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その勝負、受けて立ちません
「勝負事」が本当に苦手だ。勝ちたくもないし負けたくもない。
負けが怖いから勝負を避けている、ということも確かにあるんだけど、そもそも「勝敗をつける」ことって面白いっスか?という感じ。
ボードゲームとかは好きだけど、それはゲーム性を楽しむことを目的としており、勝敗の発生は副次的なものと認識しているからであって、勝敗がつかなかったとしてもボードゲームの楽しさは変わらない。
結構前に放送されていたボトルコーヒーかなんかのCMで、同期として入社した男女に対して上司が「ふたりで競争してみろ」みたいなことを言って、男が「競争とかちょっと苦手なんで…」って返すシーンがあったんだけど、ドがつくほど共感できたんだよな。僕自身も新卒で入社した会社の上司に同じようなことを言われ「きんも…無理…」と思ったことがある。
でも実際、上司に対して「嫌です」とは言いづらい。だって言ったら「温室育ちのゆるゆるボーヤがなにを言っているのだ!社会というものはな、競争なんだ!悔しさがバネとなって成長できるのだ!大体、俺が若手の頃はな…」っておじさんたちが鼻息荒くしちゃうんだもん
そうなったらもう、「悔しさ以外にもバネはたくさんあるので…お前への怒りや憎しみとかな!!ボケが!!!!」と伝えて辞表を提出するしかない。
冒頭で「勝負事」と書いたけど、「競争」の方が正しいかもしれない。
どんなに仲が良くたって同じコミュニティに属している人たちの間には薄っすらと「競争意識」が存在していて、優しい言葉や行動の裏に「勝ち」への意識が垣間見えたりする瞬間があって、それがとてつもなくキツい。だから僕は、その人たちと真正面から向き合わず、いつもちょっと体を斜めにしている。そうやって競争意識の外側にいることで勝負を避けてきたし、これからもできる限りそうしていきたい。僕にとっての勝負は「アイツと戦ってもしょうがない」と思わせることで、それができなかった時点で僕の負けだ。
どんなコミュニティにいたって、競争意識の外側を僕は目指していく。
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