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【黒田有彩】FFS理論ワークショップ感想

「宇宙 タレント」と検索したら自分の名前が出てくるようになって、6年ほど経つでしょうか。2015年夏から「宇宙飛行士を目指します」と公言し、タレント活動を手段として、宇宙や科学の魅力を届ける活動をしてきました。仕事柄か、色々な方から「黒田さんってこういう人ですよね」と言っていただく機会があります。それを時に受け入れ、時に受け流しながら(笑)、自分を見つめて自己分析をしてきました。ただ、チームの中での自分の役割は未知数でした。宇宙飛行士に欠かせないリーダーシップとフォロワーシップ。それを掴みたいと思っていた矢先、このワークショップが目に入ったのです。

カバー表1帯付き

▲2021年11月出版された、FFS×宇宙兄弟コラボ本第二弾。
『宇宙兄弟とFFS理論が教えてくれる あなたを引き出す自己分析』
古野俊幸 著/日経BP 出典:日経ビジネス

古野さんの著書を読ませていただき、最も救われたのは、自分の資質そのものを変える必要はないということでした。リンゴはミカンになる必要はなく、美味しいリンゴになればいい。皆が各々の個性を磨き、お互いを理解し合うことで、人間関係良好かつ課題解決がスムーズにできる。最高ですよね!80問の質問から導き出された私の因子は、「受容>弁別>拡散>保全>凝縮」。これはワークショップの終わりの方で古野さんから種明かし的に教えていただいたものでしたが、その前に行われた『月脱出ミッション』時にも、自分の特性は大いに発揮されていました。

Bチームでは、初め5人の役割を決めることなく議題に入っていきました。リモートですし、初めてお話しする皆さん。私はその中で恐る恐る(笑)、「まずタイムライン決めていきましょうか」
「脱出フェーズを分けていきましょうか」
という『提案』をしてチームの方向性を言語化しました。
「320kmってこれくらいですよね」などと、皆が課題に対して同じイメージを持てているかということにも重きを置いて発言しました。
そして口火を切る役割よりも、次第に、論理的な『情報』を提供し、品目の優先順位に確からしさを加える役割にシフトしていきました。

例えば「綿製パラシュート」がどう使えるかという話になった時、
「条件に『太陽の光が当たっている月面のある地点』とあるので、月の自転と太陽の方角を考えたときに、昼が何日か続きますね。だから寒さ対策ではなく暑さ対策が必要です」
といった感じです。
チームメンバーと話しているうちに、「この方は引っ張っていってくれそうだな」「この方の同意は心強くて話を発展してくれるな」「この方は視野が広く抜け漏れを確認してくれる」「この方は作業が細やかで丁寧で頼れる」と、それぞれの個性が見えてきたのです。
自分が役割を考えた部分もありましたが、自然とその役割に収まっていった感覚でした。そうして、皆がそれぞれ収まるところに収まり、話し合いの時間は終わりました。「正直、月面でやってみなきゃ分からないよね」という、ある種の楽観的な考え方が共通していて、深堀りしすぎて思考の沼に嵌ることなく、課題解決に向けてバランス良く話し合いが進められました。
私は、結果的に「受容」と「弁別」の両輪を発揮できたと自己分析しています。

いい議論ができたとホクホクとした気持ちでの、古野さんからのフィードバック。Bチームのメンバーは驚かされます。なんと、その資料はまさに「予言の書」でした。
Bチームは皆「受容」が高く、相手の発言で自分の役割をそれぞれ見つけられるようなチーム編成だったのだと。役割が自然と収まっていくあの感覚は、FFS理論に基づいて仕組まれた(笑)ものだったのです!

FFS理論、すごい!完全にしてやられました。ちなみに予言の書には、「黒田さんは周りの意見を聞きつつ、自ら合理的な意見も出しやすい」と書いてありました。合理的な意見を言えてよかったです!(笑)

今回のワークショップで自分の個性を言語化していただけて、また選抜試験に向けてやるべきことが見えてきました。素敵なワークショップに参加させていただき、そして短い間でしたが素敵なBチームの皆さんと議論ができ、楽しかったです。ありがとうございました!

黒田有彩さん

黒田有彩(くろだありさ)/宇宙タレント

兵庫県出身。中学時代のNASA訪問で宇宙の虜に。内閣府ムーンショットアンバサダーからYoutuberまで幅広い顔を持ち、宇宙や科学の魅力を届ける。13年ぶりに行われるJAXA宇宙飛行士選抜試験に挑む。
Youtube「宇宙タレント黒田有彩 --ウーチュー部--」は必見。
https://bit.ly/2yG7p2M



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