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アートとビジネスの共通点

もしゃこです。

この間読んだこの本がとても面白かったので、その話を。

ふと書店で目についたのがきっかけで、

いつもはkindleで買うのに、ひさしぶりに紙媒体で買った本。

いやーーーーーーーーーーーめちゃくちゃに心が動かされた本でした。

ビジネスにもアートの力の重要性が言われていますが、

私にとってアートって別世界でわからないもの。

(学生の頃なんて、美術以外はオール5だったのに、美術だけ3だったくらい、自分のセンスや絵心はないと思っている)

という先入観が見事に覆された、

世の中の見方が変わるような、そんな体験になりました。


一番衝撃を受けたのは、

大学を卒業後に絵を描き始めて、たった2年で合格した方のエピソード。

彼が受験の過程の中で気づいた、ものの見方のシフト。

彼いわく、絵が上達する人は

自分の主観や感情を一切排除して、カメラのレンズのように、目の前にある事実だけを切り取るようにして観ることができるようになる。

つまり、一切ノイズのないインプットができるようになる

という【ものの見方のシフト】が起きているというのです。

デッサンとは、その一切ノイズのないインプットをいかに【絵】にアウトプットできるか。

=描く本人がどのように世界を観て感じているのか、それをどのように絵という形にするのか。

を観るものだと。

そして、フランスの人類学者でもあるレヴィー・ストロースの著作の中のある一文を絵を描く上での姿勢として自分なりに翻訳したというのです。

【理解するということは、実在の一つの形を別の一つの形に還元することだ】

それは、同じ絵であっても

紙の上に対象を写したのか、それとも紙の上に作っていったのか

によって大きな違いがある。

絵を描く技術よりも、絵を描くときのアプローチ(考え方)の方が重要だということ。


・・・これって、ビジネスにおいても人とのコミュニケーションと全く同じなんですね。

人と関係を構築していくということは、

相手の発する言葉や感じている気持ち、表情から身振りまですべてを

自分の主観や感情を一切挟まず、事実そのものをそのまま受け取ることから始まります。

受け取った事実をどのように解釈し、何を伝えたくて相手にリアクションするか

の繰り返しで関係性って深まっていくもの。

コミュニケーションって言葉や表情などでいろいろ武装してごまかすこともできるけど、

【絵を描く】という事に関しては一切のごまかしがきかない。

(どちらも、わかる人にはわかってしまうものだと思いますが)

だからこそアートに触れるということは

目の前の事実から自分でとことん考え抜いて問題提起し、それに対する自分の答えを具現化する

ことのトレーニングになるし、それを積み重ねることで

自分の感性も論理性も思考も豊かにしていけるのだと感じます。



生きるって、それを何で表現するか?の違いだけ。

皆さんは何で自分を表現しますか?

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