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『勉強は習慣づければ勝ち』島根大学 教育学部 学校教育Ⅰ類 : 秋田周馬

「生徒一人一人に向き合ってくれた先生に憧れて教師を目指した」

その言葉にはとにかくまっすぐで、強い思いが込められていた。

野球少年で高校は全く勉強をしていなかったという。
浪人してまずやったことは「勉強の習慣付け」だった。

秋田周馬さんだ。

戦略と努力。

まさにこの二つを突き詰め、手にした合格と言える。

【基本情報】
・名前:秋田 周馬
・出身校:出雲高校出身
・高校の部活:硬式野球部
・合格大学:島根大学 教育学部 学校教育Ⅰ類
・性格:割と気分屋
・趣味:映画鑑賞
・得意科目:国語、日本史
・苦手科目:数学
・浪人時平日の勉強時間:月と金は8時間 火 水 木は7時間
・浪人時休日の勉強時間:12〜13時間
・好きな言葉:情熱は足りているか
・将来目指している職業:中学校社会科教諭


目指したい先生に出会ったのは小学4年生の時

――こんにちは。今日はよろしくお願いします。

秋田:こちらこそお願いします。

――大学生活はいかがですか?

秋田:野球しかしていないですね(笑)。

――(笑)。高校のときは野球部だったんですね。

秋田:はい。

――下の学年が甲子園にいったそうですが、かなり強かったんですか?

秋田:僕らの代から強いとは言われていたんですけどね(笑)。下の学年に柱となるピッチャー2人いて、それが良かったです。

――なるほど。野球はいつからやっていたんですか?

秋田:野球は小学校二年生ですね。

――今は大学のチームでプレーしているんですか?

秋田:はい。今は軟式野球です。社会人リーグに所属しており、全国を目指しています。

――おー!結果はどうですか?

秋田:去年は松江リーグを一回優勝したんですが・・・とにかく企業チームが強い。。。

――そんな強いんですね(笑)

秋田:はい。でもまた練習をして全国を目指します。大学は野球をしに行っているようなもんですね(笑)

――完全に野球少年ですね(笑)。大学の授業はどうですか?

秋田:授業は面白いですね。自分の興味ある分野なので。

――教育ですよね。教員を目指しているんですか?

秋田:はい。社会の教員を目指していて、専攻は中等社会です。

――へー!どんなこと勉強するんですか?

秋田:日本史、世界史。あとは教育論など総合的なものも勉強します。

――なるほど。

秋田:グループワークが多くて楽しいですね。先生の課題を基本的にはグループで議論して発表していく感じです。

――それは楽しそうですし、考える力がつきますね。義務教育の中でも必須ですもんね。

秋田:はい。楽しくやっています。

――教師はいつから目指されていたんですか?

秋田:小学校のころからですね。

――そんなに早くから・・・。すごい。ご両親が教師とか?

秋田:いえ。両親は教師ではありません。小学校4年生の担任の先生がすごくいい先生だったので。その先生のようになりたいという思いで教師を目指しました。

――そんなにいい先生だったんですか。どんなところがよかったんですか?

秋田:とにかく一人一人に向き合ってくれたんですよね。それがよかったです。
さらにいつも優しいとかではなく。厳しいところは厳しい。そういったところも私たちのことを、よく考えてくれていたんだなと思います。

――それはいい先生ですね。

秋田:はい。一人の問題をクラス全体の問題として考えてくれたり。
本当に生徒一人一人のことを考えてくれていました。

――島根は出ようとは思わなかったんですか?

秋田:現役のころは出たいと思って、福岡教育大学を受験しました。浪人してからは、島根で教師をやりたいと思って先生に相談したところ、それなら島根大学の教育学部に入るのがよいと勧められて、島根に残ることを決めました。

――そうだったんですね。私もとにかく島根を出たくて、浪人を京都でしましたよ(笑)。

秋田:そうなんですか(笑)

――やっぱ島根県民からすると出てみたいじゃないですか(笑)。

秋田:確かに(笑)。

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一貫性がなく、ペースが一定でない授業は分かりにくい授業

――得意科目が国語、日本史、世界史。苦手科目が数学・・・って完全に文系ですね。

秋田:はい(笑)。完全に。特に数学はダメです。

――私と真逆ですね。私は国語が全くできません。中学のころから数学は苦手だったんですか?

