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断易占断:「いい部屋見つけたい」賃貸物件契約の成否

30代半ばのシングルマザーからの依頼です。

離婚され女手一人で小学生の息子さんを育てております。
手に整体関連の職をつけて働いていたのですが、癒し産業も市場にあふれ飽和状態。


安定収入を得るため、平日はOLとして働くことにし、
さらにコスト削減を考え家賃負担を軽くしたい。

こうした方向性のうえに
「いつごろ・どこに引っ越せばいいか」のご相談を受けました。
その後、しばらくしてからあらためて質問が来ました。

『良さそうな物件をひとつ見つけたのですが、場所が鑑定と違うので、ご相談したいと思いました』

このように鑑定したものと求めたものが異なる内容の場合、都度相談をいただけるのは信頼関係あるゆえのこと、きわめてありがたいことです。

さて、今回の相談物件についての個別の良し悪しを断易にて占います。

占日/辰月乙酉日(午未空亡):得卦「風天小畜ー水雷屯」

スクリーンショット 2020-04-20 23.10.23


・用神の父母爻は休囚しているも日辰により生じられ有気であり悪くはない
・しかし自分側である下卦が伏吟している
・上爻にある兄弟爻が日冲を受けるも発動し父母爻を化出.この物件についての明らかに躊躇、滞る何らかの理由を示している


おそらく物件は日辰より生じられており、リフォームしたばかりできれいでしょう。また五爻に子孫爻があるのは安全であるとか、環境も悪くなさそうです。しかし応爻につく未が空亡すれど兄弟爻を入れる働きがあること、この応爻が発動せずとも世爻を剋する関係にあり、同時に伏吟ということはそれが理由で躊躇し、おそらくスムーズに契約には至らないことを知るに至ります。

“家自体の間取りや環境は悪くありません。ただし、契約を交わすことでいろいろと付随してお金がかかるなど、トータルで予定より若干の負担増になる可能性を示しております。従いまして、契約時においての重要事項説明をしっかり確認し、負担増になる要素となる付帯条件がないか、その辺をしっかり確認し納得いけば契約してもOKです。契約する場合はその辺りの話をよく伺い必ずご確認ください”

しばらくして依頼者から返信がきました。

『先日は、ご連絡ありがとうございました。詳細をお伺いいたしましたら、あれから、2年の定期借家契約という事が判明致しました。そのため、物件は他のところを探すことに致しました。
また振り出しですが、見つかりましたら、ご連絡させて頂きたいです。宜しくお願い致します』


以上のような返信が返って来たのである。


借地借家法の改正により2000年に施行された「定期借家契約」については、不動産物件の流通化を目論み、貸主側の事情が優先された契約関係です。これまでの一般借家契約とは異なり、やや貸主側に有利な条件で、借主側の自由度が制限される分、家賃負担を軽く設定されている場合が多いようです。

しかしながら定期借家契約の実態は全体の5%未満で、昨年と比べても減少傾向にあり、借主からすると不評のようです。

断易は、この制度自体の良し悪しについて言っているわけではなく
それぞれ占う人の事情や考え方などの個別性に対する成り行きを示しているのであり、

少なくともこの依頼者からしてみると、「定期借家契約」というのは躊躇に値するものであり、
なぜならまだ小学校低学年のお子様を抱えてのことですから、
もし最悪のシナリオの場合、まさか2年ごとに住まいを変えなければならなくなればその負担は絶大ですし、反対に、次の自分自身のステップアップを早く完了することができればもっと納得できるところを探したいという思惑もあるのでしょう。その意味で契約条項はなるべくペナルティや縛りがない方がよい、との判断です。

このあたりの状況を事前にしっかり示してくれる、断易はさすがです。


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