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解禁にまつわるエトセトラ!~能登半島にカニ食べ行こう~

全国津々浦々、半島あるところ「解禁」アリ。

「解禁」というパワーワード。
それは、その地域が誇る、最高峰の味覚がやってきたぞー!という号砲。

なので、当然「解禁」と聞いて思い浮かべるモノも、時期も、地域によってそれぞれ。
でも、どうやら解禁になると、全国共通の現象が起こる模様です。
 ① 時期が近づくと、DNAレベルで心身がソワソワしだす。
 ②「今年の出来はどうだろうか?」と本気で心配になる。
 ③ 解禁1週目、SNS上では地域をあげて解禁祭り

2019年11月6日の週、能登半島のSNSは真っ赤に染まりました。

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そう、能登半島の解禁は、「カニ漁の解禁(11月6日)」を意味します。
半島同盟仲間の大隈半島(鹿児島県)は「伊勢エビ」、尾崎半島(岩手県)は「ウニ・アワビ」なんだそうです。どれもこれも、メンバーの神々しさたるや。。。

ということで!今回は!
カニ解禁について、石川県能登半島からお贈りします!

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主役はメス!小さいけれど人々を虜にする香箱(コウバコ)蟹とは!

カニと言っても色々ありますし、地域によって呼び名は変わりますが、
能登半島(石川県)では、ズワイガニのメスを「香箱蟹」、オスを「加能蟹」と呼び、専らこの時期の主役は、メスの香箱蟹なので、食べる際はよ~く覚えておいてくださいね。

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ズワイガニのメスは、オスに比べるとかなり小ぶりです。
「小っさ!」と思わず声が出るかもしれません。
皆さんが楽しみにしているであろうカニの身(足)も、食べられる量はほんの少しのため希少です。その名の通り、香りがよく、塩ゆでした”ほんのり塩味”だけでも十分味わえるほど上品な味が特徴と言えます。

しかし、勇み足は厳禁です。カニの身を食べて満足していてはいけません。まだまだ序章です。
そんなレベルで、能登人は毎年の解禁にヒィヒィ言ったりしません。

香箱蟹の真骨頂、それは・・・「蟹ミソ&卵」!
(だと、筆者は思っています。)

香箱蟹を食す時、一番の楽しみは蟹ミソ&卵!

ここでは、香箱蟹の蟹ミソと卵を語るためだけに、わざわざ1段落割きたいと思います。

いいですか、みなさま。

まず、香箱蟹には、「外子(そとこ)」と「内子(うちこ)」と呼ばれる2つの卵があります!

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↑で言うと、左が内子&蟹ミソ、右が外子です。

外子は、1粒1粒がすでにプツプツとした卵の集合体です。
いわゆる”ふんどし”と呼ばれる部位の裏側にくっついている臙脂色の卵たちです。これを見て、「おぉ!このカニはたくさんあるぞ!ラッキー!」と期待感が高まるやつです。

一方で内子というのが、まさに紅の宝石とでもいいましょうか。
カニ面の裏側にある、赤い塊が内子です。この内子が多いほど「ひゃー!(拍手)」となります。

内子はあまり馴染みないかもしれませんが、外子になる前の段階の卵と言われています。ホロっとほどけるような食感なのに、味はとっても濃厚クリーミー。一口で海の香りがふわっと口の中を満たしてくれます。

蟹面に、すべての蟹みそと内子をかき集め、そこにカニ酢を少し。
軽く混ぜて、いただいてください。
これぞ「香箱やーーーーーー!(歓喜)」の源なのです。

能登の人たちに蟹みそ&内子をほじくらせれば、おそらく右に出る者はいないでしょう。ぜひ能登の人と香箱蟹を食してみてください。仰々しく目の前に置かれた蟹を、躊躇なくバキバキと手際よく解体してくれるはずです。
良いお店へ行けば、初心者でも余すことなく食べられるよう、綺麗に全て剥かれた状態で出してくれますよ。

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↑筆者は先週末、市場で箱買い(10杯7,000円!)してきました!

PUFFYを聞きながら能登半島に行こう!

さて、そろそろみなさんの頭の中に、聞き覚えのあるあの曲が流れ始めた頃かと思います。

”カニ 食べ 行こう~ はに かんで 行こう~♪”
(この曲って、このフレーズが印象的過ぎて他の歌詞が出てこないですよね。)

そうです、ここまで来たらぜひ能登にカニを食べに来てください!
11月6日~3月20日頃までが解禁期間ですので、冬の間にお越しいただくと食べられます!

ちなみに、茹でたカニも美味しいですが、地元のお店に行くと、
趣向を凝らした和洋のカニ料理を出してくれるところもたくさんありますよ。

蟹に限らず、この季節は牡蠣天然ブリなど続々と日本海で獲れる幸が美味しくなる季節。北陸の冬は厳しいですが、最も味覚を楽しませてくれます。

東京からなら北陸新幹線と特急を乗り継いで約3時間半で来れちゃいますので、ぜひ遊びに来てください~!

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