秋田:いえ。高校になってからですね。それまでは特に問題なかったんですが。

――そうだったんですね。高校に何があったんでしょうか(笑)。

秋田:んー(笑)

――やっぱり学校の授業でついていけなくなったんでしょうね。学校の授業のスピードも速いですし。一回ついていけなくなったら、どんどんわからないところが積み重なって、手をつけられなくなる。

秋田:その通りです。

――もし最初の躓いたところを乗り越えていたら、もしかしたら・・・・

秋田:そうですね(笑)。もしかしたら・・・・もう少しできていたかもしれません。

――現役のころ、勉強はどうでした?

秋田:野球で忙しくて勉強はほぼしていなかったですね。テスト前に急いでやるくらいです。あとは課題をやる程度。

――ちなみに野球部はそういう雰囲気なんですか?

秋田:いえ。全員が全員そういう人ではありません。ハイクラスの人は勉強しています。でも確かに普通科のクラスはみんな僕みたいな感じだったかもしれません(笑)。

――部活はいつまでやっていたんですか?

秋田:夏までですね。

――じゃあその後から本腰をいれてやり始めたんですね。

秋田:本腰をいれようと思ったのですが・・・体育祭がですね。ちょうど9月の頭で・・・(笑)。

――なるほど(笑)。

秋田:できませんでしたね。

――では体育祭が終わって・・・

秋田:・・・からやっと本腰を入れましたが・・・ちょっと遅かったですね・・・・というよりだいぶ遅かったですね(笑)。

――現役のころは学校の授業やもらったテキストをやっていたんですよね。

秋田:はい。完全に学校のことだけやっていました。

――学校の授業はいかがでしたか?わかりやすかった?

秋田:わかりやすいのもあれば、わかりにくいものもありましたね。

――そうですよね。例えば分かりにくい授業ってどんな授業ですか?先生を目指される秋田さんにとって。

秋田:そうですね。まず、すぐ話がそれる授業は分かりにくいですね。

――なるほど。

秋田:はい。最初に教科書の内容に少し触れてから、あとは先生の好きなことを話す。全く一貫性のない授業です。

――あーそれ。先生の趣味のお話に走ってしまうやつですね(笑)。

秋田:そうなんです。ほとんど教科書にはないことを話したり、一つ一つの話につながりがなかったり。そうなると混乱してしまいますね。

――なるほどなるほど。

秋田:あとは、授業のペースが一定じゃなくて。テスト前にまだ範囲が終わらないときに、一気に詰め込んでくる授業。これはつらいです。

――あー!私のときもそういう先生いた!確かにある期間内に授業カリキュラムを終わらせるのは大変かもしれませんが、直前に詰め込まれて、あとは君たち次第とされると、これこそついていけなくなりますよね・・・

秋田:そうなんですよ。この二つの特徴を持った授業がわかりにくかったですね。自分も将来教師を目指すにあたって気を付けていきたいと思います。

――私も教える際には気を付けます(笑)。

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――現役のころセンター試験はどうでした?

秋田:よくなかったですね。

――それで島根から出たくて、福岡教育大学にしたんですね。

秋田:はい。現役のときは島根大学には行こうとは思っていませんでしたね。

――なるほど。浪人は予備校ではなく?

秋田:はい。予備校ではなく、出雲高校の補習科に通っていましたね。
(※補習科=浪人を高校で過ごすコースのこと)

――予備校にはなぜしなかったんですか?

秋田:予備校も考えていました。でも予備校だと、やっぱりみんながみんな勉強熱心にやるかというとそうじゃなくて。さぼる人も多いと聞きます。その人たちの雰囲気にのまれたくなかったというのが大きいですね。
あとは補習科だと友達もいるし、慣れているので勉強に集中できると思っていました。

――なるほど。確かに。私も京都の予備校で、一時期ボーリングとかで遊んでいましたね(笑)。

秋田:そうなんですね(笑)。

――補習科は学校のサポートはよかったですか?

秋田:学校サポートはよかったですね。教材もたくさんありました。

――基本的に学校の教材をメインとしたんですか?それとも自分で市販のものを買ったりしました?

秋田:メインが学校でもらったものですね。

――高校3年生とは違うんですか?

秋田:違いますね。浪人生は浪人用のテキストがありました。あとは、先生が用意してくれたオリジナルのプリントとかです。

――おー!いいですね。市販の参考書は何か使っていました?

秋田:数学が非常に苦手だったので。『高校これでわかる数学I+A』を使っていました。

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Amazonより引用

――おー!あれわかりやすいですよね。いかがでしたか?

秋田:ちゃんと真剣に使ったら分かりやすかったですね。

――ということは、最初のころは・・・(笑)

秋田:最初のころは「こんなんでいいのかな」って疑いながら使っていました。でも分かりやすいですし、徐々に数学も分かるようになって、より真剣に使い始めました。

――現役のころにこれを使っていたら・・・

秋田:もう少しいい点をとっていたかもしれません(笑)。
あとは『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』です。

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Amazonより引用

――これ私も使っていました!

