neyapen

大阪のおばちゃんです。ヒョウ柄は着ません。ここはお勉強の記録ですね。

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最近の記事

糖尿病がなくてもGLP1受容体阻害は使えるの?

今回の抄読会は Semaglutide and Cardiovascular Outcomes in Obesity without Diabetes DOI: 10.1056/NEJMoa2307563 ということで。最近何かと話題のGLP1阻害薬でした。 ABSTRACT 背景 Semaglutide, a glucagon-like peptide-1 receptor agonist, has been shown to reduce the risk of

    • AIは医療情報探しを手伝ってくれるのか?

      生成AIは人工知能ではない と、話しをしてくれたのは、何十年前から大学で人工知能論をやっていた方。なんとなく言い方はわかる。巨大な検索機構を持って、世間で多く言われている返答を返してくれる(一般化)のが生成AIの返答。でもそれをうまく使っていくのが人間の方だという気がする。 医療情報探しを手伝わせた ならば、気になる医療情報を探して、今、世間でどう言われているのかについて手軽に確認できるんじゃないのか。 ということで、以下の質問をフリーの生成AIに投げてみた。 「コーヒ

      • ロンサーフの使い方

        ロンサーフという変形服用を行う薬があります。 ロンサーフは、成人には初回投与量(1回量)を朝食後及び夕食後の1日2回、5日間連続経口投与したのち2日間休薬する。これを2回繰り返したのち14日間休薬。これを1コースとして繰り返すのが通常な薬です。 しかし、最近時々ロンサーフ5日服薬9日休薬を繰り返す服薬方法があります。どうやら好中球減少に関わるらしい。 Biweekly Administration of TAS-102 for Neutropenia Prevention

        • ビタミンD

          ビタミンDってがんの予防になるんだって?と聞かれて調べたレビュー The effects of vitamin D on all-cause mortality in different diseases: an evidence-map and umbrella review of 116 randomized controlled trialsさまざまな病気の全死因死亡率に対するビタミン D の影響: 116 件のランダム化対照試験の証拠マップと包括的なレビュー Ca

        糖尿病がなくてもGLP1受容体阻害は使えるの?

          早期アルツハイマー病におけるレカネマブ

          昨日の勉強会で読んだー。今話題のアルツハイマー病治療?薬です。 Lecanemab in Early Alzheimer’s Disease N Engl J Med 2023; 388:9-21 BACKGROUNDThe accumulation of soluble and insoluble aggregated amyloid-beta (Aβ) may initiate or potentiate pathologic processes in Alzheime

          早期アルツハイマー病におけるレカネマブ

          化学療法誘発性心毒性における心臓保護薬の有効性と安全性

          「化学療法初めてから息切れしたりしてませんか~?」って聞いてみたら、「うーん。昔からよく階段登ると息切れするんよねえ。化学療法をやりはじめてひどくなったわけじゃないけど・・。」と言われて、自分の中で慌てるケースが何回かありました。 最近はcardio-oncologyも気になりますし。今回の勉強会の題材はこちらです。 Efficacy and safety of cardioprotective drugs in chemotherapy-induced cardiotox

          化学療法誘発性心毒性における心臓保護薬の有効性と安全性

          コーヒーはよく話題になります

          コーヒーに関する論文ってよく見かけると思います。今回もかの有名な医学雑誌NEJMにのっています。 自分も毎日コーヒーを飲むので、"急性"と言われると気になりますよね。 Acute Effects of Coffee Consumption on Health among Ambulatory Adults March 23, 2023 N Engl J Med 2023; 388:1092-1100 AbstractBackground Coffee is one o

          コーヒーはよく話題になります

          15年・・

          今回のNEJM。前立腺がんの15年後の転帰についての論文がありました。 ご高齢の患者さんで前立腺がんが見つかったという方は時々おられるので、予後についてみてみました。 Fifteen-Year Outcomes after Monitoring, Surgery, or Radiotherapy for Prostate CancerFreddie C. Hamdy et.al March 11, 2023 DOI: 10.1056/NEJMoa2214122 https:

          15年・・

          フェブキソスタットとアロプリノールの有害事象を比べてみた

          少し前から、フェブキソスタットの有害事象について問題はあるのですが、まだはっきりとはしないようです。 ということで、友人たちと2020年の論文を読んでみました。 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33181081/ Long-term cardiovascular safety of febuxostat compared with allopurinol in patients with gout (FAST): a multicentre,

          フェブキソスタットとアロプリノールの有害事象を比べてみた

          アルファ遮断薬は尿管結石を早く出すのか?

