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パトゥムタニ日記vol.31〜果てしない辛さへの挑戦、それはお袋の味への回帰か〜

「スカイがねえ、ソムタム食べたんだって」
夕食中、6歳の孫が申しました。

スカイというのは彼の保育園のお友達。
ソムタムは、東北タイ人のソウルフード、辛い辛い
青パパイヤのサラダです。

「えーーーっ、ダメでしょ、子供がそんな辛いもの食べちゃ」
というのは婆ちゃん(私)ひとり。
爺ちゃんも、両親も、
「そうでしょお。君もそろそろ辛いもの、食べなきゃね」
まるで「君もピーマン食べなきゃね」ってノリです。🫑

これを6歳児が食べる。恐るべし。


タイの子供は、何歳くらいから辛いものを食べ始めるのか。

家庭にもよるのでしょうが、小学校に上がる頃には、
大抵の子が辛味に挑んでいくようです。
子供のために辛くないお菜を作るのが面倒、という親の思惑と
(大人の食べ物は辛いのが定番です)
大人の食べ物をためしてみたい、という子供の好奇心が
合致する辺り。
麺類やカオマンカイ(鳥飯)、カオパット(焼き飯)など辛くない食べ物に
大人を真似て、ちょっぴり唐辛子をかけて
慣らしていくのが多いみたいですが
うちの子供たちは、父親と、同居の叔父叔母従兄弟達に唆されて(笑)
いきなりソムタムでした。
確か最初の頃は、青パパイヤの細切りを
一切れずつ真水に浸して、洗って食べていましたっけ。
そこまでして食べるか😔

子供が好きなポテチにも辛いのがいっぱい
これで慣れていく子もいます



そもそも、どうしてタイ料理って辛いの?
タイ人はどうして辛い料理を食べるの?

唐辛子は食品の腐敗を遅らせるとか
唐辛子をたくさん摂取する事で発汗を促して
高温多湿の気候を乗り切る、とか言われていますけど
私が想像するところでは、
習慣とか惰性じゃないか思います。😀

味覚って誰でもそうなのかもしれませんが
子供の頃からの
“辛いものが美味しい、辛くなくては美味しくない”
という思い込みがあって辛いものを摂取してしまう。
更に、唐辛子は刺激物なので、辛さの快感を求めて依存症化
しているのでは?
アブナイ。。。



タイ人たちも、決して「辛くない」とは思っていないのです。
唐辛子たっぷりの料理を、汗ダラダラ、真っ赤になって食べながら
日本人なら「辛いけど美味しい」🌶
タイ人は「辛くて美味しい」🌶🌶🌶

我が家の唐辛子たち



カオマンガイ、カオムーデーン、カオカームー、そして数々の麺類。
タイにも、素は辛くない料理はあります。
ただ、それらは屋台の食べ物で、家で作るものではありません。
(多分、中華系屋台が発祥だと思います)
家庭で作る懐かしい味といえば
ゲーンソム、ゲーンリエン、トムヤム、ナムプリック。。。
タイ人はお母さん、お婆ちゃんが石臼でスパイスを潰す
コツコツという音を聞いて育ちます。
ドヤ顔で真っ赤なソムタムを食べているお兄ちゃんも
お母さんの味を懐かしんでいるのかもしれません。


「だからねえ、お婆ちゃん。明日から僕のお菜も辛くて良いから」

はいはい。
どうせ カイダーオ マヨー(マヨネーズがけ目玉焼き〜)とか
騒ぐだろうけどね。。。


本日もお読みいただきましてありがとうございました。







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