秋田:本当ですか!?

――はい。英作文の基礎を身に着けるにはもってこいの本ですよね。


予習より断然復習が大事!

――受験勉強のときに意識していたことはありますか?

秋田:朝早く起きて勉強することですね。

――確かに。夜だと眠くなりやすいですしね。一日の終わりで疲れてもいますし・・。なかなか集中力を保つことができません。

秋田:そうなんです。だから、夜はあまり遅くまでせず。朝早く起きるようにしていました。

――野球部だから朝には強そうですね(笑)。

秋田:朝は比較的得意です(笑)。

――何時ころに起きていたんですか?

秋田:6時に起きて6時半の電車で学校にいって、朝勉強していましたね。

――素晴らしい生活習慣ですね。今も当然・・・?

秋田:今は厳しいです(笑)。もっぱら夜にレポートを書いていますよ(笑)。

――お!さすが大学生!夜型(笑)。

★★★

――他に工夫していたことはありますか?

秋田:テストは全て解き直していましたね。

――すべてですか。

秋田:はいすべてです。間違えたところだけじゃなくて、できたところも解きなおしていましたね。特に数学では意識していました。

――なるほど。結構時間かかりませんか?

秋田:はい。だいぶかかっていました。でも繰り返すことが大事だと自分では思っていたので。その時できていても、実は理解が不十分だった問題は次やったら解けなくて。これが自分の弱点の見逃しになるので。すべてやり直していました。

――ほー。素晴らしいですね。確かに、その時はたまたま解けたとしても、本当に3回4回目に解けるかどうかというのは別ですよね。その問題の考え方をちゃんと理解し習得できているのか。もしくはたまたま前日に見た問題が出て、答えを覚えていたからできたのか。わからないですもんね。

秋田:そうなんです。だから、繰り返す。でも一目見て、解答が思い浮かぶ、流れを思い出せる問題は殴り書きして計算が合っていたら、飛ばしていましたね。

――その勉強のメリハリは限られた時間内でしなければならない受験勉強において重要です。さすがです。

秋田:ありがとうございます(笑)。あとは分からなかった問題は、期間を開けて定期的に解きなおしていましたね。

――かなり復習に力をいれていたんですね。

秋田:はい。自分は予習よりも復習のほうが大事だと思って、やっていました。

――それ私も賛成なんです。予習っていう新しい分野を学ぶ勉強は学校でやるじゃないですか。でも復習は学校ではやらない。つまり自分で作らなければ存在しない勉強なんです。

秋田:確かに

――だから、復習をメインにすることが大事だと思います。どうしても予習を出す授業が多いとは思いますが、ぜひ復習に時間を割けるような宿題の量や内容にしてもらえるといいなぁと個人的には思いますね。

秋田:僕もそう思います。

――今でも使っている勉強方法とかありますか?

秋田:暗記するときは必ず声に出しながら覚えることですね。

――ほー!声に出す方がよいですか?

秋田:はい。自分は声に出すことで覚えていました。

――よく紙に書きながら覚える人が多いですよね。

秋田:紙にかけるなら、紙に書きながら口にも出すのが一番いいですが。紙に書くのは時間がかかってしまうので。声に出して繰り返して、途中の数回紙に書くというのをしていましたね。今もこれで暗記しています。

――それはいいやり方ですね。浪人時代は結構ストレスたまりました?

秋田:それがあまりたまらなかったんですよね。あー、浪人時代は自分なりのリフレッシュ方法の確立も大事です。

――確かに。秋田さんはどんなリフレッシュをしていたんですか?

秋田:僕マンガが好きで。週一回のジャンプが発売されるじゃないですか。あれを読んでリフレッシュしています。

――えー!ジャンプで一週間のリフレッシュ!?コスパ良すぎでしょ(笑)。

秋田:そうですね(笑)。まあ、普段は補習科の友達といろいろ話していたので。あまりストレスがたまらなかったし。もともとためにくい人間でもあるので(笑)。

――そういうことだったんですね(笑)。

秋田:その友だちの中にはライバルもいて、切磋琢磨できましたね。そういう点もやはり補習科にすすんでよかったなと思います。

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数学の勉強は1問に時間をかけすぎた

――島根大学教育学部の二次試験はいかがでした?

秋田:そこまで難しくなく、スタンダードな問題でしたね。補習科で勉強していたら十分解ける問題でした。

――センター試験は?