          Alpha‐blockers as medical expulsive therapy for ureteral stonesアルファ遮断薬を尿管結石の排出のために使うことがあるとのこと。 薬理からするといけるんだけど、ほんとのところどうなのか?というのを見てみましょう、ってのが来週の宿題。 うちの家族にも石持ちがいるので見てみよう。 Background Ureteral colic is a common reason for patients to seek med

          アルファ遮断薬は尿管結石を早く出すのか?

          グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症患者の骨密度を維持するには?

          かなり多くの患者さんが、いろいろな理由でグルココルチコイドを服用せねばならないのですが、やはりリスクは存在します。よく見られるのが食欲増進とか胃腸障害とか疲労感とか、あと骨粗鬆症のリスクはかなりあがります。通常ビスホスホネート製剤を服薬されますが、これが飲みづらい。自分も飲んでいるけど、飲み忘れることがものすごくあります。 毎日飲めるビタミンD製剤でも骨密度の維持ができないのか?と考えて、調べてみました Eldecalcitol is superior to alfacal

          グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症患者の骨密度を維持するには?

          Empagliflozin in Heart Failure with a Preserved Ejection Fraction | NEJM

          心不全でも心臓の機能によって治療は違ってくるんだけど、最近SGLT2阻害薬が使われている。左室駆出率がそんなに低くない患者さんでも効果があるらしいので、論文に目を通してみる。 AbstractBackgroundSodium–glucose cotransporter 2 inhibitors reduce the risk of hospitalization for heart failure in patients with heart failure and a r

          Empagliflozin in Heart Failure with a Preserved Ejection Fraction | NEJM

          Acetazolamide in Acute Decompensated Heart Failure with Volume Overload

          体積過剰を伴う急性代償性心不全におけるAcetazolamideの使用について 先日の勉強会で読んだ論文です。 https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2203094 AbstractBACKGROUNDWhether acetazolamide, a carbonic anhydrase inhibitor that reduces proximal tubular sodium reabsorption, can imp

          Acetazolamide in Acute Decompensated Heart Failure with Volume Overload

          通常の降圧薬の夕投与と朝投与の成人高血圧症における心血管予後

          薬によっては、朝のほうがいい薬と夜がよい薬があるんですよね。特に降圧薬。いつの高血圧を抑えたいのか?は薬の効果時間次第でもあります。でも最近の薬だと「どっちでもいいんじゃないか?」というものも多くあります。 人によっては「朝食後が飲みやすい」場合と「夕食後が飲みやすい」場合がありますので、なんか良い視点がないかなーと思ったところに、Lancetさんでこんな論文がアップされていました。 Lancet.2022 Oct 11;S;S0140-6736(22)01786-X ht

          通常の降圧薬の夕投与と朝投与の成人高血圧症における心血管予後

          SSRIの消化器系副作用リスクについて

          ネットワークメタ解析などを駆使して、直接薬同士を比較せずに、副作用の比較をするような研究が出来るようになっていますね。 SSRIでの消化器系副作用って、何かようわからんけど「むかむか」する感じが続くので薬飲みたくなくなるんですよねえ。 Risks of Digestive System Side-Effects of Selective Serotonin Reuptake Inhibitors in Patients with Depression: A Network

          SSRIの消化器系副作用リスクについて

          フルオロキノロンとhospital admission or emergency department visit for suicidality

          さすがにこの研究については気になったので・・。 Association between initiation of fluoroquinolones and hospital admission or emergency department visit for suicidality: population based cohort studyBMJ2022;379 https://www.bmj.com/content/379/bmj-2021-069931.long

          フルオロキノロンとhospital admission or emergency department visit for suicidality