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独学タロット本ジプシーになっていませんか~真逆のような解釈も核は同じ

倉敷Penny Laneのまゆみです。
独学でタロットを始めたというみなさま。
タロット本ジプシーになっていませんか?

私は師匠について習い始めました。
その時『絵柄から読み取ればいいから、いろいろ覚えないで直感的にリーディングするように』と教わりましたが、
レッスン終了後も、自分の引き出しというかボキャブラリーというか、リーディングの幅を広げるべく、タロット本を読み漁っている時期がありました。

今回は、特に独学の方に向けて、タロット本の活用の仕方のお話です。
以前、私自身のブログに掲載したものに加筆してまとめてみました。

タロット本の数だけ解釈がある

これは何故世の中にこんなに大勢占い師がいるのかというお話でもありますが、タロット本を読めば読むほど、それぞれが違う解釈で論じているという事に気が付きます。
同じカードの説明でも、
正位置・逆位置の読み取り方でも、
スプレッドの方法でも、
どれをとっても、読めば読むほど違う事が書いてあるはずです。

決して、どの本も間違いではありません。
それぞれが、それぞれの信じる方法で占うことが出来るのがタロット占いの醍醐味だからです。
"私(著者)はこんな風にタロット占いをやっています、参考にしてね〜"
というスタンスで書かれているのがタロット本だと理解して読むのが最適だと思います。

例えばタロット本でよくある、
箇条書きで、カードの解釈例やキーワードが羅列してあるタイプのもの。

このタイプの本に書かれていることを、そのまま当てはめて占ってしまおうとしたら、上手くいかないはずです。
それは、ある占い師さん(著者)の膨大な経験値の中から厳選されたキーワードの代表があげられているだけにすぎません。
そのキーワードを、私たちが経験値の裏打ち無しに、上っ面だけをなぞって、杓子定規に、パズルのように当てはめるのでは、絶対にリーディングに整合性が取れなくなるのです。

挙げられているリーディング例に共有されている核の部分を理解しよう

しかし、様々なタロット本に記されている、経験豊富な占い師さんに厳選された、数多くのワードたちですので、リーディングのお手本であることには違いありません。

質問やスプレッドにかかわらず、そのまま当てはめて読んでしまう活用方法に無理があるのです。
それらのワードは、なぜ、そのように読み取ることができると書かれているのか、しっかり考えながらカードの一番核になる部分を自分の中でつくりあげるべく活用していきましょう。

簡単に説明すると、例えば【愚者】の場合、
▶正位置『冒険心でもってどんどん前に進んでいこう』
▶逆位置『無鉄砲にならないように慎重に』
なんて、解説が書いてあったとします。
この場合、逆位置の解釈を『ストップ』と理解してあてはめるのではなく、『冒険心でどんどん…』が裏目に出てしまいそうだから、注意をうながすためにこのように書かれてあるのだと理解すると、正位置でも逆位置でも、カードの核になる部分は同じであるとわかると思います。

一冊の本の中からはもちろんですが、もし何冊か違うタロット本を持っていれば、それぞれで正反対のことを書いているようであっても、同じように“何故そのように書かれているのか”を考えていけば、共有できるカードの核になるイメージが、見つかると思います。

私の持論ですが、
カードの正位置と逆位置、区別して読む必要はなく、基本的には正位置の意味で読めば良いと思っています。
上の【愚者】の例でも感じていただけるかと思いますが、逆位置は本来のカードのパワーがうまく発揮できていないので、そのパワーを意識して使っていこう…というメッセージだと考えれば、
結局、正位置だろうが逆位置だろうがたどり着くところは同じになるんです。

そのカードがそこに出た意味を大切にすると、やはりカード自体が語っている核になる世界をしっかりくみ取るべきだと思うのです。
カードのパワーが発揮されている状態か、
裏目に出ている状態なのか、
カードの正位置・逆位置にこだわらず、スプレッド全体の流れを考慮しながら判断して読んでいく方が、整合性のあるアドバイスになります。
正位置と逆位置のリーディングパターンを当てはめたり覚えこんだりするのではなく、カードの核になる世界が自分の中でしっかり出来上がっていると、どのような質問にも柔軟にカードはアドバイスをくれるはずです。

その辺り、特に正位置と逆位置の解釈をタロット本に求めて、独学でやろうとするとうまく行かず挫折してしまう、もしくはタロットが読めないと感じてしまうのではないでしょうか。

カードの核になる世界を自分の中で膨らませていくことのために、あらゆるヒントを活用して下さい。
自身のリーディング体験だったり、人生経験の中でリンクすることだったり、あらゆる体験からも広げていけるはずです。

鏡リュウジさんの本が良い

そう考える私が、タロットを始める方におススメしたい本は、やはり日本のタロット占いの第一人者である鏡リュウジさんの本です。

私はタロットレッスン生の皆様には、こちらの書籍を使っていただいております。

書籍の前書きに、このような事が書かれております。

この本は、タロットのそれぞれの札をめぐってぼくが思い紡いだ、一種のエッセイや随筆としての色が濃くなっています。
けれど、それこそがタロットの「実践」の本質的なところだとぼくは感じています。

この考え方に100%同意です。
私たちが、カード1枚1枚に思いを紡いでいくことの積み重ねこそが、タロットを実践的に使えるようになるためには一番大切であり、この本が、一番そのスタンスが感じられるのです。
だからこそ、タロットを始める一番最初にぜひ手に取ってもらいたい本であり、ちょっと悩んだ時にも繰り返し読みたいような内容です。

小アルカナカードが、スートごとではなく数ごとにまとめて記載されているのも、数秘術と絡めながら、直感的に読んでいくためにも良いと思います。

現実的に、カード78枚についてキーワードを、正位置・逆位置、仕事の場合、恋愛問題の場合等、過去・現在・未来のポジション、すべてのケースで丸暗記するなんて無理な話ですし、それならコンピューターにでも占いをさせた方がよっぽど正確なのです。
丸暗記したところで、それぞれの人生の局面での質問のパターンは無限大ですので、対応することは出来ないでしょう。

あまり具体的になり過ぎずに、私たち自身でカードの世界の膨らませる取り組み方を導いてくれる、鏡さんの本が好きなのです。

日頃から、カードへの想い入れだったり、自身の体験だったりでもって、自分にとっての“カードの核になるイメージ”を、クラシカルな解釈にプラスして膨らませておきます。

そして、スプレッドでカードを並べた時、
カードからもヒントを直感的かつ柔軟に受け取りつつも、
質問内容に沿って前後の流れを汲みながら、自分にしか出来ないタロットカードからのストーリーを紡いでいくのが一番の醍醐味。
タロットカード自体の核の部分があり、その表現方法が占い師によって少しずつ違うからこそ、リーディングに個性と違いが生まれて面白く、数多くのタロット占い師が存在する意義があるのです。

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