自民党の憲法草案について
2013年5月19日
目が覚めたときは午前4時を20分ばかり回っていた。そういえば携帯の呼び出し音がなっていた。慌てて仕事に行くと、いつも新聞の仕分けをやっているおばちゃんが待っていて、「1杯飲んだんやろ?」と聞いてくる。飲んでいないわけではないので適当に誤魔化していたが、おばちゃんは怒る風でもなく「2度寝は気持ちいいからな~起きられへんやろ?」と快く送り出してくれた。これも酒臭い息をしながらもいつも時間通りに行っているおかげである。
配達しなければならない新聞はわずか30部だ。急いで回れば30分で配り終える。しかし最近飲んでばかりで、あまり食べていないので体力が低下してしまっている。自宅に帰るのは今日は遅刻したせいもあり5時を回っていた。帰りに買った「バーリアル(BARREAL)糖質50%オフ」で睡眠薬フルセットを流し込むといつの間にか寝てしまっていた。やはりロヒプノールの効き目は抜群だ。
起きたのは午後14時前だった。テレビでは「たかじんのそこまで言って委員会」がやっていた。今日のテーマは憲法改正だ。私は日本共産党員なので本来は護憲派なのだが、憲法は改正してもいいと考えている。しかし今の自民党の憲法草案には問題が多い。これを読んでいる方にどれほど憲法改正を知っている人がいるだろうか?問題は9条や集団的自衛権にとどまらないのである。しかもその内容をどこの新聞も取り上げない。
まず、第九十七条の「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」がバッサリ削除されている。
かつてドイツのワイマール憲法は1933年3月23日突然無効化された。その背景には、合法的な選挙によって政権を握ったナチスによって、全権委任法が制定されたことがある。それによって、緊急事態の宣言さえすれば、国会での議論を経ることなく、内閣が単独で自由に立法権を行使できるようになった。これと似た条文が自民党の憲法改正草案の中にある。「改正」案99条には、「緊急事態の宣言が発せられたときは、法律の定めるところにより、内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定することができる(後略)」。これと全権委任法がどう違うのか説明していただきたい。
では一つ一つ条文を見てみよう。
憲法前文では、現行憲法では過去の乏しい人権観に対して「主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。略。その権威は国民に由来し、略。平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に 除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」となっているところが、草案では「日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。」とされ、内容も半分の量だ。
第一章 天皇では、天皇を象徴から国家元首に変えている。元首にすることの意味はなんなのだろうか?
また追加されているのがこれだ。
(国旗及び国歌)
国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。
日本国民は、国旗及び国歌を尊重しなければならない。
この条文には個人の自由がない。
さらに問題が多いのが9条だ。平和主義を掲げながらも、
「前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない。」とされる。この自衛権には集団的自衛権も含まれる。さらに加えて国防軍の創設である。「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。2 国防軍は、前項の規定による任務を遂行する際は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。3 国防軍は、第一項に規定する任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。4 前二項に定めるもののほか、国防軍の組織、統制及び機密の保持に関する事項は、法律で定める。 5 国防軍に属する軍人その他の公務員がその職務の実施に伴う罪又は国防軍の機密に関する罪を犯した場合の裁判を行うため、法律の定めるところにより、国防軍に審判所を置く。この場合においては、被告人が裁判所へ上訴する権利は、保障されなければならない。」
この条文で戦闘、戦争をさせないという明確な歯止めが現行憲法から消滅することになる。「国際的に協調して行われる活動」と称して、米軍下請けの戦闘が海外で可能な根拠となる。飛ばされたら、もう、そこは戦場。非戦闘地域などの縛りは、勿論、端からない。
実際の根拠法は「海外派兵を恒久的に自衛隊の本来任務とする国際平和協力法案」がすでに準備されている。もともと公務員には、守秘義務が課せられている。現行の裁判制度に掛けるだけで必要十分。これだと、公務員が国防軍の審判所、軍法会議にかけられ処罰されることになる。ひとたび軍が設置されたら、すべてに優先されるのが世界の常。 裁判所への上訴権保障とあるが絵空事となる怖れ大である。
自民党の憲法改正草案にはまだまだツッコミどころ満載なのだが、長くなるので割愛する。
午後16時半、「SAKE市場グランマルシェ」で「SUPER PRIME 糖質50%オフ」の6本セットを714円で買ってきてトニー・ハンフリーズのストリクトリー・リズムのノンストップMIXをBGMに飲み始める。HOUSEのCDを聴きながら感じたのだが、最近全くクラブに遊びに行っていない。学生時代は週2、3回クラブに通っていたのに・・・
今日は午後の15時から英会話のレッスンがある予定だったが、さきほど連絡が有り、都合がつかず夜になってしまった。