秋田:センターは難しかったです。数学が特に。数学以外はできたんですけど。数学は・・・てんぱりましたね。

――数学は理系の私でもテンパりますからね(笑)。

秋田:そうなんですね(笑)。まあ数学だけで、他はできたので、センター終わってからも落ち着いて二次試験の勉強に進むことができました。

――問題としてはセンターと二次試験とどちらが難しいですか?

秋田:あーセンター試験の方が難しいかもしれません。さらに島根大学教育学部はセンター比率が高いので。ここでどのくらい点をとるかが大事ですね。

――振り返るとこれをしていてよかったなということはありますか?

秋田:英語の長文は速読の練習をしといて正解でした。

――それはやはりセンター試験ですか?

秋田:はい。センター試験は速さ勝負ですしね。学校で速読用の教材をもらって、速読していました。

――二次試験はの英語は時間ありました?

秋田:二次試験は大丈夫ですね。センターです。

――なるほど。速読っていろんなやり方があると思いますが。どんなやり方で読んでいましたか?

秋田:パラグラフごとに読んだ後、その1つのパラグラフで言いたいことを一言横にメモしながら読み進めてました。

――おー!パラグラフリーディング。1パラ1アイディアという考えですね。私もこの読み方でやっていましたよ!!

秋田:そうなんですね。この読み方をしたら徐々に早くなってくるので、お勧めですよ!

――得意な日本史はどのように勉強していたんですか?

秋田:日本史はとにかく教科書を覚えたことが功をそうしましたね。

――へー!覚える!あの分厚い教科書を!!?

秋田:はい(笑)。

――私は世界史をとっていましたけど・・・あの教科書の内容を覚えるなんて・・・考えただけでつらいですよ(笑)。

秋田:そうですか?(笑)。日本史は確実に教科書を覚えた方が早いですね。もちろん問題も解きますけど。

――なるほど。確かに世界史より日本史の方が流れがはっきりしているので覚えやすかもしれませんね。

秋田:はい。世界史よりは日本史は流れをとらえやすいので、覚えやすいですね。

――逆にこれは反省だったなという点はありますか?

秋田:数学で1問に時間をかけすぎたことですね。

――なるほど。

秋田:苦手な科目で、1問を調べながら解いていました。30分かけて、結局わからず先生に聞くということを繰り返していましたね。

――でも最初に自分で考えるというのは大事ですね。

秋田:はい。自分はその考えで。まずは自分で考えるというのを徹底して、それでもわからないものを聞いていました。しかし今振り返るともう少し早く聞いてもよかったかなと思います。

――確かに。少しでも自分で考えたことが大事なので。10分くらい考えたり調べたりして、進まないようであればすぐに聞いた方が総合してよいですね。

秋田:数学は一番時間をかけたのに。一番解けませんでしたよ。

――それですよね。私も世界史に一番時間かけたのに、一番点がとれませんでした。悔しい(笑)。

★★★

――では最後に一言お願いします。

秋田:勉強についていろいろいってきましたけど。何より大事なのは勉強する習慣をつけること。これが最も大事です。

――なるほど。確かに。物事は習慣にしてしまえば、より苦なくできますもんね。

秋田:はい。自分の場合、4月は習慣になっていなかったので、やっぱりしんどかったですね。

――いつころから習慣になったんですか?

秋田:ゴールデンウィーク超えてからはもう習慣になっていました。そこからは比較的楽に勉強ができましたね。

――しかも習慣になると、やらなかったとき、なんか気持ち悪いと思って勉強をしちゃいますもんね。そうなると強い。

秋田:はい。だから、どんなテクニックも使う前に、まずは習慣にすること。これを意識すると、一気に勉強に対する姿勢が変わりますよ。

――ありがとうございました


習慣という威力は想像以上に大きく、どんなことにでも当てはまる原則と言える。
そんな成功の原則を受験を通して得た秋田さんは、教育が目指すべき姿を垣間見せてくれた。
純粋に、こんな先生に教わりたいと思える人だった。
きっと秋田さんなら「生徒一人一人に向き合う教師」になれるだろう。
応援したい。


【島根大学 教育学部 学校教育Ⅰ類合格への参考書、勉強方法】

<参考書>
・高校これでわかる数学I+A
・ドラゴン・イングリッシュ基本英文100

<勉強方法>
・朝早く起きて勉強すること。
・テストは全て解き直す
・わからなかった問題は、期間を開けて定期的に解き直す
・予習より復習を重視
・自分なりのリフレッシュ方法の確立
・ライバルを見つけること。
・暗記は声に出しながら覚える
・勉強を習慣づける


一人でも多くの方にお役にたてたらと思い…ペンペン先生がんばります🐧