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ひとりじゃないから踏み出せる。頼り合えるPENGUIN GARAGEのあり方

みなさんは将来のことを思って、漠然とした不安に包まれることはありませんか。

社会人になって2年目の私でいえば、今は生きていけるだけの収入もあり、仕事にはやりがいも社会的意義も感じています。これといった大きな不満もありません。それでも、将来に対する漠然とした不安を感じるときがあります。

「今のまま仕事を続けていて、未来の私は心から満足のいく仕事をできているかな」

「もし他の仕事をしたくなったとして、全く経験のない分野だったとしても、その仕事に挑戦できるかな」

そういうときに気になって中途採用の募集を見てみると、「未経験の分野で新しく仕事を始めるのは難しそう」と、さらに気持ちが引けてしまうのです。

かといって、普段の仕事をしながらいつか挑戦してみたくなるかもしれないことのために、コツコツと勉強して必要な知識を積み立てていくことも難しいですよね。

そんな未来への不安から抜け出す一つの鍵は、「ひとりで抱え込まないこと」なのではないか。

そう気づいたきっかけは、2021年8月24日にPENGUIN GARAGE(ペンギンガレージ)が主催したイベント「自分にあった働き方・キャリアのヒント」への参加でした。

イベントは2つのセッションからなり、前半は「働き方を整える習慣化のコツ」について、後半は「独立に関わるあれこれ」について、ペンギンガレージのメンバーが語りました。

このレポートでは、テーマに興味を惹かれて飛び込んでみた参加者のひとりとして、このイベントの様子をお伝えしつつ、得られたヒントをお届けします。

■ペンギンガレージとは?
フリーランサーが「健やかな生息域」を共創するコミュニティ。好奇心や課題感を同じくする仲間と出会い、一人ひとりが培ってきたスキルや知識を分かち合いながら、もっと身軽に、もっと健やかに生きられる方法を見つけることを目的に活動しています。企業に所属する方でも活動に参加できます。


仲間と一緒に習慣をより良く作る

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前半の「働き方を整える習慣化のコツ」をテーマにしたセッションは、ペンギンガレージのメンバーであるまつさんとえりさんが登場。2人は2021年2月からペンギンガレージで活動しています。

まずはイベント参加者からリクエストが多かった「小さく始める習慣化のコツ」から話が始まりました。

まつさんから「習慣化のプロ」と呼ばれたえりさん。「プロというほどではないんですけどね」と前置きをしつつ、育休中に抱えていた悩みを語ります。

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西原 英里(にしはら えり)
UI/UXデザイン、デザインリサーチを軸に複数プロジェクトに参加するデザイナー。ペンギンガレージの副代表。

えりさん「自分の時間が減った育休中に、自分のやっていきたいことがポワポワ浮かんでくるけれど、どうやって取り組もうかなと悩んでいた時期がありました」

子どものいる生活では時間の使い方をコントロールするのが難しく、やりたいことのためになかなか時間を割けなかったえりさん。自分なりに習慣作りを模索する過程で、参考になった本がありました。

その本には、自分がこうありたいというアイデンティティを設計し、そのアイデンティティに近づくために、5分や10分単位のアクションを毎日の習慣に入れ込んでいく考え方が載っていたそう。

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えりさん「ヨガを毎日する、英語を勉強するといった、これからやっていきたいことを細かく分解してスケジュールに入れるようにしていきました」

このように習慣作りに悩みを抱えて模索しているのは、えりさんだけではありません。えりさんがその本をペンギンガレージのメンバーに紹介したことをきっかけに、みんなで習慣作りについて語り合ったり、本で紹介されていたやり方を試してみたりしたそうです。

まつさん「その本は、課題図書なのかというくらいみんなで読み込んでいて、この本について語り合うラジオを収録したくらいです。読むたびに発見があって、いい本だと思います」

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植松 佑太(うえまつ ゆうた)
本業ではフィットネス系スタートアップ企業でカスタマーサクセス統括。休日ではロードバイクYoutubeチャンネル【Y'sHome】を運営中。ペンギンガレージでは広報担当。

ペンギンガレージでは、インターネットラジオ「ペンギンの団らん」を週に1回配信しています。フリーランサーの働き方や考え方、お金について話しているようです。

本を語るラジオでは、それぞれのメンバーが「この本のここがよかったよ」「実際にこういう実践をしてみたよ」とオープンに話していました。

こうやって誰かと情報を共有したり体験を話し合ったりすると、自分にあった習慣の作り方を見つけられそうな気がしませんか。

▲もっと詳しく知りたい方はこちらから


どうしてもつまずくときは相談する

次の話題は、なかなか続かない勉強を継続する方法へ。

必要だとわかっていても、やりたくないことや気が乗らないことはたくさんあります。私の人生を振り返っても、勉強する計画を立てて実行できたのは2割くらいで、残りは三日坊主。ですが、新しいことを始めたりできることを増やしたりしようと思ったら、ほとんど避けて通ることができない道です。

