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我が父

私の父は、現在77歳。
イラストでは、「はげ」だが、今は薬の影響で、髪の毛フサフサである。
数年前から、前立腺ガンを患っており、ホルモン療法を受けているので、体が女性化しているのである。

この父、私が20代のとき、「左足骨頭部壊死」という骨のガンで一部を人工骨に置き換える手術を受け、4ヶ月入院生活をした。
この入院時に、「東京サリン事件」を私が見舞いに行った日に、病室で生中継を見た。

そして、次は63歳の時に、定年退職をせずに、延長で役員扱いで残ることになったが、会社の集団検診のレントゲンで、「精密検査要」の判定が出た。
実際に検査をすると、肺がんとわかり、1週間ほど入院した。
左側の肺の2/3を切除しているので、呼吸がしにくいとよく言う。

会社員時代の父は、営業マンで帰りがいつも遅く、休みにしか相手にしてくれない父だった。
休みにしか子供達(私と兄)と顔を向き合えない父は、日曜や祝日は、よくいろんなところに遊びに連れて行ってくれたし、おいしいご飯屋さんに連れて行ってくれた。

しかし、AB型の父は、優しい時は優しいけれど、怒らせると怖い、怖い!
家の中のものが片付いていないと、「片付けろー!」と本や傘を庭に投げ捨てるという、短気な面はあった。

父の一番尊敬できるところは、手先が器用なので、電気関連の免許も持っていたこともあって、電気製品の修理はもちろん、家具などの修理やDIYは得意! その影響なのか私もDIYや簡単な電気製品の修理は得意なのだ。

その父が一番心配していること。
私の持病がなかなか治らないこと、兄のお嫁さんが自分よりも先に天国に行ったこと、自分の病気はいつまで治療し続けることになるか。

恐らく、もっと口には出して言わないけれど、悩んでいることは多々あるだろう。悩んでいても仕方がないと考えたのか、孫達に会って話を聞いたり、食事に連れていくことが、今の楽しみになっている。

特に、私が実家から一番近いところに住んでいるので、娘を連れていくと、大変喜ぶ。そのやりとりが、漫才のようで、側から見ていると面白い。

時々、ネガティヴ発言はしているけれど、娘としゃべくりタイムをしている限りは、元気でいてくれるだろうし、できうる限り元気でいて欲しい。

さりげない優しさを見せる父は、好きだ。

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