を払うのは、勿体ないのです。


「サービスを選択してよかった」

と思えるような関係性が理想です。


そのためには、風通しが良い関係性を作ることが重要です。


もちろん本人やご家庭が、学習サービスにクレームを入れまくればいい、ということではありません。
そんなことをしても、発展性がありません。


どのようにしたら成績が向上していくか、を本人・保護者・学習サービスの3者間でしっかり話し合い、合意に至るプロセスが必要です。

今回は、

① 成績が上がったか?または下がらなかったか?

② 学習習慣がついたか?

③ 提出物などの提出率が上がったか?

④ 進路に関して具体的な方針が得られたか?

⑤ 成績が下がってしまった場合、その具体的な原因を分析し、対策を講じたか?

のうち、①を主に解説しました。

次回は、②以降のお話をしたいと思います。



ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
次回のコラムでまたお会いできることを楽しみにしています。
(U*´ω`*)ノシ


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