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ペンギンの赤い血 #2 ポンコツ探偵が導き出した犯人とは?

「よし、では、皆さん、話しましょうか。おっと、子供は上にいておけよ」
ポンコツ探偵は、ペンギン太郎、茶羅ペンギン、お父さんを和室に招いた。(招いた?)
「せんぱ〜い、あの3人についての資料できました!」
「よし!わかった。ちゃんと持っておくんだぞ」
(チャンスだ!やるぞ…)
僕は刑事さんの近くに近寄り、
(よし!)
ぱっ!
資料の入ったファイルを盗み、
「は〜い!」
と言って上にあがった。
「あ、あれ!資料がない!せんぱ〜い!」

パラ、パラ、パラ、パラ、パラ…
「え〜っと、あの3人についての資料はっと」
パラ、パラ、パラ!
「あったあああ!...何々?...」
『茶羅ペンギン ペンギン母と浮気』
『ペンギン父 茶羅ペンギンのペンギン母の浮気を知らない』
『ペンギン太郎 ペンギン父の部下 詳しいことは不明』
「……これだけ!?」
無理だ!これだけで…
犯人はわからない!
て言うか浮気?
どう言う…
絶望していると、和室から探偵の大声が聞こえてきた。
「死亡推定時刻は今日3時頃!そのときあなたたちの誰かはペンギン母さんを殺したんですか!!!!!?」
「「「だからやってませんって!!!!!!!!!!!」」」
3人の声だ。
手がかりになるかもしれないと考え、僕はその話に耳を澄ました。
「じゃあ、あなたたちにはアリバイが?あるなら一人ずつ言って下さい。まず、ペンギン父さん」
「はい、私は、その時、まだ会社のオフィスで働いていました」
「ペンギン太郎さん」
「同じです」
「茶羅ペンギン!!!!!?????」
「な、なんで俺だけ呼び捨て!?...まあ、言いましょうか。その時は俺はペンギン母さんの家に向かっていましたね」
「なっ!じゃあまさかお前か!?」
「いや、実は俺、お前の奥さんの浮気相手だ」
「なっ…」
そこで言う!!!!!!!!!!!????????????
「それで殺された少し後、俺はペンギン母さんの家に着いた。インターフォンを押したけど、出なかったので、帰ったんだ」
確かに、前から、お母さんには、男の影がちらついていた。僕でもすぐにわかった。急にメイクし出したり、入念に服を選んだり...
プルルルルルルル!
「はい」
ポンコツ探偵に電話が来たらしい。
「…そうか。そうか…わかった。……」
ポンコツ探偵は電話を切って、静かに告げた。
「…犯人がわかりました」
「「「えっ!それ、誰ですか!?」」」
「犯人は…」
ゴクッ。
ゴクッ。
ゴクッ。
ゴクッ。
みんな唾を飲み込んで聞こうとする。

「大量のセアカゴケグモだ!」

「「「「は?」」」」
僕、茶羅ペンギン、ペンギン父、ペンギン太郎の声が重なった。

「どう言うこと…?」

続く

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