【雑感】カフェのお仕事とは

夫婦でカフェをしていますと言うと、
まぁー、素敵ねぇーと言われることが多い。
カフェ=オシャレなイメージがあるのでしょう。

確かにカフェは、
落ち着いてお茶でも飲もう
とか
ゆっくり人とおしゃべりしよう
と言う時に利用するお店だ。

現実は、必死だ。

優しいお店にしたいから、
身体に良い食べ物を提供する。
ごはんなんて、大手チェーン店やスーパーやコンビニですぐ食べられる。手軽に。
それを、敢えて、できる限り基礎調味料のみを使って仕上げる。台所にはないような化学物質を避けて仕上げる。
大変な手間暇だ。
基本的に作り置きもしない。
できたて、揚げたて、淹れたての方が断然美味しいから。
すべて注文をとってから作る。

だから時間がかかる。
常連様は分かってくださっているが、初めてさんは戸惑う。無理もない。スピード重視の今の時代に逆行するようなお店だからだ。

失敗もしたくない方が多い。
念入りにネットで調べて口コミを見て、評価する目でうちに来られる。
匿名性の高い口コミは、常連様のコメントは書いていない。その方の思うようなお店ではなかった時、厳しい評価と共にコメントが公表される。こんなところがひどい店だったと。

表に立つ、顔を公表する、それの代償に誹謗中傷を受ける覚悟がないと、カフェなどを開業し、続けることは難しいと思う。

身体に良いものをとこだわると、原価率はグンと跳ね上がる。家計はずっと厳しい。実際、休憩も10分程度しかとれない。

それでも。

続けられるのは、たくさんのお客様の笑顔。
ありがとうという感謝の言葉。
また来ます、という未来への気持ち。

必死で無我夢中でやっているこの仕事のご褒美は、お客様からの優しさなのだと気付く。
だから私は優しくなりたい。
受け取った優しさたちを、さらにたくさんの人に優しさで返したい。

妊婦さんが出産後、赤子を見せに来てくれる。
友人知人を連れて来てくれる。
食べられなかったものが食べられるようになったと教えてくれる。

だから、続けることができるのだと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?