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バオ #2 訓練

バオの続きです!
前の話は、バオ#1をご覧ください!

僕がなぜ立ち尽くしたかというと、そこでは、剣を使った訓練がされていたから。
「おい!お前、新入りか?」
そこの先生のような人に呼びかけられた。目つきが鋭いのは、何年もこの仕事をやっているからか。
「は、はい」
「わかった。じゃあ、ここの仕組みについて話そう」
(結構強引だなあ)
「いいか、ここは、訓練場。これからお前には、この建物の最上階の寮で生活してもらう。ここで剣の訓練をし、テストに合格すると、冒険に行くことが許される。わかったか!?じゃあ、早速始めるぞ!!!!!!!」
僕は先生に手を引っ張られて、『初級コース』に連れて行かれた。そこには、何人も僕のようなおばけが立っていた。
(ああああああ!絶対合格できない!!!)
「先生、」
「ん?何だ」
「もしも、テストにずっと合格できなかったらどうなるんですか?」
「それは合格するまでずっと訓練あるのみだ!!」
(地獄だああああ!!)

そして、訓練場での訓練が始まった。
そこでの訓練は、はっきりいって地獄だった。
訓練の内容は、もう基本は分かっているから、ほとんど実戦。
木製の剣を使い、その剣で相手に先に攻撃できた方の勝ち。
木だから折れてしまうんじゃないかと先生に聞いてみたら、
「この木はとても丈夫だから大丈夫だ」
と言われた。
少し手を抜いただけで、体罰を受ける。僕は体罰を受けることはほとんどなかったけど、他の子が体罰を受けているのを見るのは嫌だった。

寮での生活は、とても楽しかった。ほとんどの時間が自由だから、5、6人のルームメイトといろんなことができる。
はじめは恥ずかしがっていた僕だけど、ルームメイトのみんなが優しく接してくれたので、すぐに慣れて行った。
寮では、誰かが持ち込んだトランプや人狼ゲームをして遊んだり、(男なんだけど)恋バナもした。
訓練場には女の子もいるので、恋バナが生まれても不思議ではない。

こんな訓練場で生活していると、ライバルができるのは当たり前だと思う。
そう、僕にもライバルができたんだ。

続く

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