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『仕事だいじょうぶの本』を手に取ってくださった皆さまへ-著者・北岡祐子より

『仕事だいじょうぶの本』職場の人と安心してコミュニケーションできるSSTレッスンBOOKの著者・北岡祐子さんの思い

悩みながらも希望に向かって歩んでいる方々を応援する本

本書を手に取っていただき有難うございます。
日ごろ私は、就労移行支援事業所(創)シー・エー・シーの所長として、精神障害のある方の職業リハビリテーションと就労支援サービスを提供しております。

「働く」ことへの支援とは、単に就職すればいいとは考えておりません。

(創)シー・エー・シーの役割は、精神障害や発達障害という困難な課題を与えられた方々と一緒に、その課題の解決や改善、軽減のためにどうすればいいのか、生活上や働く上での工夫やコツをみつけ、練習し、新たな方法にチャレンジする気持ちや勇気の一歩を踏み出す力をつける場、新たな自分の力を引き出す場所でもあります。

特に大切なことは、希望に向かうためのコミュニケーション力と対処方法を身につけることです。

他者へ自らの状況を表現し、話し合い、相談することができれば、もっと体調管理や働くこともしやすくなります。
そこで、このたび精神障害や発達障害のある方々へ実施していた就労支援のためのSSTを、当事者向けの本『仕事だいじょうぶの本』(ペンコム出版) として出版する運びとなりました。

精神障害や発達障害のある「働きたい」と希望している方々に、その場その場に対応するコミュニケーション方法を詳細に解説しています。

自分ひとりでも学べ、支援者と一緒に練習することもできます。

また障害の有無関係なく、学校を卒業し新社会人として歩み始めた人や、働きたいと思っていてもコミュニケーションに自信がないと感じている人、また今働いているけれども職場の人間関係に悩んでいる人へ具体的場面や方法について、すぐわかるように工夫しました。

後輩や部下にどう指導していいか分からない人、そして就労を支援する立場の人にも参考になると思います。

この本には、今までSSTを行った際の利用者の意見やアイデア、悩みと回答が詰まっており、働くことに悩んでいる方にも共感していただけると思っております。

悩みながらも希望に向かって歩んでいる方々を応援する本でもありますので、ぜひご活用いただけましたら大変嬉しく存じます。

著者紹介

北岡祐子 
就労移行支援事業 (創)シー・エー・シー所長
精神保健福祉士

精神保健福祉の仕事に携わって約30年。主に精神障がいや発達障がいのある方々の就労支援及び生活支援に携わってきた。
1990年米カリフォルニア州の地域精神保健福祉研修(地域生活・就労支援、ケースマネジメント、州立病院にてSST、コンシューマー・セルフヘルプセンター、ピアカウンセラー養成研修等)での経験が仕事の大きな礎となった。特にSSTの学びは働く力をつけるための有効なツールであることを実感。
現在は就労移行支援事業(創)シー・エー・シー所長。(一社)兵庫県精神保健福祉士協会会長。社会活動として日本更生保護協会の保護司SST研修を担当するなど全国で講演活動も多い。1968年東京生まれ、島根大学教育学部卒、現在神戸市在住
『本人・家族のためのSST実践ガイド』『現代版 社会人のための精神保健福祉士』などへの執筆がある。

『仕事だいじょうぶの本』基本情報

・著者:北岡祐子
・発売日:2021年5月7日
・価格:1,980円
・判型:B5判(横182mm×縦257mm×幅10mm)
・ページ数:128ページ
・ISBN:978-4-295-40545-0
・発行:株式会社ペンコム
・発売:株式会社インプレス