まつさんの場合は、英語の勉強がどうしても続かず、ペンギンガレージのメンバーに相談していたと明かします。

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▲ペンギンたちが相談している様子

まつさん「僕がよく相談していた話ですね(笑)。英語は20年くらい何度も挫折していて、ペンギンのみなさんに相談しました。そしたら、自分で勉強して参考書を読んで頑張るよりも、お金を払ってコーチにしっかり教えてもらうほうが、ぱっと質問できて答えが返ってくるからいいよ、とアドバイスしてもらったんです」

メンバーの実体験に基づいたアドバイスを受け、実際に教えてくれる人をつけるという行動をおこしたまつさん。必然的に英語を勉強しなければならない環境ができ、英語が少し上達した今では楽しく勉強を続けていると言います。

まつさんのケースのように、ペンギンガレージではひとりで続けられないことや困っていることについて、メンバーで話せる時間があります。

例えば、月次の振り返り会。今月どんなことをやったのか、どんな問題を抱えているか、来月その問題を解決するためにどんなトライをするのかを内省し、メンバーで共有します。

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松下 清隆(まつした きよたか)
フリーランサーで新規事業の立ち上げや既存事業のデジタル変革の支援をしている。ペンギンガレージの発起人。ITツールや規約、会計まわりを担当。

きよさん「ひとりだと定期的に振り返るのはなかなか難しいです。それを仲間で取り組むから続けられる。人間ひとりの弱さをみんなで補完していく、ペンギンのコロニーのように活動しています」

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▲ペンギンたちの毎月のふりかえり
専用のテンプレートを活用した、ふりかえりの時間を月末に設けています。ざっくばらんな相談もしています。

必要だとわかっていても、勉強を続けるのに労力も気力も使います。「頑張っても続かないぞ」なんてときには周りの人と継続的に振り返りや相談の場を作ると、やりたくない勉強も続いたり、意外な打開策が見つかったりするかもしれません。


興味のある仕事をたぐり寄せるために

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次のテーマは「独立に関わるあれこれ」。フリーランサーとして仕事をしているペンギンガレージの発起人2人のセッションです。

参加者からは、興味のある仕事をどうやって引き寄せているのか質問が寄せられました。「私の場合、興味がなくてもお金になる仕事を優先してしまい、苦しむことが多々あります」との声も。

「わかる」と声を揃えるけいたさんときよさんは、お金と興味のバランスをどのように調整しているのでしょうか。

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古澤 恵太(ふるさわ けいた)
サービスデザインを基軸に、事業開発やブランドづくりなどを通じて、事業にまつわる関係性を整えるのが仕事。ペンギンガレージの発起人 / 代表。

けいたさん「興味のある仕事の引き寄せ方でいうと、『こんな仕事がやりたいです!』と周りの人に伝えるようにしています」

興味のある仕事の種をまくには、自分で勉強する方法以外に、誰かにやりたいことを伝えることも一つの手段としてあるようです。ただ、いきなりそういった行動を新しく起こすには勇気がいりますよね。ひとりでは踏み出せないときに、背中をそっと押してくれたり一緒に歩めたりする仲間がいると心強いかもしれません。

ペンギンガレージでは、やりたいことを気軽に始められる機会と仕組みを用意しているそうです。「こういうことをやりたい!」と思いながらなかなか実現できてないことを共有し、一緒に取り組むメンバーを募って、一緒に挑戦できるのだとか。

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きよさん「例えば『ペンギン団らん』ラジオは、『音声コンテンツやってみたい!』というえりさんの発信から始まりました。今では週1回毎週ラジオを録って公開しています」

ラジオを始める前から「ペンギンガレージの活動をフックに、個人のやりたい案件に広げていけるといいよね!」とメンバーで話していたそう。ペンギンガレージで始めてみた小さな実験が周りの人への発信につながり、いつか仕事に結びつく可能性を感じます。

今はメンバーが8人で、4つのプロジェクトが走っているそうです。きよさんが「これからメンバーが増えたら、やりたいことをどんどんプロジェクトに追加していきたい」と締めくくりました。

小さな一歩でも行動することで、その先に広がる可能性は全く違うものになるはずです。そして一歩を踏み出すことが難しくても、仲間がいるとそのハードルが下がるのではないでしょうか。


持ちつ持たれつ、身軽に生きる選択肢を考える

このイベントを終えて最も印象に残ったのは、ペンギンガレージのメンバーが人を頼りながら生きているということ。つまずいたときに話したり、何かやりたいと思ったときに一緒に始められる仲間がいることで、軽やかに物事にチャレンジしているように感じます。

友人とも仕事仲間とも少し違って、ゆるくも確かにつながり、プライベートと仕事をいい塩梅で混ぜたようなペンギンたちは、私にとって目から鱗の関係性でした。やっていきたいこと、やってみたいことのために歩み進める者同士で協力し合うつながりは、ありそうでなかった関係性ではないでしょうか。

ひとりで頑張ることもきっと大切ですよね。でも何か上手くいかないときや何か新しく行動を起こしたいとき、そんな関係性の仲間がいると、いつでもやりたいと思ったことに挑戦できる気がしませんか?

ペンギンガレージには、一緒に考えたり新しいことをやってみたりする仲間がいるところです。ペンギンガレージも、新しいペンギン仲間と出会っていけたらと思っているそう。気になった方は、ぜひWebページをのぞいてみてくださいね。


執筆:舘尾 ニコール
制作サポート:菊池 百合子

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