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朝の直観はメモすべし

映画「ドラフトデイ」を見て、気づいた事があった。

ケビンコスナー主演のアメフトのドラフト会議の12時間を描いた映画であった。アメフト、ドラフト制度の知識はないのだが、丁寧に描かれているので障害にはならなかった。

GMの手腕が発揮されるものらしく、頭脳戦、情報戦、交渉術、そのような、知的探求心を満たしてくれるものだった。

冒頭、ドラフト会議開催の朝、目覚めたばかりの主人公であるGMはひらめきをメモに書き記しポケットに入れる。何を書いたのかは明かされていない。

ドラフト当日というGMにとって最も忙しい日にかぎって、恋人との問題、両親との問題、チームのヘッドコーチとの問題、チーム主力QBとの問題、チームオーナーとの問題、新しいインターン、様々なトラブルが襲い掛かってくる中で、刻刻と変わるドラフトの他チームGMとの交渉や駆け引きが展開していく。

自分の気持ちに従いたいのだが、迷いは深まる。置き忘れていたメモを見つけた恋人が、そっと渡し、自分の心に聞いてみて、と告げる。

ドラフト開始早々、皆が考えてもいなかった選手を指名する。おおさわぎとなるのだが、結果的には、この判断がミラクルを呼び、すべてがうまくいく結果となるのだった。

最後にメモに書いた内容が示される。朝の直観は結末と一緒だったのだ。

さて、これは、映画だからね、という事もできる。

しかしながら、目覚めてすぐの頭がぼーっとしているときに、ふと出てくる事が、本質をついている、と思う体験が私にもある。

ああ、あの出来事の本質はこうだな、とか。

偶然の出来事、誰かの偶然の発言、そういったものをキャッチし、ぎりぎりのタイミングでベストな判断をしている。

映画だからといえばそれまでであるが、なかなか示唆に富む映画であったように思う。

ケビンコスナーの演技力にもよるとおもうのだが、監督と脚本のすばらしさであろう。

関連として、ケビンコスナー主演のリュックベッソン脚本のスパイ映画を見たが、グズグズなファンタジー映画になっていた。リュックベッソンがからむとクオリティが落ちる。

朝の直観はメモしておくべき。
そのような漠然とした思いが確信に変わる映画体験であった。

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