ペンギンの赤い血 最終章 〜犯人は誰だ?〜編 #8 一体誰が犯人なんだ!?
おいおいおい!何言ってるんだペンギン太郎さん…
「どういうことですか?私にはもう犯人の目星はついていますが、あなたではないんですが…」
「あなたは詐欺師でしょう!?そんな人の推理、誰が信じられますか!?」
「っ…」
ここにいるお父さん、茶羅ペンギンは、「確かに…」と言った様子でうなずいている…
「…ですが私は、ちゃんとした推理もできますが」
「そうですかそうですか。…ですが私は自首しますよ」
「なぜですか!?...あなた、誰か守っています?」
「いいえ〜」
そしてペンギン太郎さんは、
「警察に行ってきま〜す」
と言って、玄関のドアを開けた。ペナンは引き止めるつもりはないらしい。
ペンギン太郎さんが玄関を開ける姿は、まるで外に遊びに行く、小さな子供のようだった…
「…なんとか騙せました……ペンギン父さん」
「…ああ、よくやった」
これはペンギン太郎が自首した後の話。
「いや、ペンギン父さんもすごいですよね…まさかあんな…」
「ああ、なんとかな。お前が騙してくれてよかったよ」
「じゃ、十分報酬を」
「おい…報酬ってどういうことだよ…」
「冗談ですよ」
はははははは!!!!!
「…では、取り調べを始めましょうか」
「はい」
これはペンギン太郎の自首のとき…
「あなたは、ペンギン母さん41歳を殺したんですね?」
「はい」
「侵入方法は?」
この取り調べを、ペナン、ペンギン人(特別に)、ペンギン父、茶羅ペンギンが見ている。
ペンギン人が、ペナンに囁く。
「ペナンさん。多分、ペンギン太郎さんは犯人ではありません」
「…君もそう思っていたか。私は…君の家で、犯人の目星がついていると言っただろう…」
「はい」
「教えてあげよう」
そしてペナンは、紙に犯人の名前を書いて渡した。
「え…」
「ペンギン母さんの自宅の窓を割って入りました」
「気づかれましたか?」
「はい。気づかれたので、持参していた毒付きのナイフで殺しました」
「部屋には、争った形跡がありましたが、それもその時に?」
「そうです。向こうがナイフを持って抵抗してきたんですけど、なんとかね…」
「動機を教えていただけますか?」
「動機はですね…実は私、ペンギン母さんが好きでして。高校生の頃から思いを寄せていたのですが、ペンギン母さんは、ペンギン父さんと付き合ってしまって…。名前もお似合いだし、運命なんでしょうけどね…で、今回の殺人は、その復讐というか…」
「ひどい逆恨みですね」
「はい。まあね」
「チッ!この取り調べ気に入らん!」
ペナンはズンズンと取調室のドアに近づく。
「ペナンさん!?」
「今からここに突撃する!私は冤罪をつくりたくない!」
続く
#ペンギン人初のミステリー小説
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