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個別銘柄分析⑥ クルーバー(アップガレージ)

皆さん、こんにちは。
銘柄分析を共有して少しでも皆さんの投資戦略の一助になればと思います。
個別銘柄分析の第6弾は証券コード 7134 「クルーバー」です。
(4月1日より「アップガレージグループ」に社名変更予定)

サマリー

・2023年末の目標株価は2,500円(3月26日時点は2,045円のため1.2倍)
売上・利益は順調に成長しており、社名変更により知名度も向上
アメリカ市場への進出、新規事業の開拓、業務提携による成長に期待

事業内容

アップガレージ、ネクサスジャパンを中核とするカー&バイク用品販売グループリユース店舗「アップガレージ」「アップガレージ ライダース」を中核に、フランチャイズ店を含め全国45都道府県に出店。また、流通卸売業態は「タイヤ流通センター」サービス、プラットフォーム「ネクスリンク」を介した受発注のサプライチェーンを提供。
2023年4月クルーバーからアップガレージグループに商号変更

業績推移

連結業績は右肩あがりの成長を続けています。直近の第三四半期決算では純利益が4.5億円と前年同期比42.6%増加しており、計画値に対して117.8%通期進捗率は85.6%となっております。配当の年間55円から60円に増配しており、3月26日時点でPER11倍、配当利回り2.93%と指数面でもそこまで割高感はありません。

マネックス社 銘柄スカウターより

売上はリユース業態が60%(直営店45%、FC関連10%、その他5%)、流通卸売業態が40%となっており、リユース業態は直営店、FC点ともに出店を続けています。リユース業態は直営・FC合計売上400億円を達成のために国内300店舗を目指しており、年間で直営3-5店、FC7-10店の新規出店を続けています

リユース業態の出店数・売上数位

財務状況

自己資本比率は64%現金・預金で16億円保有しており、営業キャッシュフローもプラスと財務状況は良好です。また、直近で増配しているため、経営陣としても財務は安定していると判断されていると思います。

今後の展開

①アメリカ市場への進出
海外ECの売上高は3Q時点で1.7億円のため、年間2億円超の売上と予想されます。また、直営店の免税売上はコロナ以前の2019年3月期から比較すると今期は+86.2%と大幅に増加しているとのこで、海外での日本車パーツ人気を伺えます。
第三四半期の決算発表の質疑応答資料によると2015 年より始めた越境 EC では6割以上がアメリカからの注文とのことであり、多くの日本車が走っており、カスタ ム文化もあるアメリカはアップガレージの需要・大きな可能性があり、来期にはアメリカ1号店がオープン予定とのことです。カリフォルニアだけでも 10 店舗は出店できるほど大きなマーケットがアメリカにはあるとのことです。海外出店はクルーバーにとって新たな成長ドライバになると感じております。

②新規事業・他社との業務提携
2022年に古自転車に特化した買取・販売専門店のアップガレージサイクルズをオープンし、アップガレージライダーズと合わせて出店する等、業務の多様化を進めています。
2022年11月にビックカメラグループのソフマップとの協業を開始し、「ラクウル」を通じて、アップガレージの買取サービスの利用が可能となり、認知度の向上を図っています。
2023年1月に、「バイク王」を全国展開する株式会社バイク王&カンパニーの子会社とフランチャイズ契約を締結し、バイク王インターパーク宇都宮店のそばにアップガレージライダースをオープンさせ、シナジー効果を狙っています。
2023 年3月 23 日より新専門店ブランドとして中古カスタムカー の販売専門店「アップガレージカーズ」を開始するなど、積極的な新規事業の立ち上げ・他社の業務提携でシナジー効果・認知度の向上による売上の増加に力を入れております。

③社名変更・IRの充実
会社名を2023年4月1日より「クルーバー」から「アップガレージ」に変更されます。国内外での認知度をより向上させ、企業価値を一層高めていく、とのことで、社名変更と同時に子会社の吸収を行い、グループ内で重複している機能や業務を当社に集約させてコーポレート機能をスリム化するとのことで、販管費の低下、業務のスリム化が望めます。
また、Kabu Berry主催の個人投資家向けIRオンラインセミナーの開催やバフェット・コード監修の投資家向け会社説明資料及び会社説明動画配信するなど、最近はIR活動が充実しています。

目標株価

株価は2,045円(2023.3.26時点)、PERは11.1倍と決して安い水準ではないと思っております。しかし、今期の上方修正は確実であり、来期も出店攻勢により増収増益が見込まれるため、今後も成長は加速すると予想されます。四季報の2024.3予想では純利益は億円、1株利益は228円となり、PERは10倍以下となるため、割高感はないと思います。
配当も増配傾向のため、長期保有で面白い銘柄で来期の売上動向次第では、株価は年内に2,500円は目指せると思います。

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