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バオ#8 ムト爺さんを探して

バオ#7の続きです!

「えええええええええええ…いないじゃんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!」
いない!
地図の場所に来たのに…
ムト爺さんがいないばかりか、他のおばけらしき影も無い。
「ケントオオオオオオオオオ!!!!!!」
ふざけんなよ…
話が違う!
(はっ!まさか…)
「殺、された?」
ありうる。
モンスターが危険を感じて、口封じのために殺した…なんてことがないだろうか?
「ありうる…」
ここには、おばけがいたという形跡も全く無い。
殺された、もしくは連れ去られたとしか考えられない。
や、やばい!
これじゃあ奇跡でも起こらない限りモンスターを回避できない!
前のモンスターは、
たまたま僕が殺虫剤に使われている草を知っていて。
その草がたまたま周りに生えていただけで。
しかもまだ一回しかモンスターにあっていない。
流石に無謀すぎる!!!!!!
(だ、だめだ)
ここにモンスターがうろついていないなんていうことは確信できない。
地図にもモンスターの居場所は描いていない。
容易に火もたけない。
住処もない。
(死ぬしか…)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!という音とともに、地面が動いたかと思うと…
ドスーン!!!!!!!
「えっ…」
(モンスター、じゃないよね…?)
恐る恐る振り返って、

絶句した。

恐れていたことが起きてしまった。

「g、ぎゃああああああああああああああ!!!!!!!」
グシャッ!
「うっ!」
その岩のような形をしたモンスターは、僕を押し潰してきた。
これじゃ剣も出せないじゃないか!
「ひ…きょう…だぞ」
でもそんなことは通じない。
そいつは、ギュイイイイイイイイイイ!!!という鳴き声を立てながら、どうやっているのか分からないが、さらに自分の体重(?)を重くしていく。
「ああああああああああああああああああああああっ!」
もう…

だめ…

がきっ!
「大丈夫か、若いの」
(え…?だ…れ…?)
謎のおばけに体を抱えられたところで、意識がとんで行った。

続く

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