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今の自分を構成する10の言葉①〜思いやりの関係を作り出してくれた言葉〜

今の自分の考えや価値観、性格ってどこからきたのだろうと考えてみると、様々な経験が思い浮かびます。
もちろん、そう言った経験の積み重ねがあって今の自分を形作っているんだろうなーと思いますが、「人から授かった言葉」も自分を構成する重要な要素になっているなと気づいたので、シリーズとしてこれから少しずつ発信していこうと思います。(思い返すとたくさんの言葉が出てきますが、一旦は10個を紹介します)
今回はその第一弾です!


『自分の仕事が終わった時、少し忙しそうな人が近くにいたら「何か手伝えることありますか?」と聞いてごらん』

これは、自分が社会人になった時に父がかけてくれた言葉です。

当時、初めての社会人で初めての土地での就職だったので多少の不安はありましたが、特に何かに悩んでいるということもなかったため、実家に帰った時の何気ない仕事の話から、父がかけてくれた言葉であり、最初は特に印象的な話ではありませんでした。

ただ、せっかくのアドバイス?だったので今度少し実践してみようかなくらいの気持ちでした。

ある時、自分の仕事もひと段落して隣りに先輩が忙しそうにしている場面があり、「何か手伝えることありますか?」という言葉を使うチャンスが訪れました。
ただ、新入社員で仕事も覚えたての若造にそんな事言われても鬱陶しがられるだけなんじゃないかなーという思いもあったので、少しビビりながら(難しい仕事お願いしたらどうしよう……という不安ももちつつ)

「先輩、お疲れ様です。何か自分に手伝えそうなことありますか?」
と問いかけると

一生懸命に作業していた顔をあげて
「ん?大丈夫だよー!終わったなら帰って大丈夫だよ。」
と返事をしてくれました。

自分としては
「忙しいから話しかけないで」や「じゃあ、これやってよ(難しい仕事)」の返答が返ってくるんじゃないかと、内心少し不安があったので、拍子抜けでしたが、その日は、先輩の言う通りそのまま帰宅しました。

その後も、そう言ったチャンスがあればそのような声かけをしていましたが、たまに簡単な作業をお願いされることはあるものの、難しい仕事や膨大な量の仕事を渡される事はほとんどなく、基本的には普通に帰ることができました。
たまにちょっと大変だなっと思うものもありましたが、元は先輩の仕事なので、最終的には一緒にやってくれるという感じでそんなに苦痛を感じたことはありませんでした。

この時点では、「父は職場でのコミュニケーションをとるための言葉(挨拶みたいなもの)の一つとしていったのかなー」程度に思っており、元にそう言った意味で活躍していた言葉でした。

ただ、その後にこの言葉の凄い力に気づくことになったのです。

それは、自分が任された仕事がうまく段取りできていなかったこともあり、終わらず途方にくれていた時でした。
今回はいつもと違い、先輩達の方が仕事が片付き、帰宅の準備をしているようでした。
ただ、そんな中一人の先輩が声をかけにきてくれました。

今度はいつもと立場が逆で先輩が
「まだ、終わらないの?なんか手伝おうか?」
という感じでした。
ただ、先輩に迷惑はかけれないなと思い
「いや、自分のせいなんで大丈夫です。」
と答えると
「ほんとに?この前も手伝ってくれて助かったし、遠慮しなくていいよ!ちなみに何が終わらない感じ?」
と深く聞いてくれました。
そのおかげで、仕事を手伝ってもらう事ができ、想像以上に早く終わる事ができました。

そこで、父から教えてもらった言葉の効果について気づいたんです。
それが
①職場でのコミュニケーションツールとしての効果
②思いやりの積み上げとしての効果
③本当に大変な時に手伝ってくれたことは心に残り、お互いに助け合える関係づくりに役立つ効果

です。

①職場でのコミュニケーションツールとしての効果
これに関しては、挨拶と同じような効果が期待でき、少し踏み込んで話をしている分、会話が成立してより関係構築がしやすくなると感じています。

②思いやりの積み上げとしての効果
これに関しては、結局仕事を頼まれなかったとしても、「相手の状況を気遣った」という思いやりの気持ちが相手に伝わり、相手も自分を思いやりの気持ちで気遣ってくれるようになると思っています。

③本当に大変な時に手伝ってくれたことは心に残り、お互いに助け合える関係づくりに役立つ効果
これに関しては、実際に大変で「助けて欲しい」と思っている時に差し出された手はいつも以上にありがたいということです。
お願いした仕事内容としては単純なものであっても、大変な状況を助けてくれたという気持ちが強く、いつも以上に感謝の気持ちや今度なにかお返しをしてあげたいという思いが生まれると思います。

結果的に自分の周囲の人がお互いに助け合いたいという気持ちになり、自分だけでなくチーム全体が良い関係、良い方向に進んでいくのではないかと思っています。

ただ、これには一つ重要な注意点があります。
それは「見返りを求めない」ということです。
あくまでも、みんなが自発的にやってあげたいという思いが生まれることが良い効果をもたらすのであって、「やらなければならない」という強迫感になってしまうと意味がありません。

声をかける時も仕事をお願いする時も「ここで恩をうって、今度面倒事をやらせよう」や「この前、やってやったんだから、手伝う事が当たり前だろ」という感情になってしまうと、そういったものは言葉に出さずとも伝わりますし、逆効果になってしまいます。

僕自身も、たとえ相手に対して手伝ってばかりになってしまっても、それでもいいやという気持ちの余裕を持ってこれからも実践していきたいなと思っています。

皆さんは自分を構成する言葉はありますか?
少し思い返してみるのも面白いですよ。

この記事は以上です。お読みいただきありがとうございました。






(おまけ)
本文でも重要な点ということで、書きましたが打算的な気持ちで使ったり、無理して使うと本当に良くないことになります。

ある日、自分は帰ってやる事(約束)があるのにもかかわらず、とりあえずこの言葉を使ったら、そんな時に限って仕事をお願いされ、結局その約束には遅れ、相手にはあきれられ、踏んだり蹴ったりになりました。
しかも、良くないのが自分から申し出たにもかかわらず「あの人せいで」という感情がでてくるということです。(自分から言ってるのに、相手のせいにするなんてお門違いですよね)

その時に「何も考えずに使うもんじゃないな。自分に余裕がある時に使うのが正しい使い方なんだな」と改めて実感しました。

おわり

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