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波とビール

みなさま、おつかれさまです。ぺんとないふです。

昨日は休日。

気分転換したいなと、転換すべき気分がなんなのかよく分からないけど、きっとこの陰鬱なものこそが、転換すべき気分転換なのだと思い、海辺を歩いてみようと思った。

ただ歩くにしても、人間性が出ると思う。

僕は、まるで行き先があるかのように足を動かし、しっかりと歩いてしまう。

休日の気分転換だというのに僕の足はせっせと仕事をしてしまっているわけである。

日本人特有の勤勉さ、というと語弊があるかもしれないけど、僕のどこかにいつもいる真面目な僕と友達になるために、ビールでも飲んでみる。

ビールなら1箱飲んでやっと酔えるぐらいには酒には強いけど(その前に満腹になる)、ビールは僕の気分を和らげるぐらいには、ビールとしての存在価値はある。

海に着くと、波の音がする。

当たり前だけど、でもこの波の音、聴こうとしないと聴こえてこない。なんとも不思議な音。聴こえているけど聴こえない。

ぬるくなって缶の底になんとなく溜まったビールを飲む。

波の音とビール。

認識しないと認識できないもの。

どちらも意識するとうるさいしそこまで美味しくない。

でも、当たり前のように存在するし、その当たり前が嫌じゃない。

当たり前を当たり前なこととして、当たり前でいてくれること。慌ただしいこの世の中をたまたま生きなくてはいけない僕にはとても大切なこと。

当たり前な当たり前をじっくりと僕に感じさせてくれた休日であった。

今宵もビールを飲む。

波の音が聴こえてくる。

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