見出し画像

パトゥムタニ日記 vol.15〜これも多様性。その食べ方を許せるか。私は許したくないのよ〜

多様性ってなんだろう?

ワタシとアナタ(夫/タイ人)は別の国で産まれた。
別の文化の中で育った。
だから当然、考え方が違う。感じ方が違う。
それを尊重して認め合いましょう。


そう、そうね、でもね。
せっかく作ったうどんに、トンカツ乗っけて
刻んだ生唐辛子とナンプラーかけて食べるのを、許せるか?
ワタシは許さんよ❗️


とある日本食の店で、隣席のタイ人が食べていた。
そして私に向かってにっこり。親しみをこめて。
「日本食って美味しいよね、大好きよ」
答えに窮した。


先日、ポツポツそんな話をしていたら夫曰く
ボクは、しないよ。ウドンって食べないし。
(そう言う話じゃない)
でもさ、もし そうやって食べても
ボクが美味しいならそれでいいんじゃない?
キミはキミ。ボクはボク。
そうでしょう?

…そう、か?

タイの汁麺,クィティアオの広告。一味唐辛子と砂糖がたっぷり


汁あり、汁なし、炒め麺,あんかけ麺。
タイ人は麺料理に、山盛り唐辛子と酢とナンプラーと、
そして山盛りの砂糖をかける。
元の味なんて関係なく、自分好みの味に変えるのがタイ風。
私はその食べ方をしないけれど、否定はしない。
それが彼らの食べ方だと思うから。


ならば、“ナンプラーをかけたトンカツ乗せうどん”を拒否したいのは
なぜなんだろう。

日本食という自分の文化を誤解釈されたと感じるからか。
味の不調和を感じるからか。
そもそも味覚という個人の感覚に、正や誤があるのか。

日々、適当な“タイ料理もどき” を作っている身がどの口で言っているのやら。
我ながらあきれるのだけれど、隣人を認めるとは、かくも難しいと思う。
日本で暮らした年月よりも、最早タイに住んだ年月の方が長いというのに
私は未だに日本のしっぽを引きずっているのだ。

市場で買った“寿司”
シャリがタイ人好みに、かなり甘酸っぱい。


カレーやラーメンが日本化したように、寿司やうどんや天ぷらが
タイ化していく。
それを食のグローバル化と呼ぶか、“なんちゃって日本食化“と呼ぶか。

みんな違ってみんな良い。
アナタの味覚を認めましょう。

でもやっぱりね、
しっかり出汁を引いて作った鰹節たっぷりのうどんに
分厚いトンカツ乗せられたら。
生の唐辛子をてんこ盛りに乗せて
ナンプラーかけられたら。

ちゃぶ台返しくらいはしたいと、私は思う。




この記事が参加している募集

#多様性を考える

27,883件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?